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☆恋の映画とお酒に恋してる☆
11月はゆったりしたい…

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蛇イチゴ

イメージ 1

2003年の日本映画。

うわー、なんで私この映画をこれまで観なかったのだろう!

とんでもなく不敵で、信じられないくらい繊細で、
痛みも優しさも同時に描かれているのに納得してしまう。


やっぱり西川美和さんって、すっごい方だわ。。





音信不通だった放蕩息子の帰省から、平穏を保っていた一家のバランスが崩れ、
やがて再生していくまでを描いたシニカル・コメディ。

監督は「DISTANCE/ディスタンス」など是枝作品で助監督を務め、
これが劇場映画デビューの西川美和。


出演は本作が映画初主演となるお笑いコンビ・雨上がり決死隊の宮迫博之。

共演に「櫻の園」「コンセント」のつみきみほ。




明智家の娘・倫子は、幼い頃から真面目で優秀。
現在は小学校で教師をしており、同僚で恋人の鎌田との結婚を控えている。


そんな彼女は働き者の父、優しい母、ボケてはいるが明るい祖父に囲まれ
平穏な毎日を過ごしていた。


だがある日、痴呆の進んだ祖父が亡くなり、
その葬式に10年間も行方知れずだった長男・周治が姿を現わしたのをきっかけに、
一家の和やかな雰囲気が一変する。


やがて、世渡り上手の周治は、
家族に内緒で多額の借金をしていた父の窮地を救い、家に迎えられるのだが、
倫子だけはお調子者の兄をどうしても受け入れることができずにいた…。


                allcinemaより




目が離せない映画ってありますよね〜

この映画はまさにそれで、
冒頭から観始めちゃうと途中でやめることが出来ないのです。


どの場面、どの場面も素晴らしくて、
セリフのひとことでも聞き逃しそうになると
(こちらでメインの会話をしてて、向こう側で聴こえる家族の声とか)
あ〜っ、って思っちゃうほど。



ストーリーは上にあるもので間違いではないのですが、
とにかく、そんなもんじゃすまないです。


ここでこういうセリフがあるだろう、と、思っていると、
必ず、すかっと外されちゃうんですけど、
あとで思い返してみても、やっぱりそれ以外のものは見つからないし。。



監督ご本人が「私はSですから」なんて仰っていますけど、
この徹底したSぶりは、
映画監督&脚本家として絶対必要な資質じゃないか、とさえ思ってしまうんですね〜


それに応える役者さんたちの、これまた見事なこと。



笑福亭松之助さん演じる、ホラー映画の登場人物のごときおじいちゃんも、
ただ、異質だとか怖いだとか、そんな言葉では語れないです。


状況に応じたセリフを与えられない役、ということになるわけですけれど、
そんなものを吹き飛ばす、長年生きて来た人間の底力を見せて下さって、
ぞくっ、と致します。。


一瞬だけおじいちゃんの目線として粗い映像が現れるんですけど、
こういう演出って、本当にどうしたら思いつくのだろう・・・




平泉成さん演じる父親の役も、これ結構難しいですよね〜

彼は殆どこの物語に出ているので、
彼が語ること、彼がしていることを観ているだけで、
あ、もう、そういうのよくわかります、って感じになっちゃいます。

人間は哀しいよなぁ、なんてつい出てしまう、そんな存在感がございます。。




大谷直子さん演じる母親役。

彼女はやはり凄い女優さんで、日本の家庭を支え続けて来た妻の怨念と執念みたいなものを
完璧に演じておられます。

もう、これがなんというか・・・とにかく、円形脱毛症にもなるでしょ、って話です。
(映画をご覧頂くとおわかりかと^^;)



娘役のつみきみほさん。
彼女は真面目なきちんとした女性という役です。


彼女のクラスで、水槽の掃除当番をサボった生徒に、
同じ当番の子に迷惑かけちゃだめ、みたいな話をしている時、
ひとりで掃除をした女の子が放つひとことが、彼女に刺さった小さな棘となるんですが。。


それがずっと彼女の体内・・・というより頭?精神世界?を、あちこち回るんですけど、
その棘の意味を彼女が探す物語、というように私は感じました。




そしていい加減なお兄ちゃん役の宮迫博之さん。

『純喫茶磯辺』でも彼の演技は見事でしたけれど、
この役を他の方だったら、と、今考えてみても、他に候補が見つかりません^^;

独特の目線やあの軽い口調、
人を騙すことにかけて、彼は天性の物を持っているんじゃないか・・・とさえ、思ってしまう位。


でもずっと物語の中で彼が気遣うあることに関しては・・・




うーむ、とにかくこの物語は、全てが上手い。

あんまり今言葉にしない方が、観る方にとっては、絶対いいんじゃないか、というほど、
実は記事も書きにくいですw




とにかくご覧になって下さいませ。
これは本当に凄い作品でございます。



ちなみに蛇イチゴってご存知でしょうか?


