のんびりと古代史

自分なりに「削偽定実」を試みる。

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出雲振根 

崇神紀では、出雲国で武日照命が「天」より持ってきた神宝を
出雲大神宮に蔵していると聞いた崇神帝が、
「見てみたいものだ」
と言ったことから出雲振根征討譚が始まる。
武日照命は岩波版注によると、
「神代記に天菩比命の子建比良鳥命は出雲国造の祖とあり。」とあり、
天菩比命の子で出雲臣の祖神であるとしている。
天菩比命は「天の安の河の誓約」で、
速須佐之男命が天照大神の右の御角髪の珠を噛んで吹いた霧が
生成して生まれた天之菩卑能命のことである。
つまり素戔嗚尊と天照大神の間にできた2番目の男子ということになる。
天菩比命は天照大神が葦原中国を平定する時に、
説得のために遣わした第一の使者になるが、
大国主命に従ってしまい戻ってこなかった神である。
(素戔嗚尊、天菩比命、大国主命、世代的には矛盾があるような気がするが・・・)
崇神紀の武日照命はその天菩比命の子であるから、
「天」から神宝をもってきたとしても不思議ではない。
父の関係で「天」とのつながりが続いていたのかもしれない。
出雲振根は出雲臣の遠祖として登場しており「神宝を主れり。」、
つまり出雲大神宮を司っていたことになっている。
武日照命と出雲振根の関係について崇神紀は触れていない。
親子かもしれないし、何代か経ているのかもしれない。
出雲臣の「祖神」と「遠祖」なので、
血縁関係はあると考えることができるだろう。
出雲振根は崇神帝の使者が来ることがわかると、
筑紫へ行ってしまい使者に逢わなかった。
筑紫国と近い関係にあったことが示唆されている。
出雲振根は留守中に崇神帝の使者に神宝を渡してしまった弟を責めて、
怒って殺害してしまう。
そのことを聞いた崇神帝は、
吉備津彦と武渟河別を派遣して出雲振根を滅ぼしてしまったという。
門脇禎二氏によると、
この説話と合致する考古学的な遺跡があるらしい。
4世紀中頃斐伊川と三刀屋川の合流点に、
突如として築造された松本一号墳という巨大な前方後方墳。
松本一号墳は吉備の湯迫車塚古墳に酷似しているという。
門脇氏は、
「吉備への道が平野部から山道にさしかかる要点を見下ろすところに
築かれた松本一号墳はフルネ征討後もこの地にとどまっていた
吉備からの遠征軍の一将軍が葬られたもの」で、
「この古墳は年代的に連続したり付随する古墳群をともなわない」
と述べている。
中国山脈を距てて出雲と吉備が交流していたことを示す実例が
日本書紀と考古学によって証明されたと言えるだろう。

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崇神天皇が見たい、欲しいという、神宝は何だったのでしょうか。謎ですね。鏡か、刀か、女性か。
松本古墳は神話博ではパンフにも載っていません。
そこまで興味ある人は来ないとでも思っているのでしょうか。雲南市の資料にもないですね。こんな話の方が断然面白いと思うのですが。
ポチ。

2012/7/7(土) 午後 7:22 さんせい 返信する

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さんせいさん、コメント&ポチありがとうございます。
地元では松本古墳への関心はあまりないのですね。
若しその基準が、勝ったとか負けたとかいうことだと、
ちょっとがっかりですが、
そういうことでもないのでしょうね。
遺跡が多くありすぎて、
そこまで手が回らないのではないでしょうか。

2012/7/7(土) 午後 7:44 [ 記紀いっぱつ ] 返信する

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今回の神話博では加茂岩倉と荒神谷、西谷古墳群に重きをおいていると思います。
交通サービスの都合やパンフレットの経費の問題もあるとおもいますよ。
好きな方は、どうにかしてご自分で行かれると思います。

2012/7/7(土) 午後 10:19 さんせい 返信する

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おはようございます。
主催者としてはテーマを絞って
優先順位を決めているのでしょうから、
いろいろ事情があると思います。
総花的になると何を見てよいのかわからなくなりますよね。
おっしゃる意味はよくわかります。

2012/7/8(日) 午前 5:15 [ 記紀いっぱつ ] 返信する

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