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「日柄調整」

形勢は「日柄調整」のパターンか?
昨日まで中国市場は大きく下落しましたので、本来なら中国があれほど大きく下がったならば、もっと日経平均もNYダウも下がっても不思議ではなかったかもしれません。しかし、それでも下がらなかったということは「値幅調整」ではなく「日柄調整」の可能性が高くなったと見ることができます。したがって、「これから買いたい予定の銘柄」と「買いたい目標株価」の見直しを行いましょう。
また「補正予算の編成」という視点からも、日柄調整の可能性が高くなったことについてレポートします。


株式市場は値幅調整ではなく、日柄調整となる可能性が非常に高くなりました。昨日、私は『マイストック・リスト』に登録した銘柄の『買いたい株価』の修正を行いましたが、大分上方に修正する結果となりました。今、この買いたい株価の修正をしておかないと、あとで後悔することになりますので、『今日の視点』を読んでいらっしゃるみなさんも、今週末にでもぜひ修正を行ってください。

会員の方には、17日(月)にコンサルティング・メールで「値幅調整対応型」と「日柄調整対応型」、それぞれの『投資対象銘柄リスト』を出していますので、ご参考にしてください。

投資対象銘柄リストを出すと言いますと『投資顧問ではないか』と思う人もいると思いますが、監督官庁と話して、今の方法ならば投資顧問とはならないということになりました。
どうして、銘柄群を出しても投資顧問業にならないのかと言いますと、銘柄リストの抽出方法が『スクリーニング』だからです。つまり、この銘柄を買った方が良いという出し方ではなく、次の相場に向けて『どういうくくりで銘柄をスクリーニングするかということだけであり、スクリーニングした銘柄リストの中から『自分で投資したい銘柄を探す』からです。

ケンミレが行うのは『銘柄探しのためのデータ』の提供です。つまり、プロであればチェックする項目について、ソフトが計算して『銘柄ごとにデータを表示』し、そのデータを見て、買いたい銘柄を自分で選ぶという方法だからです。

最近、ケンミレではマネジメント投資について社員に詳しく説明をし始めました。そこで分かったことは、役員でもケンミレのいうマネジメント投資の本当の使い方を知らなかったということでした。

ケンミレでは『割安株投資』と『マネジメント投資』の両方を使わなければ、安定的に株式投資で勝ち続けることは出来ないと思っていたのですが、その基本的なことで社員が理解出来ていないということは、会員の人やレポートを見ている人のほとんどは理解していないのではないかと思いました。
そこで、どこかでマネジメント投資についての連載をしたいと思っています。

最後に、まだ誤解しているかもしれませんので老婆心で言いますと、私は「日経平均が12000円以上には上がらない」と思っている訳ではありません。まずは12000円であり、次は14000円、16000円と『政治の動き次第で、日経平均は上がり続けることが出来る』と思っています。

ただし、最初から16000円まで上昇するのではなく、まずは12000円で第一の達成感から大幅調整が起こる可能性がありますので、今から12000円以上の話をしても意味がないと思って、12000円と言っています。

何度も申し上げますが、株式市場がどこまで上昇するかは『政治次第』だと思っています。そして、政治が日本経済と国民と投資家のために、少しでも良い方向に動いてほしいという投資家としての思いで、最近は政治に色々な提言をレポートでしています。

補正予算の話に麻生総理が言及の意味は
麻生総理が「自民党が政権を維持出来たら、補正予算を編成する」と言いました。選挙対策で言ったのかもしれませんが、選挙対策だとしても一国の総理が『日本経済には補正が必要」と判断したということは、株式市場にとっては『好材料』となります。

なぜならば、補正予算を編成するという言葉はどちらが政権を取っても『言質』になるからです。つまり、景気指標が好転しなかった時、好転したあとに再び悪化した時に、この麻生総理の補正予算の編成発言をマスコミが取り上げるからです。

そして、マスコミの発言がきっかけとなって国民が補正予算の編成を言い出しますから、民主党が政権をとっても『景気が悪くなれば新しい景気対策が行われる』という可能性が非常に強くなったからです。

そして、その時に景気悪化で株式市場が下がれば、株式市場の下落が補正予算編成のきっかけになりますから、下がったところは株式組入比率を100%にしても良いくらいの強気の買いタイミングになると思います。

