医学と病気・医療と健康

雑事に忙殺されておりましたが、2年振りに再開しました。宜しくお願いします。

医療過誤情報

[ リスト | 詳細 ]

病人を救うはずの医療によって逆に命を奪われたり、後遺症を負わされたりする医療ミス・事故などの紹介です。
記事検索
検索

全44ページ

[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11]

[ 前のページ | 次のページ ]

「患者と医療者の意識の差は一体どこにあるのでしょうか。それを学ぶために研修会を行っています」

1月20日。新葛飾病院(東京都葛飾区)の一室で、医療安全対策室セーフティーマネージャー、豊田郁子さん(39)は13人の看護師と理学療法士を前にこう語りかけた。

豊田さんは同病院の医療メディエーター(仲介者)として、病院で起きたトラブルの仲介に入り、患者と医療者をつなぐ役割を果たしている。

医療裁判が増え続ける中、医療事故をめぐる患者と病院間の紛争を解決する裁判外紛争処理(ADR)が注目を集め、先駆的な病院が取り組み始めている。新葛飾病院は2年前から医療ADRを導入。豊田さんは院内のスタッフにその必要性を理解してもらうため、昨年4月から月に1度、研修会を開いている。

豊田さん自身も被害者だった。平成15年3月9日、医療事故で長男の理貴ちゃん=当時(5)=を亡くしている。

理貴ちゃんはその日午前4時半ごろ、腹痛を訴え葛飾区内の総合病院で診察を受けて帰宅。だが腹部の腫れが引かず、3時間後に再び病院を訪れた。当直医はエックス線撮影や浣腸(かんちょう)、点滴をして午前11時ごろ入院させたが、その後約2時間半にわたって放置された。豊田さんは医師を呼ぶよう看護師に頼んだが医師は来なかった。午後1時半ごろ、大量に嘔吐(おうと)して容体が悪化し、午後4時過ぎに死亡した。

当直医は日勤の医師に「腸閉塞(へいそく)の疑いの子がいる」と引き継いだだけで、エックス線写真を見せていなかった。腸がねじれ急激に悪化する腸閉塞だった。正しく診断されていれば、緊急手術で助かる可能性が高かった。

「いったい何が起きたのか」。病院から何の連絡もなかった。その後、カルテを開示してもらったときも、病院側は「担当医は最善を尽くした」と繰り返すだけで、誠意はまったく感じられなかった。

理貴ちゃんの死から3カ月後、新聞が「腸閉塞を放置」と報じた。内部告発があったのだ。直後に病院が会見し「謝罪した」と記者から聞いたが、豊田さんへの説明は後回し。「誰に対する謝罪なのか」と疑問に思った。

しばらく、精神安定剤や睡眠薬を服用する生活が続いた。医療事務をしていた勤務先の同僚から励まされ、なんとか職場復帰を果たした。

医療過誤で家族を失った遺族の集まりに顔を出すようになり、東京都立広尾病院の医療ミスで妻を亡くした永井裕之さんらと知り合った。「理貴の死を無駄にしたくない」と、医科大学で体験を語る活動を始めた。

被害者の活動を支援する新葛飾病院の清水陽一院長から、病院のセーフティーマネージャーになってくれないかと誘われ、16年10月に就任した。いま、患者と医療者の橋渡しや研修会の企画を担っている。

17年2月の研修会には、同病院でインフォームド・コンセント(説明と同意)を欠いたまま亡くなった70代男性患者の遺族を講師に招いた。豊田さんが話を聞き続けた遺族だ。医療事故の被害者である豊田さんを医療安全の担当者として採用していたことが、「病院の真剣さ」を感じてもらうことになった。

「人手不足で医療者が大変なのは分かる。でも病院に無視された被害者の中には憎しみ続けることでしか生きられなくなっている人もいる。その気持ちが分かりますか」

豊田さんは医療界にそう問いかけている。

(産経新聞、2007年02月12日)

