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記紀に記された神話や説話、
神社や習俗に遺存した神話や説話伝承は、
これらを先入観としてのイデオロギーに左右されずに
徹底した実証を貫き通すことによって、
日本列島内の古来からの精神の伝統を実証する無比の史料になる、
と古田武彦は強調している。
古田は実例として記紀冒頭の国生み神話を挙げている。
伊弉諾尊と伊弉冉尊が天瓊矛によって生み出した国の名前は
三つの表記法に分かれている。
<一段地名>筑紫(洲)、大(洲)、越(洲)
<二段地名>豊のアキツ(洲)、伊予のフタナ(洲)、吉備のコ(洲)
<島名>淡路洲、佐度洲、壱岐洲、対馬洲
分析のポイントは以下の通り。
●豊のアキツ(洲)、伊予のフタナ(洲)、吉備のコ(洲)、
これらの二段地名はいずれも瀬戸内海県の地点。
●「洲」はシマではなくクニ。
「大洲」は「オオクニ」であり出雲のこと。(大国主命の「オオクニ」)
一段地名の
筑紫国(福岡県)、
大国(出雲、島根県)、
越国(能登半島中心に福井県、石川県、富山県、新潟県)
はすべて日本海側の国名。
日本海側の中心は筑紫国。
●この国々の地理的分布は
筑紫を原点に日本海側に勢力圏を伸ばして、
瀬戸内海側には勢力の寄港点を伸ばして淡路島を東限としている。
⇒【結論】これは筑紫矛を原点とする
弥生時代の細形銅矛の分布圏と大略一致している。
古田武彦は記紀神話を分析することによって
考古学の発掘結果と合致する(銅矛勢力圏)
弥生時代前半期の「リアルな政治地図」をあぶりだすことに成功した。
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