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Luehdorfia japonica
<分布> 日本特産種。本州のみに分布する。北限は秋田県由利郡、表日本の東限は東京と多摩丘陵、西限は山口県萩市付近、南限は山口県光市付近(Fig.1参照)。
<生態> 年1回。暖地では3月中旬、一般には4月上・中旬、寒冷地では5・6月に発生し、平地ではその土地のソメイヨシノの開花期とほぼ一致する。成虫はカタクリ・スミレ類などの花に吸蜜にくる。蛹越冬、地表近くの草や低木の茎で蛹化することが多い。
<食草> ウマノスズクサ科のカンアオイ属各種。ときにウスバサイシン・フタバアオイも食草となる。カンアオイ属でも棲息地によって種類がほぼきまっており、いろいろな種類にわたって食べることはまれ。
<雌雄の区別> ♂は胸・腹部に長い毛が多く生え、♀には少ない。また、♀は交尾によって♂の分泌物で腹端に受胎嚢(sphragis 封緘片ともいう)をつけているものが多い。
<変異> 一般に後翅肛角部の赤紋は裏日本側のものが表日本側のものより幅広い。北部地域のものは黄色帯の幅が広く、北限地付近のものは地色に褐色が強くなる傾向がある(1c)。
<近似種との区別> 本種は一般に次種(ヒメギフチョウ)より大型、斑紋も黒色部が発達し、黄色帯の色も次種より濃い。後翅表面外縁の斑紋が本種では橙色、次種は黄色。前翅表面外縁にそう黄色の斑紋列は最上端のものが本種では内側にずれ、次種はずれない(Fig.3参照)。♀の受胎嚢は本種では黒色で大きく、次種は黄褐色で小さい(Fig.2)。
保育社「原色日本蝶類図鑑」(全改定新版)(4刷) 第1図版1. 4頁。
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