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Papilio xuthus Linnaeus
<分布> 北海道から南西諸島まで、島々を含めた各地に広く分布する。国外ではビルマ・中国大陸・台湾・アムール・旧満州・朝鮮半島など、東アジアの諸地域に分布する。日本のものは中国大陸などのものと同じく原名亜種に属する。タイプ産地は中国大陸南部の広東。
<生態> 年5〜6回の発生。暖地では3月下旬より、寒冷地では5月中旬より姿をみせる。成虫は平地・低山地に多く、人家の庭などに植えられたミカン類によく発生し、トベラ・ツツジ類・ダイコン・ヤブガラシ・コスモス・トウワタ・ブッソウゲなどの花に吸蜜にくる。蛹越冬。越冬蛹は食樹を離れ、他の樹木の枝や塀・軒下などに付着することが多く、色彩も他の季節のものと異なり、暗灰色〜灰褐色で、緑色のものはみられない。
<食草> ミカン科のキハダ・サンショウ・カラスザンショウ・ハマセンダン・テリハザンショウなどの野生種、カラタチや各種ミカン類などの栽培種を食べる。ときにはコスモス・キバナコスモス・シャクヤクなどにも産卵され、成育することがある。
<雌雄の区別> キアゲハと同じように春型は♂♀の差が少なく、腹端を精査する必要がある。夏型の♀は地色が♂よりも淡く、斑紋も不鮮明で大型、後翅肛角部に橙色斑がある。
<変異> 春型は夏型よりも小型で、外縁を走る黒帯は幅がせまく、全体に黄白色の斑紋が目立ってみえる。後翅前縁第7室中央付近の黒斑は小さいか、または消失する。
<近似種との区別> キアゲハに似るが、本種の前翅基部はキアゲハのように黒斑が三角形状にならず、地色も一般にキアゲハより黄色味が弱い。
保育社「原色日本蝶類図鑑」(全改訂新版4刷) 第5図版2 20頁。
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