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秋田大病院(秋田市)で、昨年、内視鏡による検査で誤って十二指腸を傷つけ、秋田県内の70代の男性が多臓器不全で死亡していたことが24日分かった。病院は14日に医療事故と認定して遺族に謝罪。文部科学省や県、秋田東署などに報告するとともに、担当医らの処分を検討している。
秋田大病院の記者会見によると、男性は昨年11月に胆道がんの疑いで内視鏡検査した際、担当医が誤って十二指腸を傷つけた。担当医は損傷に初め気付かなかったが、手術の約2時間後に男性が呼吸困難になったため調べたところ、十二指腸に穴が開いているのを見つけた。その後、治療を施したが、体内に食物や体液が漏れ、男性は敗血症性ショックに陥り、約7週間後に多臓器不全で死亡した。担当医は同様の内視鏡検査をここ十数年で500例近く経験しているベテランだったという。加藤院長は会見で、遺族に対し深くおわび申し上げるとともにエックス線写真をよくチェックするなど再発防止策を早急に講じると述べた。
(共同通信社、2006年2月27日)
最近、内視鏡による検査による医療過誤・事故が多発している。通常の手術に比べ組織の損傷が軽微で済み、術後の回復が早いことなどから導入が促進されているが、反面視野が極端に限定される為、その操作には多くの経験と錬度が要求される。そうでなくては安全性の確保や手術の精度が保障出来ない。
今回は、十数年で500例近く経験しているベテラン医師による事故であるが、この事実が内視鏡の操作の困難さを証明しているといえよう。決して油断した訳ではないのであろうが、僅かな操作ミスが患者の命を奪うことに繋がっているのである。
それ故に、医師や医療従事者の勤務中の緊張やストレスは大変なものである。ましてや手術によっては5時間も8時間も掛かることも稀ではなく、その間、集中力を維持することは並大抵なことではない。執刀医のミスのみを責めるのではなく、病院のシステムに問題がなかったか、勤務時間等の管理体制は適切で医師が過労になっていなかったか等を見直す必要があるように思う。
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