|
医療資格ない中国人留学生、実習で縫合担当…東京医大病院
東京医科大学病院(東京都新宿区)で、医療行為を行う資格のない中国人留学生に、手術時の縫合などを行わせていたことがわかった。
同病院は、「留学生が中国の医師免許を持つ大学院生だったため、実習なら構わないと誤った判断をしてしまった」などと理由を説明。「患者の身体への影響はない」とも話しているが、厚生労働省では「事実なら医師法違反となるケース。事実関係を把握したい」としている。
同病院によると、留学生は2005年10月、同病院で研究を行う研修員になった後、昨年春に同大大学院に入った。その後、同病院の産科婦人科の臨床実習に参加。今年1月までに、産科婦人科の内視鏡手術59例に助手として加わり、このうち半分くらいのケースで縫合を担当したという。
医師養成を目的とする医学部の学生については、指導医の監督の下で、縫合も含め、医療行為にあたる臨床実習を行うことが認められている。しかし、研究部門である大学院は、日本の医師免許を持たない大学院生に臨床実習を行わせることはできない。
外国の医師資格をもつ留学生については、本国での3年以上の診療経験などを条件に、厚労省が、日本の医師とほぼ同様の医療行為を行うことを許可する制度があるが、この留学生の場合、中国での診療経験が3年に達していなかった。
同病院では今年1月、留学生の臨床実習が無資格状態である可能性に気づき、産科婦人科に中止を指示した。他の診療科では同様の事例はなかった。
厚労省は「大学病院がそんな間違いをするとは信じられない」としている。
(読売新聞、2007年5月2日)
恐ろしいニュースである。
アメリカでは、州や大学にもよるが、大抵の場合は中国の医師を認めていない。
私の卒業した大学では、中国で中医師(DOM)を取得した日本人が入学申請をしたが、その単位を一切認められず、入学許可を得る為に米国の一般大学で必要な科目と単位数を満たした学士号(BS)を取得するように指示された例もある。
それは、中国の教育制度と米国のそれとの差など、レベルに差がある事などが主な理由ではないだろうか。
確か中国では、医師になるには西洋医学医師(MD)も中国医学医師(中医師、中国ではMD)も高校卒業で入学し、大学教育は5年間であったと思う。
日本では、医師(MD)は大学医学部、医科大学などで6年間である。
アメリカでは、医師(MD)は、高卒後に一般大学で予備医学過程4年間(学士、BS)を先ず卒業し、医学学校入学試験を経て入学が許され、医学校で4年間と合計8年間の大学(大学院レベル)教育である。
つまり、国によって医師の教育年限やレベルが違うのである。
教育年限だけみても、アメリカの8年、日本の6年、中国の5年間の大学教育、といった差がある。
そういった事情からも、中国人留学生の知識や技量が日本のそれに適合しているかどうか、又、それが合法かどうかを確認せずに、この中国人留学生に手術で縫合をさせたのは軽率であったといえよう。
もし、縫合の際に医療過誤を起こし、それが運悪く重大な状況を引き起こして患者が死亡するなどして表面化していたら、病院長の首や学長の首も危うくなっていたかも知れない。
今回は幸いにも、事故は報告されておらず、病院が留学生の臨床実習が無資格状態である可能性に気づき、産科婦人科に中止を指示した、という事だった。
事前に確認していれば好ましかった事件と言える。
日本では近年、中国人による犯罪が多発し、治安の悪化が懸念されているが、今回は日本人のミスによって中国人に違法行為をさせた事例である。
再発防止を他の大学病院を含めてお願いしたい。
|