医学と病気・医療と健康

雑事に忙殺されておりましたが、2年振りに再開しました。宜しくお願いします。

医療過誤情報

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病人を救うはずの医療によって逆に命を奪われたり、後遺症を負わされたりする医療ミス・事故などの紹介です。
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栗原中央病院のチューブ誤挿管:築館署、外科医書類送検へ 麻酔医療過誤で /宮城

栗原市立栗原中央病院(小泉勝院長)で05年10月、全身麻酔を受けた患者が意識不明の重体となった医療過誤で、築館署は16日にも麻酔を担当した男性外科医(53)=同市=を、業務上過失傷害の疑いで仙台地検に書類送検する方針を固めた。

調べでは、外科医は同月17日、急性虫垂炎の男性患者(33)=同=の手術で筋弛緩(しかん)剤を使用。その際、体内に酸素を送り込む塩化ビニール製チューブを気管に挿入しようとしたが、誤って食道に挿入し、男性を低酸素脳症による意識不明の重体に陥らせた疑い。

外科医はこの間、血液中の酸素濃度の低下を示す機器などの確認も怠っていたため、チューブの誤挿入は十数分間にわたって続いたという。男性は現在も意識を回復していない。

同病院の事故調査委員会は昨年2月、「ミスが重なった」などと医療過誤を認める内容の報告書をまとめた。

(毎日新聞社、2007年2月16日)

患者は働き盛りの33歳の男性。

急性虫垂炎、いわゆる「盲腸」の手術である。

アメリカなら3〜4日の入院で帰れるようなものだ。

それが、外科医のミスで暗転してしまった。

体内に酸素を送り込む塩化ビニール製チューブを気管に挿入しようとしたが、誤って食道に挿入した。

その上、外科医は、血液中の酸素濃度の低下を示す機器などの確認も怠っていたため、チューブの誤挿入は十数分間にわたって続いた。

その結果、患者の男性を低酸素脳症による意識不明の重体に陥らせたのだ。

男性は現在も意識を回復していない。

05年10月に事故発生で、今が07年02月であるから、チューブの誤挿入を起こした僅か数秒間のミスと、十数分の機器などの確認を怠る医療過誤によって患者は約1年4ヶ月以上も意識不明の重体のままである。

この僅かなミスが重大な結果を引き起こすリスクが、侵害的で観血的な治療法である西洋医学の注意すべき欠点なのである。

だからこそ、その欠点を補うために、安全管理のシステム構築が欠かせない。

福岡県大牟田市の市立総合病院(中山顕児(なかやま・けんじ)院長)で、腹腔(ふくくう)鏡手術の際に誤って尿管を損傷したり、エックス線写真による診断で骨折を見落としたりする2件のミスがあったことが15日分かった。病院は患者に謝罪し、損害賠償の交渉をしているという。

病院によると、良性の卵巣膿腫(のうしゅ)だった大牟田市の40代の女性に2005年2月に実施した手術の際、誤って尿管を損傷、女性は水腎症になった。女性は06年5月、別の病院で左の腎臓を摘出する手術を受け、回復しているという。

また、大牟田市の10代の男性が03年10月、交通事故であごの骨を複雑骨折して入院した際、首の骨の一部である歯突起の骨折を見落とした。男性は05年10月に別の交通事故に遭って診療に訪れ、エックス線写真を撮った際に分かった。06年8月に手術を受け、経過観察中という。

(共同通信社、2007年2月15日)

また腹腔鏡手術に伴う医療事故の報告である。

これだけ頻繁に腹腔鏡手術での事故が発生しているのに、厚生労働省や医師会、学会などは何か有効な手立てがないのであろうか。

被害の女性患者は、良性の卵巣膿腫の手術の際、誤って尿管を損傷、水腎症となった。別の病院で左の腎臓を摘出する手術を受け、回復しているということだが、回復しても元も体に戻れる訳ではない。

骨折を見落とされた男性患者は、また事故にあって診察を受け、エックス線写真を撮った際に分かったということだが、今まで重大な問題が発生しなかったのは不幸中の幸いであったと言えるだろう。