医師の中には、「自分達は人生の勝利者であり、選ばれた人間、優れた人間である」と考えている者が少なくない。

確かに、受験戦争を勝ち抜いて、頭脳明晰であることは証明されていると言えるかも知れない。

医師免許という「医療を業とすることを許された者」の証を取得したという意味では、選ばれた人間と言えるだろう。

しかし、だからと言って、他の職業に就いている一般の人々(医師意外の医療従事者を含む)を見下してよいという事にはならない。

だが、医師は医療の現場でも、医師意外の医療従事者達をしばしば「非医師」という呼び方をしている。

こういった驕りが、過信に繋がり、慢心へと進行し、反省しない体質へとなっていくのではないだろうか。

東京大学名誉教授の養老孟司先生は、著書の中で次の言葉を述べています。

「人の生死に関わっているという意識がないままに「エリート」になってしまう人が多い。だから、患者を人ではなくて、カルテに書かれたデータの集積、つまり情報としか見ない医者が増えた。これが困ったことだと思うのです。」

(養老孟司:死の壁:May.20,2004. 第5刷、新潮社、P164.)

昨今の医療過誤が増加し、医療訴訟が増えているのも、養老先生の「患者を人ではなくて、カルテに書かれたデータの集積、つまり情報としか見ない医者が増えた」という部分に原因の一端が垣間見える気がします。

大阪大学医学部卒、東京大学医科学研究所ヒトゲノム解析センター長の中村祐輔先生も次のような言葉を述べています。

「最近の医学部に進学する学生の一部(一部ではなく、かなり多いという声も耳にしますが)は、偏差値が高く、卒業後の社会的地位や収入が多いという理由だけで医学部を選ぶそうです。」

「緒方洪庵先生の言葉のまったく逆をいく、楽をして、名誉や利益を求める医師が増えてくるのはそのせいでしょうか?」

(中村祐輔:遺伝子で診断する.Dec.5,1996.第一刷.PHP研究所.P.223.)

今日の医師偏在による産婦人科医や小児科医の不足なども、中村先生の「楽をして名誉や利益を求める医師が増えて・・・」という言葉が原因の根底にあるような気がします。

本当に優れた医師達は、憂いています。

医師として優れていることは重要ですが、その前に、人間として優れていなければ、本当の意味で患者を救うことは出来ません。

研究論文を幾つも発表し、新しい知見を次々と見つける優れた医師であっても、自分の患者を「単なる研究の為のデータのひとつ」としか思っていないなら、患者に対する治療もデータ収集を優先したものとなるのは明白です。

それもまた医学の発展のためには必要不可欠でしょう。

しかし、患者は医師の出世の道具、モルモットではないのです。

医師や医療従事者に対する「心の教育」「EQを高める教育」を今後充実させる必要があるでしょう。

そういった意味では、この新葛飾病院の試みは素晴らしい第一歩であろう。

本当は国がこういった事を後押ししなければならない。

今日の日本の医療における問題において、国の責任も重い。

医師の過剰な時間外労働などの是正も緊急課題である。

医師が能力を発揮出来る環境の整備も国が指導力を発揮しなければ改善しないだろう。

日本の医療の先行きは、現状のままでは、決して明るいとは言えないのが現実だ。

信賞必罰で、優れた医師には褒賞を与え、犯罪を犯した医師は厳罰をもって排除するようにすべきである。

国家公務員にも「エリート意識」が高い者が多いようだから、その精神教育も必要かも知れない。

自分の健康を守るのは自己責任でもあるのと同様に、国の在り方も、有権者である国民の責任とも言える。

国民が声を上げて、改革を迫らなければならないだろう。

医療事故:県立病院の3件、5800万円で和解----賠償へ /宮崎

県は8日、04-06年に3県立病院で患者死亡を含む計3件の医療事故があり、賠償金計約5800万円で和解に合意したと発表した。3件の損害賠償議案を2月県議会に提案する。

