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Lampides boeticus
<分布> 北海道・本州・四国・九州・南西諸島。ほとんどの島嶼にも採集記録がある。
土着地は、房総半島中部と紀伊半島南部を結ぶ線より南のほとんど霜のおりない地域で(年平均最低気温が12℃以上の地域)、温暖な年にはこれより北でも越冬するが、ふつうは気温の上昇とともにしだいに分布域を北に広げ、冬の訪れとともに死滅するようなことを毎年くりかえしているものと推察される。
国外ではアフリカ北部・ヨーロッパ(中・南部)から、アジア南部の地域・南太平洋の島々をへてオーストラリアやハワイ諸島にまで分布している。
<生態> 多化性。本州西南部の土着地域では6〜7回発生し、冬期でも卵〜成虫の姿がみられ、定まった越冬態はない。八重山諸島ではさらに数回発生数が多いものと思われるが調べられたことはない。
成虫はおもにマメ科植物の栽培されている畑の周辺に多く棲息し、栽培マメ科植物を食害する害虫とされる。飛び方は敏速で、すぐにはとまらない。ツルニガナ・キツネノマゴ・栽培マメ科植物などの花で吸蜜する。
<食草> マメ科のソラマメ・アズキ・エンドウ・インゲン・ササゲ・ハブソウなどの栽培種、ハマアズキ・ヤブツルアズキ・オオミツバタヌキマメ・アフリカタヌキマメ・ハマエンドウ・ハギ類・クズ・ハマセンナなどの野生種のおもに花・若い果実を食べる。
<雌雄の区別> ♂の翅表は濃青紫色で、外線は細く黒帯でふちどられ、♀は基半部が青藍色、外半部暗褐色で、後翅亜外線には白斑列がある。
<変異> 土着地で低温期に発生する型(1c,d)は小型となる個体が多く、裏面の地色はやや暗色で波状紋はぼやけ、後翅の白帯は幅広い。さらに後翅肛角部にある橙色斑は小さく、ときに消失する。
保育社「原色日本蝶類図鑑」(全改訂新版4刷) 第30図版1 121頁。
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