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真っ暗な夜みたいな箱の中で、ボクは考えている。 持ちはじめの携帯電話には、多くはない人たちの名前と電話番号が登録されている。 その人たちはボクの知っている人たちである・・・ ひとりハドソン川を上るボクの姿を想像していた。 ボクのオヤジは陰気だった、ボクのセンコーも陰気だった、ボクのダチも陰気だった、 ボクとジョーカーとジェイだけが輝いていると思ってた。 ボクはボクの陰気な人たちを否定するロックじゃなくて、 ボクの陰気な人たちを描き出すロックがしたかった。 ボクはボクのバンドのメンバーにいつもそうレクチャーしつづけた。 でもボクのレクチャーはボクの感覚を効果的に伝えることができていなかったようだ。 ボクのバンドのメンバーはいつもボク達の陰気な人たちを否定するようなロックをしていた。 ボクはボクのバンドのメンバーにボクがいちばん伝えたいことが伝わっていないことが辛かった。 ボクには陰気なオヤジも陰気なセンコーも陰気なダチも輝かしいバンドのメンバーもいる。 なのに急にボクにはボクひとりしかいないんじゃないかと思えてきてとても寂しい気分になった。 ボクの陰気な人たちを否定するロックじゃなくて、 ボクの陰気な人たちを描き出すロックができるメンバーなんていないのではないだろうか・・・ そもそもボクの陰気な人たちなんてのがいないのではないだろうか・・・ ホントは、ボクにはボクひとりしかいないってことなのではないだろうか・・・ ボクは昨晩ずっと、持ち始めたばかりの携帯電話から聞こえる「明日の17時にいつものところで集ま ろう」と話す固く強ばったジョーカーの声を聞いてから考えてつづけていた。 セックスピストルズを聞きながらたどり着いてしまったこの何とも言えない不安な気持ちを、 ボクはスルッと出る1本のうんちみたいに体の外へ排泄することを切望した。 いつものハンバーガー店で不味いコーヒーを啜ってジョーカーと向かい合っているとき、 昨晩からのアナーキー・イン・ザ・UKと便意がボクの頭と心と身体を支配していた。 |
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うんちっすね〜
2009/11/20(金) 午後 7:41 [ 千里 ]
体や心や頭にある何かイヤなものがスルッと出る1本のうんちみたいに体の外へ排泄できたらさぞスッキリ気持ちいいでしょうね (^_^)v
2009/11/21(土) 午前 11:41 [ ユースケサンタモニカ ]