おそらく放射線科の専門医がレントゲン・フィルムを見ていなかったのではないだろうか。専門医なら読影で骨折を見落とす可能性は低いが、骨折は程度と場所によっては、急性期には単純X線写真では識別困難な場合もあるので難しいところではあるが・・・。

原因究明と再発防止をお願いしたい。

名古屋市立大病院(名古屋市)で生体肝移植手術を受けた女性=当時(19)=が、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)に感染し死亡したのは病院側が適切な対応を怠ったためとして、岐阜県可児市の両親が約1億600万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、名古屋地裁は14日、病院側の注意義務違反を一部認め、660万円の支払いを命じた。

判決理由で加藤幸雄(かとう・ゆきお)裁判長は「感染の兆候があった時点で早急に検査を実施し、抗生物質の適切な投与をしていれば、女性が生存した可能性がある」と述べた。

判決によると、女性は2002年9月4日、同病院で生体肝移植の手術を受けたが、その後MRSAに感染し、同年11月8日に感染が原因の脳出血で死亡した。

遺族側は、MRSAの感染の兆候が分かった後、病院側が適切な抗生物質の投与を怠ったと主張。病院側は「十分な観察を行い、総合的に判断しており、過失はなかった」と反論していた。

(共同通信社、2007年2月14日)


名古屋市立大病院のMRSA感染死:病院に賠償命令----地裁判決

名古屋市立大病院(名古屋市瑞穂区)で生体肝移植手術を受けた岐阜県内の女性(当時19歳)が術後にメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)に感染して死亡したとして、両親が同病院に約1億600万円の損害賠償を求めた訴訟で、名古屋地裁は14日、660万円の支払いを命じた。

加藤幸雄裁判長(永野圧彦裁判長代読)は「病院は術後のMRSAに対応すべく血液検査を行うべきで、抗生剤の投与を中止した合理的理由も見いだせない」などと述べた。

判決によると、女性は劇症肝炎と診断され、02年9月4日に同病院で生体肝移植手術を受けたが、術後にMRSAに感染、同年11月に死亡した。判決は「病院の衛生管理体制に不備があったとはいえない」としながらも「術後管理に注意義務違反があった」と判断した。

◇上田龍三・名古屋市立大病院院長の話

主張が受けいれられず誠に遺憾。今後、判決を検討し、適切に対応したい。

(毎日新聞社、2007年2月14日)


これは判断の困難な例のひとつであろう。

約1億600万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、名古屋地裁の加藤幸雄裁判長が660万円の支払いを命じたところからも推測できる。

判決では、「感染の兆候があった時点で早急に検査を実施し、抗生物質の適切な投与をしていれば、女性が生存した可能性がある」と裁判長は述べたようだが、その抗生物質に耐性があって効果がないところがMRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)の処置の困難なところである。ある種の抗生物質で効果があるように見えても、すぐまた耐性が現れて、多剤耐性菌へと変貌することが少なくないからである。

裁判長は「病院は術後のMRSAに対応すべく血液検査を行うべきで、抗生剤の投与を中止した合理的理由も見いだせない」また「術後管理に注意義務違反があった」と判断したようだが、その代価が660万円なのであろうか。

また、判決は「病院の衛生管理体制に不備があったとはいえない」としているが、MRSAの感染が病院内で起こった「院内感染」の場合、病院の衛生管理システムに問題があるか、医師や看護師などの病院職員の感染防止のための手指の消毒などに問題があった可能性がある。本来の問題は、「その感染が起こったこと」に根本があるといえる。院内感染が起こっていれば、過失はその時点であったと判断できるものだ。そういった意味で疑問が残る判決でもある。

もともとが劇症肝炎という死亡の危険がある病気であり、生体肝移植の手術という本来の医療を超えた「神の領域」ともいえる先端医療を受けなければならなかった時点で、リスクはかなり高い状態であったことも賠償金に影響しているのであろう。

故人のご冥福をお祈りします。

医療事故:県立5病院で7件----昨年10月〜12月 /兵庫

県は13日、県立病院で06年10月-12月に7件の医療事故があったと発表した。
いずれも後遺症などは残っていないという。

内訳は、
尼崎病院(尼崎市)2件▽
塚口病院(尼崎市)1件▽
西宮病院(西宮市)1件▽
淡路病院(洲本市)2件▽
こども病院(神戸市須磨区)1件だった。

このうち淡路病院では、心筋こうそくの手術を受けた70歳代の男性患者に対し、心臓と心外膜の間にたまる心のう液を除去するチューブを心臓に刺すミスがあった。1週間後にチューブを抜く際に気づいた。病院側は、男性に説明し謝罪した。

