医学と病気・医療と健康

雑事に忙殺されておりましたが、2年振りに再開しました。宜しくお願いします。

全体表示

[ リスト ]

かつて服用した妊婦から手足の短い赤ちゃんが生まれるなど深刻な薬害を引き起こしたサリドマイドについて、多発性骨髄腫の治療薬として販売を目指す藤本製薬(大阪府)は、昨年夏から実施していた治験を6月に終了、医薬品としての製造販売の承認を8日、厚生労働省に申請した。

サリドマイドは国が開発を後押しする「希少疾病用医薬品(オーファンドラッグ)」に指定され優先審査の対象となっており、早ければ1 年程度で結論が出る見通し。承認されれば、1962年の回収から40年以上を経て市場に復活することになり、薬害の再発防止が課題となりそうだ。

厚労省で同日、記者会見した同社の山下治夫(やました・はるお)薬事法規部長は「取り扱う医師などを登録制にし、妊婦にも使用禁止を呼び掛けるなど安全管理を徹底したい」と話した。

同社によると、治験はほかの治療法では効果がなく、サリドマイドの使用経験がない22施設の多発性骨髄腫患者38人を対象に実施。35%の患者で骨髄腫細胞の減少を確認した。

副作用が疑われる重篤なケースは2例あり、1人はサリドマイドの投与を中止して1週間後に胃に穿孔(せんこう)ができ、さらに2週間後に死亡した。穿孔とサリドマイドの因果関係は不明という。もう1人は虚血性心疾患で、投与中止後に回復した。

このほか60%の患者に便秘や眠気などの副作用が見られたが、同社は「海外でもよくみられる症状」と説明している。

厚労省の統計では、国内の多発性骨髄腫の患者数は約1万4000人。近年、サリドマイドがこの病気に対して治療効果があることが報告され、米国では現地の製薬会社が既に承認を取得している。

日本では、海外から個人輸入されたサリドマイドが医師の裁量で患者に使われ、輸入量は2003年度で約53万錠に上る一方、患者の妊娠検査が徹底されていないなど安全管理が不十分な実態が厚労省の調査で明らかになっている。

(共同通信社、2006年8月9日)

かつて服用した妊婦から手足の短い赤ちゃんが生まれるなど深刻な薬害を引き起こしたサリドマイドについて、医薬品としての製造販売の承認を厚生労働省に申請したようだ。

同社によると、治験はほかの治療法では効果がなく、サリドマイドの使用経験がない22施設の多発性骨髄腫患者38人を対象に実施し、35%の患者で骨髄腫細胞の減少を確認した。

対して、副作用が疑われる重篤なケースは2例あり、うち1例は死亡している。
従って重篤副作用は5.26%であった。

このほか60%の患者に便秘や眠気などの副作用が見られたが、同社は「海外でもよくみられる症状」と説明している。

従って、有効35%に対し、副作用は65.26%も起きている。

そして製薬会社は副作用を「海外でもよくみられる症状」と重要視していないようだ。

それで医薬品としての製造販売の承認を厚生労働省に申請している。

患者、一般国民は、医薬品の安全性を信頼していると思うが、現実はこのケースでよく理解出来ると思う。

一定の効果が認められれば、副作用があっても医薬品として承認されるのである。
(この件はまだ承認された訳ではないが)

そして、その副作用が新たな病気や症状を作り、患者は別の薬を追加処方されることになる。

結果として、病気は治るより増えていくことすらあるのだ。

現実に、慢性的な疾患の患者は、年々大量の薬を処方されている。

一部の医師が、この危険性に気付き、薬からの脱却を訴えている。

患者は薬や医療のリスクを理解し、より安全で効果的な医療を受ける選択を自らする時代になりつつある。

医師も、薬や医療のリスク、代替療法などの情報を患者に説明する必要性がより高まってくるだろう。

閉じる コメント(10)

脳腫瘍の方であるクリニックから自費でサリドマイドを購入して内服している方がいましたが、一般的な治療が全く効かなかったのにサリドマイドは効いて腫瘍が縮小しました。僕は決してサリドマイドを薦めているわけではないですが、そういう人もいるのだということを知った1例でした。

2006/8/10(木) 午前 8:44 moco

医薬品以外であっても、体内に外部から取り込まれた後、ある特定の標的臓器だけに『効果』のみをあらわす物質は原則としてありえないのではないかと漠然と考えているのですが・・・・・・先生はどう思われますか?もちろん、「不本意な作用」の頻度や程度の大きさはもちろん異なるだろうとは思っていますが。

2006/8/10(木) 午後 0:45 [ kat*ok ]

顔アイコン

研修医時代に実際サリドマイドを5人ほどに使った経験がありますが、かなり印象はいいです。多発性骨髄腫は難治性の腫瘍で、数々の抗癌剤で難治性の患者様に当時は自費で個人輸入していただき使用しましたが、もうダメかと思っていた人の回復が見られたりしました。実際に使用してみると副作用も眠気程度でした。副作用にのみ目がいっていますが、有効な物は有効です。

2006/8/13(日) 午前 10:40 [ SAKAT ]

顔アイコン

あと、眠気が副作用とされていますが、サリドマイドは本来睡眠薬なのであって、どちらかというと抗腫瘍効果が副作用と思われます。サリドマイドの作用機序は新生血管合成阻害だったと思いますが、うまくいけばMMに限らずその他の腫瘍でも効果があるのではと腫瘍内科は専門ではないですが、腫瘍を扱う医師としては期待しています。

2006/8/13(日) 午前 10:51 [ SAKAT ]

顔アイコン

過去に大きな災禍を残した医薬品であっても再度違った部分で認識されてこれが認可される様なら日本の医療にとって本当の進歩だと思います。

2006/8/14(月) 午後 6:57 よちよち

顔アイコン

>neuro先生、他に有効な方法がなく、サリドマイドで効果が認められた患者さんには朗報でしょう。私のポイントは、二度と再び薬害を起こさないためのシステム構築や、副作用を軽く考え過ぎないように注意喚起が必要ということです。

2006/8/20(日) 午後 3:01 [ Realmedicine101 ]

顔アイコン

>ともこ先生、ある特定の標的臓器だけに『効果』のみをあらわす物質は原則としてありえないと私も思います。医薬品以外でも全ての物質には用量によって毒となる可能性があると、栄養学・毒学の教授、アンサリ博士の講義で教わりました。

2006/8/20(日) 午後 3:09 [ Realmedicine101 ]

顔アイコン

>SAKAT先生、貴重なコメント有難う御座います。重篤な薬害を起こした危険な要素には変わりはありませんから、十分な検討をしてしっかりとした上で、投薬のための診断基準や管理システムの構築などが必要と思います。

2006/8/20(日) 午後 3:18 [ Realmedicine101 ]

顔アイコン

>よちよちさん、医薬品の一部には効果と副作用が拮抗して劇薬指定されている物があることはよくご存知であると思います。しかし、劇薬でなくとも、重篤な副作用が医薬品として認可された後に判明することも少なくありません。私は安易な薬の処方には警鐘を鳴らしたいと思っています。

2006/8/20(日) 午後 3:23 [ Realmedicine101 ]

顔アイコン

http://www.rogueorgan.com
「標準療法とは」をご覧下さい。天下り認可です。

2017/3/14(火) 午後 4:49 [ cli*ich*da ]

開く トラックバック(2)


.
Realmedicine101
Realmedicine101
男性 / 非公開
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31

よしもとブログランキング

もっと見る

プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事