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☆恋の映画とお酒に恋してる☆
心ときめく3月 でも忙しいよね…

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ひまわり

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1970年のイタリア製作映画です。


ヘンリー・マンシーニのあの名曲は、
この年のアカデミー賞作曲賞にノミネート。


え、今でも愛されるこの曲がノミネートだけなんて・・・と、調べたら、
1970年は、フランシス・レイが受賞しているのですね。


『ある愛の詩』で・・・うーん、どっちも名曲だわ。。




子供の頃の話になりますけれど、父とこの作品を観ていまして。


沢山のひまわりが映っているから
『ひまわり』っていう映画なのね、と、言う私に、


「ひまわりは太陽を追いかけているよね。この女の人は、誰を追いかけてここに来たんだろう?」


父が逆に私に尋ねて、はっ、としたことを思い出します。


ひとつのものを観るときに、
色々な角度から、色々な情報から、そしてなにより自分の感覚から観ることが大事だよ、と、
そのとき教わったような気がします。


もちろん当時は、
ただ、はっ、としただけなんですけどね ^^



この作品に登場するひまわりの花たちの印象は、
作品を観るたび、私が年齢を重ねるごとに、微妙に変化しています。



ウクライナの大地に咲き乱れる、多くの花の下に埋まっている死体。

命を落とした大勢の人々が、
太陽を仰ぎ見たいと望んだに違いない、凍てついた戦いの大地。



そしてこの映画で揺れている沢山の黄色い花々は・・・


太陽の方を向いておりません。

下を向いて咲いているのです。。



原題は『I GIRASOLI』
『SUNFLOWER』です。





ナポリの女性ジョヴァンナは、ソ連の戦線に送られて以来、
戦後も行方不明になった夫を探すことを決心する。

だが、探し当てた夫は、シベリアの娘と幸せな結婚をしていた……。


戦争によって引き裂かれた夫婦の悲劇を描いたメロドラマ。

H・マンシーニのメロディが涙を誘う。


                                  allcinemaより


明るい太陽の中、
知り合ったばかりらしい男と女は、美しい海辺で抱き合っています。


男が彼女のピアスを飲み込んだことで、
「それ純金なのよ」「俺だって胃潰瘍だよ」
「海の水を飲んで」「塩辛いよ」
「当たり前じゃないの。可愛いひと」


陽気なカップルは大騒ぎのあと、再び抱き合います。



最初は12日の休暇を貰うための結婚だったのが、
もっと2人でいる時間を延ばすために、大騒ぎまで引き起こし・・・


オムレツのエピソードを含め、楽しい前半です。


それがソ連へ出兵が決まってから、
大きく運命の歯車が動き始めるわけですね。




これはもう、多くの方がご覧になられているので、
特に説明することも、何もないのですが。


あれだけ無邪気だった若い男女が、
別々に年齢を重ね、ずっと引き摺っていかねばならないものがある、ということ。。



戦争が、どれだけの人々の幸せを奪ったのかを
この2人の人生を観ながら、私たちは知ることになります。



再会のシーンは2度ありますけれど、
どちらも胸がいっぱいになっちゃいますよね。



彼女が夫の写真を持って、
イタリア人はいないか、と、見知らぬ国を訪ね歩き、
ついに小さな娘がいる美しいブロンドの女性に連れられ、
線路脇で、着いたばかりの汽車から降りる夫の姿を見て・・・


これはとても有名なシーンですが、やはり涙なしには見れないです。。




「死を目の前にすると、人間は変るんだ・・・でも、こんな説明じゃわかってもらえないだろう」


夫は無事なんでしょ、と、テーブルを叩き、わめいていたあの女性が、
停電した、暗いアパートの一室で、
もう一度やりなおそう、という、男の言葉を聞いている・・・


静かなシーンですけど、ここも凄いです。




イタリア行きの列車のチケットを手に入れようとするところで、
「いえ、行くのは彼ひとりです。私は幼い娘もいますし、引っ越したばかりですから」
と、健気に応える若い妻。


彼女の心情を思うと、これまた泣けてきます。




誰が悪い、という犯人探しは出来ません。

ただただ、こんな戦争が、二度と起きないようにと祈るばかりです。



ソフィア・ローレンとマルチェロ・マストロヤンニ、
そしてこの女性なら、と、思わせる美しいリュドミラ・サベリーエワ。


このキャストがまた素晴らしい。

文句なしでございます♪



そうそう、製作に名を連ねているのは、
色々あった後、ソフィア・ローレンが結婚したカルロ・ポンティです。



この映画の中のジョヴァンニの赤ちゃんは、
ソフィア・ローレンの本当のお子さんなんですって。


未見の方は是非一度ご覧になって下さいませ。







ソフィア・ローレン
マルチェロ・マストロヤンニ
リュドミラ・サベリーエワ
アンナ・カレナ


監督: ヴィットリオ・デ・シーカ
製作: ヴィットリオ・デ・シーカ
カルロ・ポンティ
脚本: チェザーレ・ザヴァッティーニ
トニーノ・グエッラ
ゲオルギ・ムディバニ
撮影: ジュゼッペ・ロトゥンノ
音楽: ヘンリー・マンシーニ

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