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この映画で何度も登場してくる海の色が、
実験に用いる培養の溶液に見えてしまうのは何故でしょう。。
その中を幼い頃から、兄と弟が自分達の存在意味をかけて懸命に泳ぐ姿は
痛々しくもあり、また生きるという力強さ、はかなさ、切なさをより印象付けます。
人間の評価がすべて血液検査で決定される近未来社会が舞台。
その社会においては、遺伝子の優劣で全てが決定されています。
つまり、生まれた瞬間から区別?差別がすでにあるわけですね。
生まれて来る子供たちは、受精段階において遺伝子操作を行われるのが普通とされる中、
ある夫婦は自然の(神の子、と、映画の中では言われております)形で妊娠し、子供を持ちます。
しかし、誕生の際、少量の血液検査で全てがわかるこの世の中では、
その子は出産時に30才の寿命と言われ、
心臓に欠陥あり、と、診断されるのです。
彼の人生はもう決まり。将来の希望も、絶たれたも同然。。
父親は自分の名前をつけようとしたのですが、
ためらい、彼はヴィンセント、と名づけられます。
その後その夫婦は、「普通」の妊娠を選びます。
それは遺伝子操作をされた優秀な弟で、父親は彼に自分の名前を継がせ、
彼こそが自分の本当の子供であるかのように溺愛するのでした。
何かにつけ優れた弟。
チキンレースという、岸から泳いで行って尻込みしたら負け、という兄弟の遊びでも、
いつもヴィンセントは負け続けていました。
しかし、ヴィンセントは宇宙飛行士になりたいという夢を持っておりました。
劣性の遺伝子を持つ彼には無理と言われ続けながらも、その夢は捨てずに彼は育ちます。
ある日のチキンレースで、ヴィンセントははじめて弟に勝ち、
その後家を出て転々とした後、「ガタカ」のトイレ掃除の仕事に就きます。
そこで知ったDNAの闇のブローカーの存在。
彼は決心をし、元エリートに成りすまし、そこで宇宙飛行士を目指すのですが、
ヴィセントのことを疑っていたひとりの上司が殺され、
彼のことが注目されることとなります。。
ここまで書いてネタバレと思われる方もあるかと思うのですが、
この物語はとても深いお話です。
ヴィンセントはありとあらゆる努力をし、生まれたときから無理だと言われていても
自分の道を貫いて行くのですけど、
綺麗ですが、無機質な科学万能の近未来と言う世界の中にあって、
それが生々しくも切なく、美しいんですねえ。。
レイ・ブラッドベリの短編をいくつか読んだことがありますが、
それらの物語を彷彿とさせる場面が多々ありました。
ぎりぎりまで排除されたものの中にあって、人間の存在の意味を問う・・・
いやぁ、イーサン・ホーク、見事に演じておりましたね。
彼の同僚で彼を愛するユマ・サーマンもとても素敵で美しかったです。
ドレス姿の彼女のゴージャスなこと。
でも、なんと言ってもジュード・ロウ。
優れた遺伝子を持つとされながら、
事故で車椅子生活をするジェローム・ユージーン・モロー役の彼は凄い。
その事故の原因を知れば、
表では見ることの出来ない彼の心の奥の世界が見えて来るかもしれないですね・・・
とあるシーンでの彼の演技は、はらはらどきどき。
そして、彼が持っていた銀のメダルが金色に輝く時の哀しさ・・・
決して荒唐無稽ではないSFを存分にお楽しみ頂けるのではないか、と、思います。
マイケル・ナイマンの音楽もさすがですし(彼得意のピアノ曲もたっぷり堪能できます)
近未来にあえてレトロなスタイルを持ってくるセンスの良さ。。
凄いのは役者さんたちだけではないですよ〜
素晴らしい映画でございました。
イーサン・ホーク ヴィンセント またはジェローム
ユマ・サーマン アイリーン
アラン・アーキン
ジュード・ロウ ジェローム
ローレン・ディーン
ゴア・ヴィダル
アーネスト・ボーグナイン
ザンダー・バークレイ
イライアス・コティーズ
ウナ・デーモン
エリザベス・デネヒー
マーヤ・ルドルフ
ブレア・アンダーウッド
メイソン・ギャンブル
トニー・シャルーブ
ジェイン・ブルック
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これは良かったですね〜。私もあのチキンレースでのイーサンの言葉が忘れられません。美しくはかない未来でしたね。TBさせてください。
2006/12/10(日) 午前 10:16
昔観てビデオに撮ってまた最近観ましたけど、↑↑確かに美しくはかなかったですね・・・良い作品と思います。
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2006/12/10(日) 午後 0:51
