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Nymphalis Vaualbun Samurai
<分布> 北海道・本州。北海道では平地〜山地に広く分布する。本州では東北〜中部地方の標高約900m以上の高地帯に分布し、西限は滋賀県伊吹山とされる。
国外では北米大陸(カナダ・アメリカ合衆国北東部)・ヨーロッパ(西・南部)からカシミール・中国大陸・旧満州・アムール・ウスリー・朝鮮半島・サハリンにかけて分布し、ヨーロッパ産が原名亜種で、タイプの産地はオーストリア。日本産は別亜種(ssp. samurai Fruhstorfer)とされる。
<生態> 年1回。7月中旬〜8月上旬に姿をみせ、9月下旬には休眠にはいり、そのまま越冬し、翌春産卵して姿を消す。成虫は樹林周辺に多く、飛翔は活発で、人の気配には敏感。ダケカンバ・コメツガなどの樹液に集まり、アザミ類・ノリウツギ・マツムシソウなどの花にも集まる。湿地や汚物にも飛来することがある。
<食草> ハルニレ(ニレ科)・ウダイカンバ・シラカンバ・ダケカンバなど(カバノキ科)。
<雌雄の区別> ♀は翅形がやや幅広く、裏面の地色は暗色で濃淡が少なく、斑紋が不明瞭(♂は地色が明るく、地紋が明瞭、後翅裏面の「L」字状の斑紋が目立つ)。
<変異> 寒冷地のものは翅表前翅頂、後翅前縁付近の白斑が鮮明になる傾向がある。
<近似種との区別> ヒオドシチョウに似るが、本種には後翅表前縁の白斑と後翅裏面の「L」字状の斑紋があるので区別は容易である。
保育社「原色日本蝶類図鑑」(全改定新版)(4刷) 第51図版3 240頁
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