ある人が行政改革をするならば、総理大臣もその他の大臣も任期満了まで変えないことだと言いました。確かに、これまで細川政権でも村山政権でも、その後の自民党政権でも『政治家は短命』でしたから、政治家が何も言っても『半年黙って聞いていれば、そのうちにいなくなる』と官僚は思っていると思います。

つまり、政治家の言うことを『聞いているフリ』をすることが官僚の政治家対策だったと思います。この官僚の間に染み付いた『対政治家対策』を根本から塗り替えなければ『行政改革=霞ヶ関改革』は成功しないという彼の意見は正しいと思います。

しかし、現実に4年間、大臣が一人も変わらないということはほぼ不可能だと言えます。では、どうすれば行政改革が出来るのかと言いますと、実は非常に簡単に出来ます。

ケンミレは経営理論で株式投資をしたらという前提で投資理論を作り、投資ソフトを作りました。なぜならば『企業経営とは、もっとも生産性を意識しなければならないもの』だからです。

数年前、役員会で私は外部役員に『どうしてマイクロソフトはあれだけ巨体になっても成長を続けられたのか』という質問をしました。その時に答えてくれたのは江崎先生でしたが、彼は次のように言いました。

ビルゲイツが大々目標を設定し、役員が大目標を設定し、その下が目標を設定、その下が更にターゲットを絞った目標を設定するというように、色々な目標を設定し、それぞれが目標を達成するためにはどうすればよいか考えられるような体制を作ったからだと言いました。

一部の幹部がすべてをチェックすることは不可能です。しかし、いろいろな人が色々な目的に対して、色々なチェックをすることは出来ます。一度にたくさんのことをしているのですが、行っている人はそれぞれ別の人になるからです。

この方法を使えば霞ヶ関改革は簡単に出来ると思います。

具体的にどうするか
官僚は企業に対してディスクロージャーを求めています。ディスクロージャーとは情報公開という意味ですが、このディスクロージャーによって企業は隠すことが出来なくなって努力をするようになりました。私の本でも『ディスクロージャーは企業にとっての最大の武器』と書いたと思いますが、このディスクロージャーを官庁が行う法律を作れば良いのです。

そうすれば、専門知識がない政治家が官僚をチェックするのでなく、専門知識を持った人や正義感が強い人達が『官僚の行動をチェック』出来ます。つまり、無数の人達が官僚のチェックをする訳ですから、官僚は今までのような自分の利益のために動くことは出来なくなると思います。

この法律を作れば、9兆円以上のお金を作ることも出来ますし、今後にかかる予定だったお金も節約出来ます。そして、節約した分を『年金資金と医療費無料の資金』にすることが出来れば、眠っている個人金融資産が動きだす可能性があります。

それが動けば個人消費の桁が変わりますし、世界から求められていた日本経済を内需中心の経済成長路線に乗せることも出来ると思います。
このレポートを読んで、賛同してくれる人は、自分のレポートに書いたり、友人や知人に言って、弱者が苦しまないで良い世界を作るのも良いことだと思います。

以前、ビルゲイツとウォーレンバフェットが二人で5兆円の個人資産で財団法人を作ったというニュースがありました。この時に私が瞬間に思ったことは『彼らは恐れたんだ』ということでした。何故、彼らが恐れたかについては別の日にレポートします。

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目標利益率の設定。

年間目標利益率を決めても『何も意味はない』と多くの投資家は思っていると思います。しかし、今日のレポートを読んでいただければ『年間目標利益率を決める』ことが、株式投資で勝つためにはとても重要だということが分かっていただけると思います。

いつも申し上げていますが、ケンミレの投資理論は『投資理論ではなく、森田式経営理論』で作っていますので、そのつもりで読んでいただければ『更に分かりやすくなる』と思います。

年間目標利益率を20%に決めたとします
年間の売買タイミングが2回の場合、20%を2回で得るということは、1回あたりで『勝った時と負けた時のトータルで10%の利益率』が必要になります。

次に、株式組入比率が100%、常に投資額を全部投資するならば、10%の利益率は10%ですが、株式組入比率を50%としますと、一回の利益率は10%ではなく20%が必要になります。

具体的に申しますと、300万円の投資資金であれば10%の利益額は30万円となります。しかし、株式組み入れ比率50%にしますと、投資額は150万円になり、150万円で30万円の利益を得るためには『利益率は20%』になってしまいます。

