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Cnethodonta grisescens
触角は♂♀とも先端部まで両櫛歯状、その枝は♀では短い。次の種(シロシャチホコ)においても同様である。前翅地色は灰色ないし灰白色、後翅および腹背はくすんだチョコレート色を呈する。
♂交尾器ではuncusは半円形、sociiは融合し菱形、Juxtaの尾方の延長部は側方に角ばり、刺毛を生じない。第8腹節腹板尾縁はほぼ平坦で、中央に切込みを持たない。
属Cnethodontaは1970年代に2種が混在することが明らかとなったが、本種は沿海州、朝鮮及び中国にも分布。日本では次種よりも広範に、本州、四国、九州、対馬に産し、北海道本土、利尻島にも記録がある。また台湾には別亜種 g.baibarana Matsumuraを産し、この亜種はやや小型で、前翅はいっそう白色に近いが、交尾器では原名亜種と差異はない。なおネパールからも grisescensが記録されている。
年2化。5〜6月および8〜9月に出現。Cnethodontaの幼虫は基本的にStauropusやNeostauropusの幼虫と同様の体制を示し、色彩は鮮やかな黄色ないし茶褐色をおびる。ただし静止のときに中胸脚を折りたたむことはない。比較的多食性で、カバノキ科、クルミ科、ニレ科、バラ科やブナを含む十数種の樹木から得られているが、これらの記録のうちは次種を含んでいると推定され、現在のところ両種の幼虫は正確に区分されていない。幼虫の原色写真は服部(1965)を参照。
和名は台湾亜種に名づけられた名を転用したもので、台湾中部の地名眉原に因む。
講談社「日本産蛾類第図鑑」第1巻:解説篇(第1刷) Plate 139:1-3(♂). 4(♀). Cat. 3087. 609頁。
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