(毎日新聞社、2007年2月14日)

兵庫県では県立病院での医療過誤情報を集計して件数を公開しているようだ。

患者が安心して医療を受けられるように、こういった試みは大切である。

集計した情報を生かして、再発防止の対策を作り、安全管理のシステムを構築・運営して頂きたい。

そして、防ぎきれなかった事故に対応出来る善後策を準備して欲しいと思う。

ニュースUP:レセプト開示 患者の立場で発言=科学環境部・野田武

◇長女の死、無駄にせぬ

「ぼくの『星の王子さま』へ」(幻冬舎文庫)という、一見かわいらしいタイトルの本がある。著者の勝村久司さん(45)=京都府木津町=の本業は高校の理科の先生だ。だが医療の世界では、市民活動家としての顔の方が知られる。病院にかかったときの検査や手術、薬の名前を書いた明細書「レセプト」を患者が手に入れることが出来るようになったのは、この人の力によるところが大きい。その活動のきっかけは「王子さま」の死だった。

昨年12月12日夜、大阪府枚方市の枚方市民病院で開かれた職員研修会。森田眞照院長ら職員を前に、勝村さんが演壇に立った。勝村さんと妻理栄さん(45)の長女は、16年前のこの日、たった9日間の短い命を閉じた。名前は「星子(せいこ)」。大学時代に流れ星を研究していた勝村さんが、生まれる前から付けていた。

理栄さんは、子宮を収縮させる陣痛促進剤を不必要に投与された上、胎児の様子もきちんと観察されていなかった。星子ちゃんは生まれた時には既に仮死状態だった。勝村さんたちは枚方市を相手に提訴。裁判の経過は、同時進行で医療専門誌に連載した。99年に勝訴し、加筆してまとめたのが冒頭の本だ。12月の研修会は勝訴後、勝村さんたちの求めで年1回、命日のころに開かれることになったのだった。

勝村さんは、人工呼吸器を付けられた星子ちゃんを自分で撮影した、たった1枚だけ残っている写真をスライドで示した。「おしっこが一度もできなくて、かわいい顔がどんどんむくんでいった。そうやって死んでしまったこの子の命に意味を持たせたい、無駄にはしたくない。その後、子どもは死ななくて済むようになったよと報告したい一心でやってきました」。言葉を選びながら、とうとうと語った。

「無駄にしない」ために、最初にぶつかったのがレセプトの問題だった。裁判で提出する証拠にしようと共済組合にレセプトの開示を求めたが、「プライバシーの侵害になる」「目的外使用だ」といった理由で拒まれた。当時の厚生省が、レセプトを患者本人に見せないよう指導していたのだ。理栄さんは「日本は民主主義で人権があって、知りたいことは何でも教えてもらえると思っていました。だから自分が受けた医療の明細が何で見られへんのかと驚きで……」と振り返る。

「スーパーで買い物をすれば、品目を書いたレシートをもらうのは当たり前。なぜ病院ではもらえないのか」。勝村さんは医療界の常識に異を唱え、他の市民団体と一緒に厚生省との交渉に乗り出し、97年にようやく、レセプト開示を認めさせた。今は、厚生労働省の中央社会保険医療協議会の委員を務め、患者の立場で発言を続けている。

勝村さんは研修会で示した1枚の図にも、特にこだわっている。日本で生まれる赤ちゃんの人数を日付順に並べたグラフ。厚労省に出向いて人口動態統計をコピーし、数字を拾い出して作った。これを見ると、奇妙な法則が浮かぶ。

簡単に言うと、平日の火、水曜で山を描き、週末の土、日曜が谷間になる。出産数は平日に集中し、休日には少ないことを示す。理栄さんのように、陣痛促進剤が妊婦に投与された結果といえ、「休日や夜間の人件費を抑えたい病院の勝手な都合で、妊婦が危険にさらされている」と批判する。