300万円の利益率10%は30万円ですが、150万円で30万円を得るためには20%の利益率が必要になります。

ここに、安全性重視の投資をする場合には、投資回数が少なくなりますから、
買う時には『上昇率が大きい=利益率が核なる銘柄』を選ばなければならない意味があります。

1回の売買タイミングで20%の利益を得るという目標は『相場が急落した後で買う』場合以外は『とても難しい』と言えます。私も今年から株式投資を本格的に再開した訳ですが、今年は既に買いが3回、空売りが2回の5回の売買タイミングがありましたが、それでやっと利益率20%を達成しています。

年間目標利益率が10%程度ならば『年間2回の売買タイミング』で達成することは可能かもしれませんが、年間目標利益率20%になりますととても難しいということが、昨日の社員研修の時に分かりました。

次の一手は
10%の年間目標利益率を達成することも難しいのが株式投資の世界です。なぜならば、多くの投資家は『株式投資の世界に入って、1年くらいで投資資金を失って、株式市場から去っている』からです。

私は今、年間目標利益率を30%と設定していますが、20%でも、10%でも、自分が欲しい年間目標利益率ではなく、自分のレベルにあった年間目標利益率にすることが重要です。

なぜならば、目標利益率によって『投資方法が変わる』からであり、年間目標利益率が高ければ高いほど『リスクが高くなる』からです。

ケンミレの考える目標利益率はいくらか
年間目標利益率は初心者は10%、中級者は20%、上級者は30%以上と思っています。昔、私が株式投資をした2年間(2年間は勉強だけで、株式投資が分かってきてから投資を開始し、2年で卒業しました)は、1年目が年率77%、そして2年目も年率77%の利益率を獲得しました。

なぜ今は30%の利益で、昔は77%の利益なのかといいますと、第一に『売買回数』が昔の方が多い、第二に『株式組入比率』で、昔は売買タイミングの時には常に株式組み入れ比率は100%を超えていました。

ここにヒントがあります。
株式組入比率が高くなれば高くなるほど、年間利益率は大きくなります。株式組み入れ比率が100%を超えるという人は『信用取引の買い』を行っているということです。自分の投資資金よりも多く買う方法ですが、これをレバレッジ効果といっています。

信用取引の場合には自分の投資資金の3倍まで買えますので、単純に計算すれば77%の利益が出るということは、現物取引だけなら25%の利益ということになります。
ただし、信用枠全部は使いませんから、実際には2倍として40%前後が現物取引分の利益率ではないかと思います。

結論
目標利益率の設定によって、株式組入比率と売買回数が決まってくるのです。つまり、買いたいから買うのではなく、目標利益率が決まれば、自然に『株式組入比率をどうするか』『年間の売買回数をどうするか』ということが決まることになるのです。
そして、売買回数と株式組み入れ比率が『その人の投資に対するリスク割合を決定する』ことになります。

それほど、年間目標利益率は投資家の投資成果を決定する大きな要因なのですが、このことを意識して投資をしている投資家は少ないと思います。意識して投資出来れば、その人は既に株式投資の勝者であり、多分私のレポートを見ていないのではないかと思います。

ケンミレは1986年から『割安株投資』をいい続け、2006年くらいから、勝つためには割安株投資だけでは不十分であり、もう一つ『マネジメント投資』が必要と言い始めました。

そして、マネジメント投資の基本は『株式組入比率』と『年間目標利益率』の二つであり、それ以外は『プラスアルファ要因』だと思っていただいて良いと思います。

今後のシナリオ

今、一番いけないことは『株式市場がどこまで上昇するか』『株式市場がどこまで下落するか』ということを考えることです。

最近の株式市場についての専門家のコメントを見ていますと、良い経済指標や企業業績が発表されれば強気のコメントを言い、悪い経済指標や企業業績が発表されれば、やっばり株式市場は駄目だという弱気のコメントを言っています。

この専門家の意見に一喜一憂していては『株式市場がどうなるのか、まるで分からない』という頭がパニックに陥ってしまいます。

大切なことは、最初に言いました『考えない』ということです。私は7月23日に持ち株のほとんどを成り行きで売却しました。そして、24日、27日と株式市場は上昇を続けていますが、今日の前場の終値で見ますと『私が売った株価に対して若干高いか、若干安い』という状態になっています。

