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カイロプラクティックの原理・原則33項(Thirty-Three Principles)
1.大前提:
宇宙の叡智は、全ての物質の中にあり、そしてそれに全ての性質と活動を与え続けている、そうして、それの存在を維持している。
2.カイロプラクティックの意味する生命:
物質を通して表現されるこの叡智が、生命のカイロプラクティック的な意味である。
3.叡智と物質の結合:
生命は、叡智と物質が必然的に結合したものである。
4.生命の三位一体:
生命は、叡智、力、そして物質という名の3つの必要な要素を持つ三位一体である。
5.理想の三位一体:
100%の生命を持つには、100%の叡智、100%の力、100%の物質を持たなくてはならない。
6.時間の原則:
どのような過程であれ、時間を必要としないものはない。
7.物質の中の叡智の量:
叡智の量はいかなる量の物質であれ、それに比例し、必要な量の100%である。
8.叡智の機能:
叡智の機能は、力を創りだすことである。
9.叡智によって創られた力の量:
叡智によって創られた力の量は常に100%である。
10.力の機能:
力の機能は、叡智と物質を結合することである。
11.宇宙の力の性質:
宇宙の叡智の力は自然の法則によって証明されており、ひたむきで順応されない、そして作用する組織に配慮することもない。
12.宇宙の力の伝達の干渉:
宇宙の力の伝達は妨害されることもあり得る。
13.物質の機能:
物質の機能は力を表現することである。
14.宇宙の生命:
力は物質の運動によって証明される、全ての物質は運動する、従って全ての物質には宇宙の生命があるのである。
15.力の活動なしに運動はない:
叡智の力の適用がなければ物質の動きはない。
16.有機物と無機物の中の叡智:
宇宙の叡智は、有機物と無機物の両方に力を与える。
17.原因と結果:
すべての結果には原因があり、すべての原因は結果をもたらす。
18.生命の証拠:
生命の徴候は、生命の叡智の証拠である。
19.有機体の物質:
生命体の身体の実質は、組織化された物質である。
20.イネイト・インテリジェンス(先天的知能)
生命体は、イネイト・インテリジェンスと呼ばれる先天的な知能・叡智をその体内にもっている。
21.先天的知能の使命:
先天的知能の使命は、活動的な組織である生命体の身体の実質を維持することである。
22.先天的知能の量:
全ての生命体にはその組織に比例して必要な100%の先天的知能がある。
23.先天的知能の役目:
先天的知能の機能は、宇宙の力と身体内部で用いられる物質を適合することである、それ故に身体の全ての部分は、相互利益の為に協調された活動を行う。
24.適応の限界:
先天的知能は、宇宙の法則を破らない範囲において、または物質の限界によって先天的知能が限定されるまで、身体の為に可能なかぎり力と物質を適応させる。
25.イネイトの力の性質:
先天的知能の力は、それが働く組織を傷つけたり破壊することは決してない。
26.宇宙の力とイネイトの力の比較:
生命の普遍的循環において、生体構造の物質に関して、宇宙の力は破壊的、イネイトの力は建設的な傾向をもつ。
27.先天的知能の常態:
先天的知能は常に正常であり、そして機能も常に正常である。
28.イネイトの力の伝導体:
動物の身体において、先天的知能の力は神経系を通して、またはその上で活動する。
29.イネイトの力の伝達の干渉:
イネイトの力の伝達が干渉される事は起こりうる。
30.Dis-easeの原因:
イネイトの力の伝達の干渉は、不調和や失調の原因となる。
31.サブラクセーション:
身体における伝達の干渉は、常に、脊柱におけるサブラクセーションが直接的または間接的に原因である。
32.調整の原理:
調整は、有機的組織体の全ての部分において、その任務と目的を完遂する為の、調和的活動の原則である。
33.需要と供給の法則:
需要と供給の法則は、その理想の状態で身体内部に存在する、例えるなら、“手形交換所”は脳であり、イネイトは有徳の“銀行家”、脳細胞は“行員”、そして神経細胞は“使者”である。
(R.W. Stephenson. Chiropractic Text Book, Vol. XIV 1927 P. xxxi-xxxiii)
カイロプラクティックの発祥の地である米国アイオワ州ダベンポートのパーマー・カイロプラクティック学校(現パーマー・カイロプラクティック大学)で哲学の教授であったステファンソンが執筆し、カイロプラクティック界の最も権威ある教本と言われる「グリーンブック」シリーズの第14巻として1927年に発行された「カイロプラクティック教本」に記載されている、カイロプラクティックの原理・原則33項です。
カイロプラクティックは、その定義を「カイロプラクティックとは、自然の法則に基づく哲学・科学・芸術であり、病気の原因となる脊柱上の分節を矯正する為に、素手によってのみアジャストをする治療システムである」と創始者のDDパーマーによって定められた訳ですが、その哲学は「カイロプラクティックの何故」という部分を説明するものであり、そのカイロプラクティックの哲学の根底にある原理原則がこの33項であるということです。
つまり、この33項によって解説されている世界観こそが、カイロプラクティックが何故必要なのか、その存在意義の中心となっているのです。従って、この33項の原理原則を理解しないとカイロプラクティックを行う意味が理解出来ないということでしょう。
本場のアメリカでは、複数のカイロプラクティック系のWebサイトなどで、この原理原則が紹介され解説されていますが、日本語のカイロプラクティック系サイトでは見られません。日本には、カイロプラクティックの根本的な原理原則が伝わっていないのでしょうか。
それにしても、このカイロプラクティックの原理原則は、哲学的に深い意味があるようで、聞き慣れない言葉もあることから、その内容を十分に理解するには時間が掛かりそうです。
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