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Libythea celtis
<分布> 北海道・本州・四国・九州・南西諸島。北海道では札幌市などで少数が採集され、東北地方北部や八重山諸島でもまれ。
国外ではアフリカ北部・ヨーロッパ南部・中央アジア・ヒマラヤ・インド(北部と南端)・セイロン・ビルマ・中国大陸(西・中部)・台湾・朝鮮半島南部に分布し、ヨーロッパ産が原名亜種で、タイプ産地はイタリア北部。
<生態> 年1回、4〜7月に出現して夏は休眠し、秋に一時活動してふたたび冬眠、翌春産卵し姿を消す。8月頃中部地方などでは一部第2化が発生する。奄美大島では4月中旬から発生、10月中旬には第2化が現れる。八重山諸島では3月上旬から10月まで採集記録がある。
成虫は樹林周辺・渓流ぞいの路傍などに現れ、飛び方は敏速。湿地で吸水し、汚物に集まる。ムクゲ・アセビ・キブシ・ソバ・レンゲ・アブラナなどの花で吸蜜する。
<食草> ニレ科のエノキ・エゾエノキ・クワノハエノキ(リュウkツウエノキ)。
<雌雄の区別> ♀の翅表の赤橙色斑は♂より大きく、前翅第1b室、後翅6室(ときに第7室にも)に小さい斑点が現れる。♂の前脚は全体が長毛で包まれ、♀は毛が少ない。
<変異> 北海道産(2b)は小型で、翅表の赤橙色斑は淡く、大きい(ssp. matsumurae Fruhstorfer)。
本州〜屋久島産は ssp. celtoides Fruhstorfer(タイプ産地は対馬)。
奄美大島〜沖縄諸島産(2d,e)は大型で、翅表斑紋は大きく、ssp. amamiana Shirozu。
八重山諸島産(2f)の中には赤橙斑の小さい、色調の暗い台湾産(ssp. formosana Fruhstorfer)に似たものがある。
保育社「原色日本蝶類図鑑」(全改訂新版)4刷 第37図版2 184頁。
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