私が今、考えていることは二つです。


1.先を考えないこと、先についての願望だけを持つこと
ここで重要なことは、先を考えないという意味です。私は自分で持っている株を持ち続ければもっと儲かると思った瞬間に『売り』を決断したと申し上げましたが、株を持っている場合と、株を持っていない場合では『先を考えない』という意味は違ってきます。
株を持っている時には、将来もっと上がると思わないことです。逆に株を持っていない時には、下がって欲しいと思っても『実際に下がるまでは行動しない』ということです。
つまり、株を買って、儲かっている時には『何も考えない時は持ち続け、持っていればもっと儲かると思った時に売る』のが株式投資であり、株を持っていない時には早く株式市場が大きく下がらないかなという願望だけを持つことが株式投資です。


2.株式市場が調整に入った時にシナリオは二つ持っています。
1つは値幅調整に入り、日経平均が再び10000円を割り込んで、9800円、9500円、9300円、9000円のどこかまで落ちるので、このどこかで買うという投資戦略です。つまり株式市場に値幅調整が起こるというシナリオです。
もう1つのシナリオは『株式市場に値幅調整が起こらない』というシナリオです。日経平均は10000円を底にして横ばいで推移するというシナリオで、これは日柄調整だけで終わるというシナリオです。


株式市場は来年3月までは景気対策相場になりますから『上げ続ける』可能性が高く、値幅調整は多くても10%、もしくは6%前後の値幅調整で終わる可能性もあり、ケンミレ式投資手法の『中期下落波動が出たら買いの準備』というセオリーは通用しない相場です。

ケンミレのセオリーである『中期波動下落ラインが出たら買いの準備』という投資方法は、日本経済が自然体で動いている時のセオリーであり、今のように日本経済に15兆円の真水の資金が流入される環境は自然な環境ではありませんので、通常のような大幅な値幅調整は起こりません。

従って、今は『シナリオの1と2』だけを考えて、あとは株式市場の動きをシナリオ通りに動くようになるまで『待つ』というのが投資戦略になります。

幸い、日米ともに株式市場は『上がったり、下がったり』という相場ではなく、連騰相場になりましたので、思ったよりも『早く』買いタイミングがやってくる可能性が高くなっています。

結論
今年の後半も『最低でも2回』は買いタイミングが来ると思います。1回で10%の利益を出せれば、20%の利益が得られます。

従って、勝っている投資家は『焦らずに、買いタイミングを待つ』とゆったりと構えれば良いことになります。

では、負けている投資家はどうすれば良いのか
負けたことを引きづりますと『アンラッキーの女神が離れません』ので、まずは8月1日を『今年の1月1日』と思いこんで、今から今年の相場が始まると考えることです。

つまり、7月末現在の投資資金に対して、10%儲けようとか、20%儲ければ良いと考えることです。そうすれば、冷静な判断力が戻ってきますので、アンラッキーの女神も去って行くと思います。心機一転して8月以降の5ケ月間を大切に使って下さい。

『株式市場の今後の展開は、買いが売りか』
日経平均は1月7日の高値(9325円)を更新したことで、ダブル底を形成した形になりました。この形になりましたので、日経平均は『今後も大きく上昇する=12000円近くまで上昇する』可能性が高くなります。

日経平均は年初来高値を更新し続けています。では、なぜ株式市場は上がり続けているのかと言いますと、先日も申し上げましたように『先に上昇した銘柄が調整入りし、出遅れた銘柄が上昇するという形で年初来高値を更新していますので、日経平均にはテクニカル指標で高値警戒感がでていますが、個別銘柄は調整しながら上昇していますので、個別銘柄には高値警戒感は出ていないと言うことになります。

今後の3つの投資戦略
(1)『空売り』をすべきか
(2)調整済みの銘柄を『買う』べきか
(3)それとも、日経平均が調整するまで『待つ』べきか

つまり、今の株式市場は、空売り銘柄と買い銘柄が混在し、さらに日経平均は割高になっているので、空売りも買いもしないで『待つ』という方法も取れるという相場環境になっています。

考えていたシナリオは、日経平均が数値に関係なく今週から調整に入るというシナリオでしたが、今週に入っても日経平均が調整しなかったことで、今度は日経平均が10000円を若干突破したあとに『調整に入る』というシナリオになりました。

