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Argyreus hyperbius
<分布> 本州・四国・九州・南西諸島に分布し、土着の北限は本州南西部と考えられる。土着地より、気温の上昇にともなって北へ向かって分布域を広げ、晩夏から初秋には東北地方北部、年によっては北海道南西部にまで現れるが、気温の低下とともに死滅する。
国外ではアフリカ北東部(エチオピア)からパキスタン・インド・ヒマラヤ・ビルマ・中国大陸・台湾・朝鮮半島・インドシナ・マレー半島をへてフィリピン北部・スマトラ・ジャワ・バリまでの広い地域とオーストラリア東部に分布する。パキスタンから中国大陸・朝鮮半島・日本までの地域のものが原名亜種とされ、タイプ産地は中国大陸の広東。
<生態> 多化性、発生回数についてはよくわかっていない。四国・九州などの土着限界地域では第1化が4月下旬で、11月まで成虫の姿がみられる。越冬態は九州以北ではおもに幼虫、奄美大島などでは幼虫・蛹で、沖縄諸島以南では周年成虫の姿がみられる。
成虫は田畑の周辺・人家の庭・荒地などによく姿をみせ、飛翔はゆるやかで、ネズミモチ・オカトラノオ・アザミ類・ランタナ・トウワタ・キバナコスモスなどの花で吸蜜する。
<食草> 各種スミレ類(スミレ科)。
<雌雄の区別> ♀の翅表は前翅頂寄りの約半分が紫黒色で、そのなかに斜めの白帯がある。♂はふつうのヒョウモンチョウ類の斑紋をしており、区別は容易である。
<変異> 土着種の早春に現れる第1化の個体は、それ以降のものに比べて非常に小型。
保育社「原色日本蝶類図鑑」(全改定新版4刷) 第46図版3 218頁。
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