今の季節にもまだ生えているところがあるかもしれませんが、
私は近所のお兄ちゃんたちから、
口に入れるな、と言われていたにもかかわらず、
1度食べてみたことがあるのです。


味はなく、ぱさついていて、その鮮やかな赤い色の印象とは全く違っておりました。

似たような実はいくつかあって、
他のはみんな甘酸っぱかったり、美味しかったりしたのですけどね。。



さて、この映画の蛇イチゴは、どんな味でしょう・・・








宮迫博之 明智周治
(雨上がり決死隊)
つみきみほ 明智倫子
平泉成 明智芳郎
大谷直子 明智章子
手塚とおる 鎌田賢作
絵沢萠子 喜美子
寺島進 前田
蛍原徹 通夜会場の男
(雨上がり決死隊)
笑福亭松之助 明智京蔵

この記事に

  • 『ゆれる』で、脚本と監督を手がけた若い女性がいる、と、私もはじめて彼女を知ったのですが、その前にもこれだけの作品を世に出しているとは。。
    おっしゃるように間合い、ですね、これがまた素晴らしい♪
    トラバありがとうございます ^^ Choroさん。

    恋

    2009/6/23(火) 午後 3:00

    返信する
  • 本当にもっと早く観るべきだったと、悔やまれます。。
    人間をこれだけ映画で描けるとは、なんとも。。
    機会があればご覧になって下さいませ ^^ あきさん。

    恋

    2009/6/23(火) 午後 3:01

    返信する
  • 西川さんはこの前テレビに出ていましたが脚本は自分で書く主義なんだそうですよ。だから誰かの作品を映画にする気は全くないそうです。だから自分らしい作品がどんどん生まれるのでしょうね。今度の「ディア・ドクター」もこちらでは上映がありそうなので楽しみにしています。

    いっちー

    2009/6/23(火) 午後 10:02

    返信する
  • すいません。トラバさせてくださいね。

    いっちー

    2009/6/23(火) 午後 10:03

    返信する
  • 邦画はどうしても後回しになってしまうんですが、
    レビューを読んで観たくなりました。
    リストインしておきます^^

    なぎ

    2009/6/23(火) 午後 10:24

    返信する
  • ご自分で脚本を書かれ、ご自分で監督されるのは凄いですね〜♪
    私も彼女のすっかり虜でございます、いっちーさん。

    恋

    2009/6/23(火) 午後 10:58

    返信する
  • はい ^^ トラバありがとうございます、いっちーさん。

    恋

    2009/6/23(火) 午後 10:59

    返信する
  • 洋画、邦画のどちらも、私が観たいな〜と思う作品の公開がこちらではなかったりします(涙)
    DVDを探していくしかないですね。。^^; なぎさん。。

    恋

    2009/6/23(火) 午後 11:00

    返信する
  • 不思議な映画なんですね。ちょうど、日本に戻っている知人に、頼んでみようかな…。

    NZ_RR

    2009/6/24(水) 午後 6:11

    返信する
  • 顔アイコン

    蛇いちご、子供の頃に毒があるといわれて ものすごく怖かったんですけど、あれ?食べれるんだ!とこの映画で知りました・・・^^; この題名がいいですよね。
    やっぱり、どこかブラックだけどコメディですよね?トップランナーで西川監督さんの古い知人が、「よく爆笑をさらっていたので、コメディを撮れば?」と言っていたのが面白かったです。

    fennec

    2009/6/24(水) 午後 9:00

    返信する
  • 西川監督作品は独特の視点があって面白いですよ〜
    頼むことが可能でいらしたら、是非1本♪ nzrrさん。

    恋

    2009/6/24(水) 午後 11:02

    返信する
  • 毒があるとか、蛇が食べるとか、色々言っていましたね〜
    でも美味しくないですw
    西川監督って、爆笑をさらう方なのですねえ。。
    コメディも確かに向いていらっしゃると思います ^^ fennecさん。

    恋

    2009/6/24(水) 午後 11:04

    返信する
  • 顔アイコン

    観ました〜〜。 いや〜、これは面白い映画ですねぇ〜〜。
    父、母、兄、妹、祖父の関係性もお見事だし、んもう、まさに目が離せない一作ですねぇ。
    未見の『ゆれる』や、公開中の『ディア・ドクター』も俄然観たくなっちゃいました。^^;
    TB、お願いします。

    サムソン

    2009/7/4(土) 午前 9:53

    返信する
  • これがデビュー作なの、と、驚きましたねぇ。。
    脚本も監督もしてしまう、西川さんと言う女性に注目せざるを得ないですよね ^^
    また他の作品もご覧になられたら、是非感想お聞きしたいです。
    トラバありがとうございます、サムソンさん。

    恋

    2009/7/4(土) 午後 10:51

    返信する
  • 西川監督は才能ある監督さんですね。
    宮迫さんもはまってたけど、お弟子さんたちの物まね弟子か知らなかった松之助さんもはまってましたね。

    ちいず

    2009/7/6(月) 午後 11:59

    返信する
  • 笑福亭松之助の演技は凄かったですねぇ。。
    殆どセリフがないのに、あの存在感♪
    西川監督の独特の世界観、好きです ^^ 新作も観たいのですけど、なかなか(涙)
    トラバありがとうございます、ちぃずさん。

    恋

    2009/7/7(火) 午前 8:23

    返信する
  • 顔アイコン

    恋さんに言われてすぐ試しました〜^^『ゆれる』は観てたんやけどこれは未だやったんで。。
    いや〜確かに西川監督。すごい人ですよね〜〜もっともっと彼女の作品が観たいなぁ〜って思いましたね。
    TBお返しさせて下さいね〜

    SHIGE

    2009/7/11(土) 午後 9:26

    返信する
  • これも見事な作品でしたね〜♪
    なんでこういうことを作品にしようと思うのか、また映画としても凄い作品にしちゃうのか。。
    才能の差、なんでしょうけれど、すごいっ。
    トラバありがとうございます ^^ しげさん。

    恋

    2009/7/12(日) 午前 0:08

    返信する
  • 「こんな記事もあります」から来ました。いや〜、さすが恋さんすごく鋭くて「そうだったのか!!」と感じる事がたくさん。もう一回作品を見直しちゃいました。

    [ - ]

    2010/1/19(火) 午前 8:59

    返信する
  • あ。そんなところに出てましたか^^;
    いえいえ、この西川監督の魅力がたっぷりつまっていて、そこが面白さ、不気味さ、哀しさが見え隠れしているんでしょうね〜jeantakoさん。

    恋

    2010/1/19(火) 午後 10:07

    返信する

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