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東邦大大橋病院(東京都目黒区)の医師に誤診され死亡したとして、同病院の男性患者の遺族が東邦大に約5200万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は31日、東邦大に約4600万円の支払いを命じた。
貝阿弥誠(かいあみ・まこと)裁判長は誤診を認め「医師は直ちに開腹手術すべき義務に違反したため、男性は症状が悪化して死亡した」と判断した。
判決によると、男性は2003年2月、大橋病院で胆のう摘出などの手術を受けた。同5月13日夜、腹痛を訴えて同病院に救急搬送されたが、翌日午後に亡くなった。
解剖で死因は腸の血流が滞って壊死(えし)した「絞扼性(こうやくせい)イレウス」と判明。医師は腹痛の症状やエックス線検査などから絞扼性イレウスの疑いが強いと判断すべきだったが、別の原因を疑い、必要な開腹手術をしなかった。
大橋病院は「判決を見ていないのでコメントできない」としている。
(共同通信社、2006年6月1日)
診断というものは、ベテランと呼ばれる医師であっても簡単なものではない。
人の身体はそれぞれ個人差があり、症状の出方も教科書通りのことなど珍しい方である。
病気によって典型的な症状もあるが、症状だけでは鑑別診断が困難なことも多いし、X線写真やCT、MRIなどの画像を判読するのも知識と経験が要求され、画質によっては判断し難いこともある。
残念だが人間である医師が診察し診断を下すという状況では、このような誤診は稀ではないのが現状であり、こういったケースでは患者が命を落とすことになる。
何故、誤診したのか原因を解明し、今後の糧として欲しい。
亡くなった患者の冥福を祈らずにはいられない。
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