本の紹介昭和64年に起きたD県警史上最悪の誘拐殺害事件を巡り、刑事部と警務部が全面戦争に突入。広報・三上は己の真を問われる。究極の警察小説!
警察職員二十六万人、それぞれに持ち場があります。刑事など一握り。大半は光の当たらない縁の下の仕事です。神の手は持っていない。それでも誇りは持っている。一人ひとりが日々矜持をもって職務を果たさねば、こんなにも巨大な組織が回っていくはずがない。D県警は最大の危機に瀕する。警察小説の真髄が、人生の本質が、ここにある。 感想7年ぶりの横山秀夫氏の警察小説です。サスペンスや推理小説ではない「警察小説」というジャンルに属する独特の面白さがあるのが横山秀夫氏の「D県警シリーズ」です。主役が刑事ではなく、警務課や広報課に所属する警察官であるところがこの作品の面白さです。 今回は昭和64年に起きた誘拐事件を巡る警察庁長官のD県警視察をめぐり根回しや調整に走る広報官・三上が主役です。視察というセレモニー的な業務は一見簡単に終わりそうですが、誘拐事件に関するある事実に遭遇しD県警本部を揺るがす事態が発生します。 「事件は会議室で起きているんじゃない。現場で起きているんだ!!」というのは大人気の映画「踊る大捜査線」の青島巡査部長のセリフですが、この小説はその「会議室」や「本店」で起きていることに翻弄される警察官の姿が描かれています。 私自身、会社生活のなかで総務部などの間接部門の経験が長く、よく現場から「本店は〜」などと揶揄されたものですが、組織を揺るがしかねない事態や経営者の我が儘のような要求の仕事も多くこの小説に登場する広報課の三上広報官や警務課の二渡調査官に感情移入してしまうところが読んでいて感じるところです。 是非、サラリーマンの方に読んでいただきたいと思う1冊です。 この本の情報単行本: 647ページ出版社: 文藝春秋 (2012/10/26) 言語 日本語 ISBN-10: 4163818405 ISBN-13: 978-4163818405 発売日: 2012/10/26 商品の寸法: 19 x 13.6 x 3.6 cm 価格:1,995円 Amazonからお求めはこちらからどうぞ |
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本の紹介昭和20年8月から著者の警察官人生は始まった。戦後昭和を警察官として過ごした著者が、その職務を通じて眺めた東京の風景や人々の姿。初めてスリを逮捕したときの言い知れぬ緊張と興奮、人々が寝静まった深夜にパトロールする孤独、耳をついて離れないデモのシュプレヒコール、交番に立ち寄る人々との語らいなど、警察官の日常と本音をつづる。
感想この本の著者は昭和19年に警視庁消防部に採用され、昭和20年8月に警察官に転官した稀な経歴を持ち、MPジープの同乗や交番勤務、パトカー勤務などを経験されている。中でも興味深いのは戦前・戦中の警察は消防業務も行なっていたこと、そして戦後はGHQのMP(憲兵)のジープ同乗など今とは異なる業務を行なっていたことである。 そして驚いたことに昭和20年当時には伝染病の予防や労働監督など現在では労働基準監督署や保健所の業務も行なっていたとのことである。 そのような警察のあり方がひとりの警察官の目線で書かれている部分が興味深い。 また警察官の制服や装備なども紹介されていたり、戦後の警察制度の変遷、自治体警察と国家地方警察の2本立てから現在の統一された制度への移行も書かれており、今後、関連の書籍を読みたいという衝動にも駆られるものでした。 ただ、筆者自身は昭和60年で退官しており、装備や制服などについてはその頃までの話であるために隔世の感がある。 この本の情報ある警察官の昭和世相史単行本: 256ページ 出版社: 草思社 (2011/12/16) 言語 日本語 ISBN-10: 4794218710 ISBN-13: 978-4794218711 発売日: 2011/12/16 商品の寸法: 19.7 x 14.1 x 2.5 cm 価格:1890円 Amazonからお求めはこちらをどうぞ。 |
本の紹介累計78万部突破の「まんがと図解でわかるドラッカー」シリーズの姉妹編が登場! たっぷり175ページのまんがで「生産的な会議の仕方」「顧客志向の意味」「逆境からチャンスを見いだす戦略的思考」など、マネジメントのエッセンスを、楽しく学べます。話の舞台は、水産加工食品会社。元自衛隊員の主人公・みのりはそこへ就職したが、新人いびりの標的に。課題の連続にとまどうみのりがドラッカー理論と向き合いながら行ったこととは……。ドラッカーの基礎の基礎がたちまち理解できます!