本日、日経平均が10000円を突破しましたので(前場終了時点)、明日から日経平均が調整に入ればラッキーということになります。

最後は、日経平均は調整しない。個別銘柄が順次調整する形で、つまり上昇する銘柄が順番に変わりながら日経平均が上昇し、日経平均自体は調整しないまま、12000円ので上昇するというシナリオです。

最初のシナリオになると最初に思った理由は、日本以外の国の株価指数が『強い上値抵抗ライン近辺まで上昇』していたことで、これらの国の株価指数が調整し、その調整に引っ張られる形で、40%近く上昇していた日経平均も調整に入るというシナリオでした。

今後の投資戦略
時間に余裕があれば、空売りリストの銘柄でケンミレが考える『いろいろな空売り条件を満たした』銘柄が見つかれば、空売りで時間を稼ぐという選択はあります。
なぜならば、これまでの『上がった銘柄が調整し、調整が終わった銘柄が再び上昇する』という展開になっていましたので、今回も『上がった銘柄が調整する』可能性は十分に考えられるからです。

問題は『空売りの利益率』です。通常は15%から20%前後の利益が欲しいところですが、先に上がって調整に入った銘柄をみますと、下落率は6%から12%前後であり、大きな利益は取りにくいといえます。

従って、『空売り』は時間に余裕がある投資家向きの投資戦略と言うことになります。

では『買い』はどうかといいますと、調整に入って10%前後下落しますと『再び上昇する』という動きを繰り返していましたので、上昇したあとに『10%前後の下落』を記録している銘柄を見つけて買うという投資戦略もあります。

ただし、市場全体の高値警戒感は『強くなっている』ことは間違いありません。そのため調整が終わって上昇に転じたとしても『大きな上昇が起こる』前に、「少し上がったら、危ないので下がる前に売っておこう」と考える投資家が増えてくるため、今から買ったとしても『大きな利益』を得ることは難しいと思います。

もちろん、一部には大きく上昇する銘柄も出てくると思いますが、このように『一部の銘柄を当てる』という投資方法は難しく、余り勧められません。株式投資とは、今買えば、ほとんどの銘柄が上昇して儲かる、違いは上昇率だけ』という環境で投資するものだと、ケンミレは思っていますから。

結論
株式組入比率をニュートラル(30%前後)か、ニュートラル以下に押さえておいて、株式市場の下落を待つという戦略がベストだと思います。上昇し続けるリスクもありますので、ゼロにまで株式組入比率を下げる必要はないかもしれません。

では、すべて売った森田は間違いかと言いますと、間違いではありません。なぜかと言いますと、株式市場が上昇し続けた時に『得られた利益が得られない』だけだからです。もし、森田のシナリオになれば、株式組入比率がゼロだけに、下値でたくさん買えますから、その後の上昇相場での利益が大きくなることになります。

森田の場合には『安全性重視』と『株式市場が下がった時に、一気に資金を投入することで利益を大きくできる』ということを狙った投資戦略であり、当たればラッキー、当たらなくても損は発生しないからです。

日経平均やTOPIXなどの株価指数でも、また個別銘柄でも株価は永遠に上昇し続けたり、反対に永遠に下落し続けけることはありません。必ず下落すれば上昇し、上昇すれば下落します。ただし、この上昇と下落には「中長期的なもの」と「短期的なもの」があり、そして両者は必ずしも同じ方向を向いている訳ではありません。

■「中長期的な想定シナリオ」と「短期的な想定シナリオ」とは
ケンミレでは、4月10日に会員向けの投資コンサルティング・メールで「日経平均に底値L字型のゴールデン・クロスが出現したことから持たざるリスクが出てきた」という方向に投資戦略を大きく舵を切りました。そしてそれ以降のメールや日々のレポートでは「日経平均は12000円前後までの真空地帯を埋める可能性がある」とお伝えし、持たざるリスクを回避するための投資戦術を中心にレポートしてきました。

これが「中長期的な想定シナリオ」で、現在もこの想定シナリオに変更はなく、昨日も「大型の経済対策が行われた時に株式市場の動きを見れば株式市場は一本調子で上昇し続けています。従って、今回もここで上昇が終わって下落に転じるという意味ではありません。相場はまだ『上昇トレンドを続ける可能性の方が高い』と思います」とレポートしています。



