ブログから遠ざかっているうちに今年があと10日ちょっとで終わろうとしています。
私にとっての2010年は、ずばり『骨折』です。
上海では『世博会』が大きなできごとでしたが、
私はその開幕の日に負傷してしまったのでした。
外へ出歩けるようになると、地下鉄で必ず目にする万博情報。
『世博会開幕第○○天』
その○○に入る数字を見ながら、
「ケガしてから○○日たったのか・・・」と思ったものでした。
骨折は治るのに100日かかる、ということを中国人の友達に聞かされていましたので、
第70天ぐらいのときは、
「あと1ヶ月ほどで元通りになれるんだ」と考えていましたが、
それが第90天ぐらいになると、
「100日で完全には治らない」ことがわかってきました。
ちょっと指を剥離骨折しただけなのに、
ケガする以前の状態まで回復するのに半年以上かかっています。
今は骨折して232日経過しましたが、90%以上の回復です。
朝の情報番組『スッキリ』の加藤さんはもっとすごい骨折をして入院までしたのに全治1ヶ月。
全治の定義って何なんでしょうね??
人生初の骨折、できることなら経験したくなかったけど、
骨折してみてよかったと思えることもあります。
松葉杖で歩くことがあんなにもたいへんなことだということがわかりました。
私はたったの3日間だけでしたが、もっと大きいケガをして長期間松葉杖を使っている人もいます。
そういう人を電車やバスで見かけたら、真っ先に席を譲ってあげようと思っています。
エレベーターのボタンを押してあげたり、ドアを開けてあげたり、
普通の人が普通にできることが、足をケガして松葉杖になると難しくなるのです。
ゆっくり歩くお年寄りの気持ちも少しわかりました。
ガンダムブーツの頃もそうでしたが、
ブーツが外れてからもしばらくは足が痛くてゆっくりしか歩けませんでした。
もともと速く歩く方でしたので、スーパーに行っても動きが鈍くなるのが嫌でショッピングカートは使用しません。
でも、足がまだよくなかったときは、カートがあると安心でした。
何かにつかまっていないと、いざというときに左足はふんばれないので怖かったんです。
夏に帰国したとき、おばあちゃんと一緒にサティへ買い物に行きましたが、
おばあちゃんが杖やカートを使う姿を見て、
「今の私は足が弱っているおばあちゃんと同じなんだ!」と気がついたのです。
自分がおばあちゃん疑似体験できたことで、
お年寄りにどんなお手伝いができるのか、どういうことを求めているのかがわかったような気がします。
先日、バスの中で私の斜め前方におじいさんが立っていました。
元気そうなおじいさんでしたが、おじいさんの手を引いて私の席を譲ってあげたのです。
一言も発さずにジェスチャーとニコニコ笑顔で。
その日はバレエのレッスン後に買い物をしたので、
大きなレッスンバッグとショッピングバッグとパン屋の紙袋、
ちょっと重かったのですが、平気な顔してその荷物を両手に持ち手すりにつかまっていました。
するとおじいさんが私にこう言ってきたのです。
「あなたの荷物よかったら私のひざの上に置いてください。重いでしょ??」
これを正確な発音の標準中国語で!!
お年寄りに正確な普通話で話しかけられたのも初めてだし、
日本でも席を譲った相手に私の荷物の心配をしてもらったことはありませんでした。
でも本当に重いバッグだったので、細身のおじいさんの膝の上に乗せるのがかわいそうで、
「いえ、大丈夫です。ありがとうございます。」とお断りしました。
そう言った以上は、重い荷物を軽そうに持ち続けていましたよ。
でもね、おじいさんやっぱり私のこと気にかけてくれてたんですね。
「もうすぐ降りるので、今度はあなたが座ってください。さぁどうぞ。」と言ってくれたんです。
次の停留所で私は降りるからとお断りしたのですが、
おじいさんはそこで降りずにまだ乗っていました。
本当に降りるときにそう言ってくれる人は今までもたくさんいましたが、
だいぶん手前で私に席を譲り返してくれる人は初めてでした。
おじいさんの優しい気遣いのおかげで、
バス停から家までの10分間の道のり、
重い荷物があったにもかかわらず、
胸があったかくなって足も軽く感じました。
私がケガをしていたときに上海の街でとても親切にしていただいたので、
これからもどんどん恩返しをしていきたいと思っています。