医師不足が問題となっている産科医療。最近、医師側から「医療過誤訴訟が多いからなり手がいなくなる」のが一因という意見が出ている。これにも勝村さんは、真っ向から異を唱える。「産科医が足りないのは医療政策の誤りであって、今に始まったことではない。それを患者が起こす裁判のせいだとは、本末転倒もいいところ。患者は、病院が被害を隠そうとするから、被害の事実を認めさせる手段として訴えざるを得ないんです」

こんな勝村さんにも実は、仕事との両立を案じて、眠れなくなったこともあった。だがこう考えると、気持ちが楽になった。「もし星子が生きていたら、お風呂に入れたり運動会に行ったり、育児に相当な時間をかけたはず。ならば、その時間を使って裁判や市民運動をやればいいんだ」

取材で勝村さんの家を訪ねた夜。理栄さんも話に加わり、少々お酒も入って日付が変わるころだった。不意に勝村さんが「ああ僕、今日話をしていて分かったことがあるわ」とつぶやいた。

「戦争はいけない、といくら聞くより、戦争で子どもを亡くした人の体験を聞く方がよっぽど大事で、心に響く。戦争を語り継いでいる人は、それが分かってるんやな」と。さらに続けた。「幸い日本では戦争はないけど、医療被害は起き続けている。それを無くすために、何よりも僕は星子のことを語っていく以外にないんやなあ」

取材を終えて外に出ると、見送ってくれた勝村さんが「北斗七星がきれいに見えますよ」と夜空を指さした。日本の医療に一石を投じ続ける勝村さんに、星子ちゃんが大事な宿題を出したのかもしれない。星の瞬きを見上げ、そう思った。

(毎日新聞社、2007年2月12日)

アメリカでは、英語が公用語であり、診療録(カルテ)も英語で書かれるのが普通である。

では、日本ではどうだろうか。

かつては、日本の病院で用いられるカルテなどはドイツ語で書かれることが多かった。今日では英語が多く用いられているようだ。

何故、日本人なのに日本語で書かないのだろうか?

医師達は、「医学の進んだ国がドイツだった事、現在では医学の論文の多くが英語になっている事」などを理由として挙げるかも知れない。

しかし、本当の理由は、「患者がカルテを見ても、何を書いているのかが分からない方が、医師にとって都合がよい」というのが本音ではないかと言われている。

アメリカでは、患者が求めた時は、診療明細書(レセプト)を発行するのが常識だし、患者の当然の権利であり、それが保障されている。

いや、それ以前に、患者は自分が受ける医療の内容について、事前に説明を受けて同意した後に医療を受ける権利が保障されている。

だが、医療システム後進国の日本では、それが保障されていない。

医師や病院という「お上」にとって都合のよい「民はよらしむべし、知らしむべからず」がまだまかり通っているのである。

今回の報道のように、「勝村さんは研修会で示した1枚の図にも、特にこだわっている。日本で生まれる赤ちゃんの人数を日付順に並べたグラフ。厚労省に出向いて人口動態統計をコピーし、数字を拾い出して作った。これを見ると、奇妙な法則が浮かぶ。

簡単に言うと、平日の火、水曜で山を描き、週末の土、日曜が谷間になる。出産数は平日に集中し、休日には少ないことを示す。理栄さんのように、陣痛促進剤が妊婦に投与された結果といえ、「休日や夜間の人件費を抑えたい病院の勝手な都合で、妊婦が危険にさらされている」と批判する。」というような事から判断しても、患者中心の医療とは言えない状況である。

こうした事は、国がしっかりとしたビジョンを持ち、安心して暮らせる国になる為に、キッチリとした医療改革を断行して医療システムを構築し直さなければ根本的な解決にはならない。

小手先の医療費抑制政策では駄目だ。

病院の統廃合と医師の適正な分配・配置や、家庭医と専門医制度の整備、補完代替医療の整備などなど課題は山済みである。

官僚のための医療でも、医師のための医療でも、製薬会社など関連産業のために医療でもなく、患者のための医療にしなければならない。

その為には、国民が事実を知り、声を上げて、行動に出なければならない。

この報道は、その一例である。


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