しかし中長期的には上昇が続く可能性が高いとしましても、株価水準が上昇すれば「売って利益を確定しておこう」という投資家も増えてきますので、どこかで必ず調整が起こります。つまり上記のような上昇トレンドのシナリオが仮に続く場合でも、正しくは株価は「一直線で上昇する」のではなく「折れ線グラフを描きながら上昇する」ような格好となります。




これが「短期的な想定シナリオ」で、日経平均は3月10日の底値からすでに41%も大きく上昇していることや、また昨日のレポートでもありますように「世界の主要な株式市場では強い上値抵抗ラインまで上昇している」ことから、調整があってもおかしくないという見方ができることになります。

■2つの想定シナリオから導かれる結論
以上のようなシナリオを想定し、かつ支持するならば、そこから導かれる結論は2つあります。1つは保有銘柄で目標利益率に達した銘柄や大きく上昇した銘柄は売却して利益を確定し、徐々に株式組入比率を下げて次の調整で買う資金を確保する投資戦略です。

もう1つは、割高でケンミレ式の条件を満たす銘柄を空売りするという投資戦略です。ただし現在の相場環境で空売りの選択をする場合、いくつかの前提条件が必要になりますので、空売りの選択に踏み切れない場合は「値幅調整」もしくはこれまでと同じように「日柄調整」となるのは分かりませんが「調整を待つ」という投資戦略を選択することになります。

■空売りの選択をする前提条件
昨日のレポートでは「空売りでもっとも重要なことは欲張らないこと」とレポートしましたが、その理由について述べます。

まず川下の雇用環境や個人消費の分野ではまだ明確な回復を示す指標は出ていませんが、川上の企業の生産状況を示す設備稼働率や出荷指数などでは明らかな回復を示すシグナルが出はじめています。このような環境の変化を先取りし、日経平均やTOPIXのチャートは「昨年10月と今年3月のW底を付けたこと」と「9500円から9600円にあった抵抗ラインを突破したこと」をもって2007年7月から続いた長期の下落トレンドは終了し、リーマン・ショックの呪縛から解放された可能性が高いのではないかと思います。

つまり現在の株式市場は上昇トレンドに転換した可能性が高く、その中で行う「空売り」になるからです。

また今回の株式市場の上昇エンジンは「財政出動を伴う景気対策」ですが、1990年代後半以降で財政出動を伴う景気対策を行ったのは7内閣で計12回(今回も含む)あり、その中でも規模が大きく株式市場が明確に下落から上昇にトレンドが転換したのは1995年4月(村山内閣)と1998年11月(小渕内閣)の2回です。




1995年の上昇相場の中の下落率は「6.8%」「6.5%」「7.2%」「5.3%」で、平均しますと6.5%の下落率となります。また1998年の上昇相場の中の下落率は「14.4%」「6.0%」「8.2%」「8.5%」「5.8%」「5.4%」「7.1%」で、平均しますと7.9%の下落率となります。

つまり仮に日柄調整ではなく値幅調整が起こることがある場合でも、日経平均はそれほど大きな下落にならない可能性があるからです。

したがって、空売りを選択する場合でもこのような相場環境を認識した上で、空売りする銘柄も多くの投資家が空売りしたいと思う銘柄ではなく、昨日のレポートで指摘した6項目に該当する銘柄は除外した方が良いと考えます。

1: 上昇したあとで横ばい相場が続いている銘柄
本来であれば「上昇すれば下落」するはずなのに、下落しないで横ばいが続くということは先高感を持っている投資家が買っている可能性が高く、「相場は強い」と見ることができるのでNG。

2: 3月からの上昇率が60%未満の銘柄
「日経平均はそれほど大きく下がらないかもしれない」という想定シナリオの中で空売りをすることになりますので、日経平均が仮に大きく下落しなくても「個別銘柄では大きく下落する可能性が高い銘柄=大きく上昇した銘柄」だけを空売りの対象にした方が良いとなります。したがって、3月からの上昇相場で大きく上昇していない銘柄(上昇率が60%未満の銘柄)は日経平均と同様に「あまり下がらない可能性」もありますのでNG。

