2012年12月16日(日)
J1大宮、0−3からの大逆転 東が全4得点に絡む大活躍
(15日・NACK5スタジアム大宮ほか)
4回戦8試合を行い、大宮は前半0―3の劣勢から、後半4ゴールを奪い、川崎に大逆転勝ち。2005年以来、7大会ぶりのベスト8入りを決めた。
大宮はノバコビッチ、東の2トップが爆発した。3点を追う後半18分、東のシュートのこぼれをノバコビッチが押し込むと、4分後には上田の左クロスから東がゴール。土壇場の41分にはノバコビッチとのパス交換から東が抜け出し同点に追い付き、ロスタイムに今度は東とのパス交換からノバコビッチが逆転ゴールをたたき込んだ。
大宮は23日の準々決勝で柏と対戦する(13時・熊谷スポーツ文化公園陸上競技場)。
■全得点絡む活躍/東
チームを絶望のふちからよみがえらせた。2得点1アシスト、さらにノバコビッチの1点目も背番号8のシュートのこぼれ球と、全4得点に絡む大活躍ぶり。「なかなか逆転は難しいと思っていた。非常にいい勝ち方」と満足そうだった。
前半を終えて0―3。まさかの展開が、22歳の闘争心に火を付けた。
「このまま終わったらサポーターに申し訳ない。自分でどんどんシュートを打っていく」
強い決意は最高の結果へと形を変えた。
1―3となった4分後の後半22分。クロスのこぼれ球を中央で拾うと、狙いやすい方に落とし右足を振り抜いた。ボールは吸い込まれるようにゴール右隅へ。「高さもコースもいいところだった。蹴った瞬間、入ったな」と技ありの一撃でがぜん反撃ムードは高まった。同41分にも、ノバコビッチからパスを受けると右足で、今度は豪快に同点ゴールを突き刺した。
1得点に終わったリーグ戦の悔しさをぶつけるかのように後半だけで見舞ったシュートは7本。あらためて“大宮に東あり”を証明してみせた。
■後半目覚め光る決定力/ノバコビッチ
元スロベニア代表ストライカーの決定力には脱帽だ。反撃の口火を切るゴールに、大逆転の“大宮劇場”を完結させる4点目。「チームとして何ができるのかをファンの皆さまにお見せしたいと思ってました」と胸を張った。
後半18分、東のシュートを相手GKがはじいた球を右足で押し込むと、クライマックスは3―3の後半ロスタイム。東の左からのグラウンダークロスをトップスピードで走り込みながらも、右足のインサイドで合わせた。「あのような得点は誇りに思う」。冷静沈着な男が、自画自賛の一発に珍しく喜びを爆発させた。
3点のビハインドをひっくり返しての勝利にうなずきながら、「私たちのパフォーマンスは常に良くなっている」と、7年ぶりの4強が懸かる次戦へ自信を見せた。
■4強へ勢い加速
想定外の底力だ。大宮が3点差をひっくり返し、川崎に4―3で大逆転勝ち。4強入りした2005年以来、7大会ぶりの準々決勝進出を果たした。ベルデニック監督は「選手たちは悪い状況から逆転できるだけの前向きなキャラクターを持っていて、それを表現してくれた。クラブの将来にとって非常に重要だ」とうなずいた。
最悪の出だしだった。中盤を支配されると、川崎の攻撃サッカーに翻弄(ほんろう)され、前半3失点。本来ならばここで大勢は決したはずだった。しかし、諦めていなかった。指揮官はハーフタイムに「0―3のままシーズンを終えていいのか」と喝を食らわせ、イレブンの奮起を促した。
勝つには点を取るしかない。ベルデニック監督は後半10分、「より攻撃的に出るために彼の創造性が生きる」と、パス能力が高い上田をボランチに投入した。前半飛ばしすぎた川崎がガス欠気味になると、上田はパスをリズム良く回し、攻撃にテンポを付けた。
すると、前半眠っていたノバコビッチ、東の2トップが目を覚ました。後半18分にノバコビッチが反撃の号砲。22、41分は東が決めて同点に。迎えたロスタイム。ノバコビッチが逆転弾を浴びせた。後半だけでシュート13本。そのうち2トップは11本だった。
前半の不出来はいただけないが、勝って反省できるのは収穫。めったに見られないミラクル勝利で勢いに乗り、次は過去最高成績のベスト4に挑む。
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