病院局によると、宮崎病院で06年8月、動脈硬化症で血管手術を受けた男性(当時69歳)が術後、血管内で大量出血し、死亡。賠償約2738万円。

延岡病院では05年1月、狭心症の男性(54)がカテーテル検査を受けた際、右腕の血管内に血の塊ができ、右手にまひの障害が残った。同約2359万円。

日南病院でも04年5月、けいれんの発作を起こした女児(3)の左手の甲に刺した点滴の針が抜け、薬が漏れたことが原因で指に障害が残った。同約711万円。

(毎日新聞社、2007年2月9日)

これまでは、医療行為が原因で患者が死亡したり健康被害を受けるなどの「医原病」は、医学・医療という専門性の壁などによって、被害者である患者がその医療ミスを証明することが困難で、多くは患者の泣き寝入りであったと思われる。

しかし、昨今では徐々に患者を救う手段も講じられて、裁判でも患者側の勝訴が増加してきている。

これは、「医原病で被害を受けた患者や遺族を救う」という意味において評価できる傾向だ。

しかし、アメリカのような訴訟大国になることは、好ましいことではない。

医療過誤を防ぐことが大切であり、また医学が完璧なものでなくリスクがあることを予め患者に説明するなどの医師と患者の相互理解が必要であろう。

金沢市の社会福祉法人「石川整肢学園」で01年、同市の男児(当時4歳)を手術後の誤った措置で死亡させたとして、業務上過失致死の罪に問われた金沢大名誉教授の麻酔科医、村上誠一被告(80)=同市=の判決が7日、金沢地裁であった。

堀内満裁判長は「被告に注意義務違反があったことは明らか。搬送先の医師の治療に問題があると述べるなど、責任逃れに終始し反省の気持ちはうかがえない」として、禁固1年8月、執行猶予3年(求刑・禁固2年)を言い渡した。

村上被告側は控訴する方針。

判決によると、村上被告は01年2月、同学園で右足の矯正手術を受けた男児の麻酔を担当。術後の措置で気管挿管用チューブを誤って食道に挿管した。男児は長時間の低酸素状態から脳死状態に陥り、1週間後に搬送先の病院で急性呼吸障害で死亡した。

村上被告は78年に金沢大教授に就任。日本麻酔科学会では88年度の会長を務めた。92年に金沢大を定年退職し、名誉教授となった。

(毎日新聞、2007年2月7日)

医学の世界に絶対はない。

しかし、教授になった医師ともなると医局では「絶対」の権力を握り「お山の大将」となる者も少なくないようだ。

自分が間違いを犯したという事実を認めないという、二重の間違いを犯している。

以前も記事で紹介したが、全身麻酔の場合、「何故麻酔が効くのか」という根底の部分からその機序は不明のままである。

大学教授だろうが、名誉教授だろうが、どんな大先生も、言ってみれば「訳も判らないまま、仮説に基づいた経験による」麻酔を実施しているのが実情だ。

そんなレベルであるにも拘らず、何故、もっと真摯になれないのであろうか?

人間は、慣れと驕りが最も危険である。

村上被告側は控訴する方針だそうだが、そこまで自分の面子に固執しなくても良いのではないだろうか。

みさと健和病院医療事故:適切な処置怠った医師ら書類送検----県警 /埼玉

三郷市の「医療法人財団健和会みさと健和病院」で02年、人工呼吸器の管が気管内でずれて意識不明となった入院中の女性患者(当時55歳)が3カ月後に死亡した医療事故で、県警捜査1課と吉川署は6日、適切な処置を怠ったなどとして同病院の男性医師(34)と31歳と27歳の女性看護師を業務過失致死容疑でさいたま地検に書類送検した。

同署などによると、女性は同年4月6日、右足骨折で入院。同16日、骨を固定する手術を受けたが、生理食塩水などの輸液を過剰投与され急性心不全を起こした。手術後、人工呼吸をしていたが、同日、病室で看護師2人が女性の体をふいていた際、女性が動いたため、気管内に通していた管がずれた。すぐに男性医師が駆けつけたが、ずれていないと判断。その後、チアノーゼの症状が表れ、約25分後に別の医師が再送管したが意識不明となった。死因は低酸素脳症による多臓器不全だった。