3: 業種を代表する銘柄であっても資本金の小さい銘柄
資本金が小さい銘柄は「発行済み株式数が少ない銘柄」と言え、さらに発行済み株式数が少ない上に実際に株式市場に流通している「浮動株はもっと少ない銘柄」と言えます。したがって、小口の買いもので株価が急騰したり、反対に小口の売りもので株価が急落する可能性があり、投資戦術の見通しが立てにくい銘柄となる可能性があるのでNG。

4: 信用買い残高が少ない銘柄
そもそも信用の買い残が少ない銘柄は、相場の流れに乗っていない銘柄という見方もできます。つまり注目している投資家が少ない分、株価も「上昇せず」「下落せず」で値幅が動かない可能性もあるのでNG。

5: 信用売り残高が多すぎる銘柄
信用の売り残が多い銘柄は「将来の買い戻しも多い銘柄」となりますので、何かのきっかけで株価が上昇したときに踏み上げられるリスクがあるのでNG。

6: 上昇の仕方が、細かい階段状になっている銘柄
チャートが細かな階段状で上昇している銘柄は、1の横ばい銘柄以上に先高感が強くて「コツコツ買っている投資家が多い銘柄」という見方ができます。つまり階段の平な部分で上昇の過熱感を冷ましながら「押し目待ちに押し目なし」でジリジリ上昇している銘柄は「いずれ下落する場面はあるだろうけどもどこで下落するかが分かりにくい銘柄=空売りするタイミングが取りにくい銘柄」と見ることができますのでNG。

■補足:バリューの修正について
最後に、冒頭にも書きましたが中長期的な想定シナリオでは「株式市場の上昇は続く可能性が高い」と考えています。その判断をする武器の一つとして、私はバリューラインもチェックするようにしていますが、このバリューラインは一度引けば終わりではなく、毎日見直すことによってトレンドの“転換”と“軌道修正”が必要かどうかをチェックするようにします。

日経平均を例にしますと、先行したTOPIXに遅れて5月15日の『週末動画』で初めて「日経平均も下落トレンドのオーバーバリューラインを越えたことによって、これまでの下落トレンドから上昇トレンドに“転換”した可能性が出てきた」とお話しました。

(※『週末動画』は会員専用のサービスです)




その後、日経平均は基本的にこの上昇トレンドのバリューラインの中で推移していますので、このバリューラインからも「日経平均は上昇トレンドを続ける」という中長期的な想定シナリオと「オーバーバリューライン付近にいるのでフェアバリューラインに向けて調整があっても不思議ではない」という短期的な想定シナリオを補強することができます。

ただし、これはあくまでも「現在のバリューラインで推移した場合」ということであり、実際に調整する場面があれば「現在のバリューラインの範囲内の動き」となりますから、そうなれば「現在のバリューラインを軌道修正する必要はない」ということになります。

しかし、日経平均がこのような想定シナリオの動きとはならず、仮に上昇に勢いがついてオーバーバリューラインを越えた場合のことも想定しておかないと、いざそのような相場になった場合に対処することができません。そこでここからは私見ですが、私は現在のバリューラインに加えて「次のようなバリューライン」も想定しながら投資戦略を保持または変更の判断をするための一助にしています。





上図のケースの投資戦略が、これまでレポートで書いてきた「益出し」と「空売り」の投資戦略の前提になるバリューラインの見方となり、このケースとなった場合はバリューラインの“軌道修正”は発生しません。しかし中図と下図のケースでは、現在のオーバーバリューラインを越えた場合の“軌道修正”をする際の考え方の例で、特に下図は“もっとも極端な軌道修正”の例となりますが、昨年10月以降の「鋭角的な暴落相場」と対比して考えますとその可能性がまったくないと否定することはできないと思っています。

しかし実際にこのような鋭角的な上昇トレンドの軌道修正が発生するかどうかは分かりませんので、大事なことは「このような軌道修正が起こっても対処できる」ように「まずは確実に益出しして投資資金を確保しておく」ことを最優先するようにします。そして実際に起こったら、4月から5月にかけての相場と同じように「安値覚えの株価で買う」のではなく、その時点で「割安な状態になっている銘柄を買う」ように投資戦略も軌道修正するようにします。

これが「想定シナリオは持たないよりも持った方が良い」という意味であり、想定シナリオは持っても「固執してはいけない」という意味となります。そして空売りの選択をする場合でも、こうなる可能性も視野に入れながら空売りを行い、実際になった場合は速やかな損切りの買い戻しが必要になることを前提にして空売りを行うことになると思います。

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