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医療行為中の患者の死因などを調べる医療版「事故調査委員会」の制度創設に向け、厚生労働省の検討会(座長=前田雅英・首都大学東京法科大学院教授)が20日、初会合を開いた。
医療関連死の調査は現在、刑事事件や民事裁判の中で行われることがほとんどで、迅速な原因究明や再発防止のためには課題が多い。検討会は約1年かけて調査委のあり方や事故の届け出の義務化などを論議、新法の制定も視野に、早期に新制度をスタートさせたい考えだ。
検討会のメンバーは医療団体の代表や弁護士、大学教授ら14人。03年に医療ミスで子どもを亡くした母親も加わった。法務省と警察庁からは担当者がオブザーバーとして参加した。
新制度の創設は、医師が相次いで刑事責任を問われて危機感を強める医療界が、厚労省などに要請してきた。検討会では、調査によって医師の過失がはっきりした場合の行政処分や、医師が刑事訴追される可能性がある場合の調査結果の取り扱いなどが焦点となりそうだ。民事紛争への調査結果の活用についても話し合う。
医療機関が届け出る事例の範囲や、「異状死」を警察に届け出ることを医師に義務づけている現行の医師法との整合性についても協議する。
厚労省の試案では、解剖医や臨床医、弁護士らで構成する「調査・評価委員会」を地方ブロックなどの行政機関ごとに設置。解剖結果やカルテ、関係者への聞き取りなどから治療内容などを評価する。作成した報告書は医療機関や遺族に交付するほか、個人情報を除いて公表する。
この日の検討会では、日本医師会の木下勝之委員が「(医師の)刑事処分の方向に歯止めをかけ、安心して医療に取り組める制度にしてほしい」と発言。
これに対して前田座長が「制度によって医師が事故を隠せると国民に思われたらマイナス。そうした議論が出てこない形にしたい」と指摘した。
患者を支援するNPO理事長の辻本好子委員も「国民が納得できる、という視点を忘れないで議論してもらいたい」と注文をつけた。
(朝日新聞、2007年04月20日)
ようやく日本も遅ればせながら医療行為中の患者の死因などを調べる医療版「事故調査委員会」の制度創設に向けて第一歩を踏み出した。
今後の進展を見守りたい。
しかし、また医師会の「おかしな考え方」が露呈している。
日本医師会の木下勝之委員が「(医師の)刑事処分の方向に歯止めをかけ、安心して医療に取り組める制度にしてほしい」と発言した事に対し・・・
座長の前田雅英・首都大学東京法科大学院教授が「制度によって医師が事故を隠せると国民に思われたらマイナス。そうした議論が出てこない形にしたい」と指摘したという。
医師会の「一般国民と乖離した考え方」と「医師を擁護するだけの狭い思考」による発言に対して、座長から早速指摘された格好だ。
また、患者を支援するNPO理事長の辻本好子委員も「国民が納得できる、という視点を忘れないで議論してもらいたい」と注文をつけたという事で、患者の側からも苦情が出たようなものだ。
医師会からの委員であるから、医師の立場を擁護しなければならない立場にあるのは理解出来る。
しかし、医師のための医療版「事故調査委員会」ではない、という事を忘れてはならない。
あくまでも、専門家である医師を代表し、専門家としての見識に基づいて、公明正大な視点からの意見をお願いしたい。
医師を守るのは、医療過誤を起こさないシステムなどの構築こそが重要であり、医療過誤を起こしてから、起こした医師を擁護しても建設的ではなく、国民はそんな事は望んでいない。
日本の医療を守るためにも、委員の皆さんには宜しくお願いしたい。
頼みます。
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