ケガで自衛隊を去り、水産加工食品会社に転職したみのり。右も左もわからない彼女を支え、導き、事業の好転をもたらしたのは、ドラッカー理論だった―。たっぷり256P全編マンガでやさしく学べる。事業のどこに着目したら仕事力がUPするのか―。「マネジメント」「イノベーション」が面白いほどよくわかる。 感想最近、流行りの萌系なビジネス書です。タイトルに元自衛官とあるのでどんな関わりがあるかを期待したのですが、あまり自衛隊のことには触れていません。 この本のロールモデルに元自衛官を持ってきたあたりはドラッカーの言うところの「事業の使命は社会のニーズに貢献すること」という部分で関連があるのではと感じました。 ちなみに私もビジネスマンの一人として「事業の使命は社会のニーズに貢献すること」が重要だと思っております。 そういう意味ではドラッカーの理論を身近に感じることができるお薦めの1冊です。 この本の情報まんが 元自衛官みのり ドラッカー理論で会社を立て直す単行本: 253ページ 出版社: 宝島社 (2011/12/14) 言語 日本語 ISBN-10: 4796686525 ISBN-13: 978-4796686525 発売日: 2011/12/14 商品の寸法: 18.6 x 13 x 1.8 cm 価格:1200円 Amazonからの購入はこちらからどうぞ |
本の紹介「よど号」から「ダッカ」までテロリストの脅迫に屈した弱虫国家の舞台裏を暴く。ミスター「危機管理」最後の闘い。
感想この本は主に昭和45年のよど号事件から昭和52年のダッカ事件までを警察官僚として勤務された佐々淳行氏の経験談をもとに書かれたものである。驚くべきことによど号事件の時にはハイジャックという言葉はおろか航空機乗っ取りについての刑法の定めがなかったという。 何とこの事件のときに警察サイドでは「財物強取ではなく北朝鮮へ行くための手段として航空機を乗っ取った」と言う解釈がされ「使用窃盗」が適用されようとしたらしい。これは駅から自宅まで帰るのに自転車を盗むのと同じというから当時と今の隔世の感というものがあるように思える。 また本書の中で第5章で書かれているシンガポール・シージャック事件の章は佐々氏をはじめとする当時の外事警察の関係者の奮闘振りが描かれ大変楽しめます。 この本の情報ザ・ハイジャック―日本赤軍とのわが「七年戦争」単行本: 246ページ 出版社: 文藝春秋 (2010/11) ISBN-10: 4163733205 ISBN-13: 978-4163733203 発売日: 2010/11 商品の寸法: 19.2 x 13.6 x 2.4 cm Amazonでの購入はこちらどうぞ |
本の紹介イラク、ひとりぼっち。
共同通信も朝日新聞もいなくなった。 これから撮る写真はワシの独占だ――。 不肖・宮嶋にしか書けない「自衛隊イラク派遣」の真実! ○海上自衛隊、堂々の中東二面作戦 ○身も心もカラカラの世界へ ○不肖、自衛隊サマワ宿営地に参上! ○迫撃弾と日本人人質事件 ○逃亡取材を敢行 ○正しい自衛隊風呂の入り方 ○上官・橋田信介との最後の会話 (目次より) 「嫌いでも付き合わなしゃあないっちゅうことが、オトナにはある。石油資源がほとんどない日本は、当分の間、産油国と上手に付き合っていかざるを得んのである。 私だって、今更、蝋燭と焚き火の暮らしには戻りたくないし、ベンツやカメラのない生活なんて想像すらできん――。 なんて理屈っぽい話は、本文には出てきません。ご安心ください。 これはカメラマンを天職と信じた男が、その生まれ落ちた不幸の星の下、運命に逆らおうと苦しみ、もがけばもがくほどドツボに嵌っていく苦難に満ちた三ヵ月の記録である。」 (「まえがき」より) 感想写真家 宮嶋茂樹さんの体当たりな報道は毎回興味深く見ていますが、その魅力は写真と自らの体験もさることながら、その状況を描写する文章の面白さがあります。この本の中でも余すところなく書かれています。たとえば オランダの300年に渡る占領政策に対して「オランダ300年の植民地支配に比べたら、朝鮮半島36年、傀儡・満州国の数年なんてカワイイもんであろう」という部分である。最近の出来事と歴史を重ねて表現する「宮嶋史観」が私にとっては魅力である。 文体は関西弁が多様されるが「八百万の神に祈り捧げ」とか「豊葦原瑞穂の国を離れて2週間」という日本語の表現が実に面白い。また宮嶋氏の国や自衛隊を思う気持ちには少し感動を覚えます。 後半部分はイラクで再会を果たした故橋田信介氏のことが書かれており少しセンチメンタルな部分が現れています。 この本の情報サマワの一番暑い日〜イラクのど田舎でアホ!と叫ぶ〜文庫: 472ページ 出版社: 祥伝社 (2009/2/6) 言語 日本語 ISBN-10: 4396314752 ISBN-13: 978-4396314750 発売日: 2009/2/6 商品の寸法: 15.4 x 10.8 x 2.2 cm お求めはこちらをどうぞ!!(アマゾンのページに飛びます) |