県警は▽看護師は女性が動かないように両手を押さえるなどの措置を怠った▽医師は管がずれたことに気付かず再送管を怠ったことなどが過失にあたるとしている。

この医療事故は02年8月、同病院が記者会見して発覚し、病院が遺族に慰謝料を払うことで示談が成立している。同病院は「(女性と遺族に)心よりおわび申し上げます」とコメントした。

(毎日新聞社、2007年2月7日)

この医療過誤は2回のミスがあるものだ。

一つは、死因の低酸素脳症による多臓器不全を起こす原因となった、気管内に通していた人工呼吸器の管がズレていたのを見落とした点である。

しかし、右足骨折で入院し、骨を固定する手術を受けたこの患者は、「生理食塩水などの輸液を過剰投与され急性心不全を起こした」、とされている。

この生理食塩水などの輸液を過剰投与が、もう一つのミスである。

こういった度重なるミスの原因追及と、再発防止に全力を挙げて頂きたい。

医療訴訟:転院時期の判断に過失、男性に後遺症 病院に8900万円賠償命令

◇福岡地裁判決

病院を転院する際に呼吸不全を起こした後遺症で寝たきりになったのは病院側の過失が原因として、福岡市城南区の梶原光一さん(34)とその両親が千葉市の医療法人社団「創進会」(神野大乗理事長)に約2億円の損害賠償を求めた訴訟の判決が1日、福岡地裁(須田啓之裁判長)であった。須田裁判長は、転送時期の判断を誤った病院側の過失と後遺症との因果関係を認めて約8900万円の支払いを命じた。

判決によると、梶原さんは97年6月、手足の筋力が急速に低下する「ギランバレー症候群」と診断され、千葉市の病院に入院した。同8月に両親が住む福岡市の病院に転院するため、人工呼吸器を付けたまま飛行機などを使って搬送された。しかし、病院到着直後に心臓が一時停止して脳に障害が残ったため、寝たきりの状態が続いている。

須田裁判長は「病状が安定していない時期に転院させた担当医師の判断には過失がある」と指摘したうえで、後遺障害との因果関係も認めた。損害額は、逸失利益や慰謝料など約1億3925万円としたが、転送されなかったとしてもギランバレー症候群による後遺症が残った可能性もあるとして4割を減額した。

◇創進会の話

判決文が届いていないため、コメントしようがない。

(毎日新聞社、2007年2月2日)

これは判断が難しい事例である。

須田裁判長は「病状が安定していない時期に転院させた担当医師の判断には過失がある」と指摘し後遺障害との因果関係も認めた。

しかし、損害額は、逸失利益や慰謝料など約1億3925万円としたが、転送されなかったとしてもギランバレー症候群による後遺症が残った可能性もあるとして4割を減額した、という所でも裁判長の判断の難しさが表れていると言えよう。

また、それは医師としての判断も困難であったことを表してもいると思う。

経過を見れば症状が安定したのか、もっと悪化したのか、誰にも判断が付け難いところではある。

原因の精査と、再発防止が望まれる。

全44ページ

[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11]

[ 前のページ | 次のページ ]


.
Realmedicine101
Realmedicine101
男性 / 非公開
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

よしもとブログランキング

もっと見る

[PR]お得情報

コンタクトレンズで遠近両用?
「2WEEKメニコンプレミオ遠近両用」
無料モニター募集中!
ふるさと納税サイト『さとふる』
11/30まで5周年記念キャンペーン中!
Amazonギフト券1000円分当たる!
ふるさと納税サイト『さとふる』
お米、お肉などの好きなお礼品を選べる
毎日人気ランキング更新中!
いまならもらえる!ウィスパーうすさら
薄いしモレを防ぐ尿ケアパッド
話題の新製品を10,000名様にプレゼント
いまならもらえる!ウィスパーWガード
薄いしモレを防ぐパンティライナー
話題の新製品を10,000名様にプレゼント

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事