彼の想いが溢れる言葉でしたね。。いやーこの映画好きですっw トラバありがとうございました^^pu-koさん♪
2006/12/10(日) 午後 1:55
センスもいいですよねえ。。役者さんもみんなそれぞれの個性を生かして見事に演じていらっしゃるし。。切なくも美しい物語でございました、ねぃさん。。
2006/12/10(日) 午後 1:57
当時ジュード・ロウ目的でこの作品を観たのですが、なかなかどうして作品的に素晴らしいではありませんか!というのが感想でした。切なくて、それでいて人間の儚さっていうか愚かしさっていうか、深い作品でした。思い入れありすぎてレビュー書けない作品です(^_^;
2006/12/10(日) 午後 5:19
わかります^^私もレビュー書きたいのに書けないでいる作品って多いです。。文才があればなあ。。(涙)じゅりさん。。
2006/12/10(日) 午後 10:05
ガタカは努力している人に勇気を与えるいい映画でした。ジュードロウは、美貌が際立ってましたね〜。これでファンになりました!TBしますが、いいかげんなので以前の感想のところにまとめてしまってあって、すみません・・・。
2006/12/11(月) 午前 9:27
彼はちょっと屈折した役も多くこなしますけど、これはまた上手いですねえ。。いえいえ、いい映画いっぱい思い出して幸せな気持ちに浸れました^^かりおかさん♪
2006/12/11(月) 午後 2:04
これは、劇場にも観に行って、DVDも買ってしまいました。とっても好きな映画ですよ。ヴィンセントとユージーンの二人のラストシーンに涙涙でした。ユマが美しかったです!尿検査のお医者さんが最後にホロッとさせてくれましたし。
[ yk ]
2007/4/8(日) 午後 1:01
>なるほど、レイ・ブラッドベリですか。確かに、無機的な未来社会を描きながらも、それに反比例する血の通った叙情性と、寓話性はブラッドベリの温かみを想起させますね。そういえば、恋さんのこのレビューは「海」をキーワードに始まりますが、同じく近未来SFである「アイランド」の導入部もやはり「海」でありました。恋さんの中では「近未来=海」という公式が成り立ってる!?
[ 柴多知彦 ]
2007/4/15(日) 午前 1:24
私は劇場で観ておりませんでしたので、残念でした。。_| ̄|○ il||li こういう近未来物っていいですね〜 ykさん。
2007/4/15(日) 午後 9:49
万物の生まれたところが海、という自分が思っているところもあるのでしょうけれど、映画でも海が沢山近未来物には登場しますよね。。あの有名なラストシーン。砂浜に埋まった。。も海でしたっけ、cinemaさん。。海は時間を超越した、なにかがあるような気がしますね^^
2007/4/15(日) 午後 9:51
ジュード・ロウよかったですね〜。ステキでした。
しかし、遺伝子だけで「不適正者」とされ、いくら優秀でも、努力をしても無駄っていうのが哀しすぎでした・・。
ラストものジュード・ロウの決断 泣けますね
TBお返ししますね
2008/2/17(日) 午後 3:49
遺伝子も大事でしょうけど、他にも大事なものがいっぱいあるよ。。という逆説的な物語なのかもしれませんねえ。。
ラスト、泣けました。。トラバありがとうございます^^らぐなさん。
2008/2/17(日) 午後 10:43
ジュード・ロウが、冷たいエリートを好演してましたね〜!
最近お気に入りの俳優さんです♪
TBさせて下さいね☆
2008/2/18(月) 午後 10:09
『スターリングラード』で惚れたかもw
青い瞳に弱いんですよねえ。。
もちろん演技も上手いですし^^トラバありがとうございます、なぎさん。
2008/2/18(月) 午後 11:26
金メダルになれなかった銀メダル。
それでも最期のとき、それをよりどころのように首にかける彼が悲しすぎます。
価値はそれだけじゃないのに・・・。
2008/7/12(土) 午後 11:40
これはかなりの名作ですよねえ。。
心が痛いんですが・・・
トラバありがとうございます^^ちぃずさん。
2008/7/13(日) 午前 10:19
冷たい近未来の印象と変わらない人間の想いが心に残りました。
なかなか良いですよね〜♪
2011/1/8(土) 午前 9:25
私、これとても好きな作品なのですよ ^^
人の気持ちはどんな時代が来ても、きっと同じですよね。。
トラバありがとうございます ^^ こころパパさん。
2011/1/8(土) 午後 9:38