のんびりと古代史

自分なりに「削偽定実」を試みる。

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 日本人はどこから来たのだろう?
 はるか昔の学生時代に習った日本史では釈然としなかった人が多いのではないだろうか?たとえば縄文時代から弥生時代にかけての移り変わりについては、発掘された土器の形態・文様の違いや人骨から復元された顔形の想像画の比較によって理解する程度だった。なぜ弥生時代になってそのような変化が突然起こったかについてはほとんど触れられることはなかったように記憶している。
 古事記・日本書紀についても物語なのか史実なのか、何が本当で何が嘘なのか曖昧なまま日本史の授業で年号だけは語呂合わせのように記憶させられた。悪いことをした子供がグランドを走らされてマラソンが嫌いになるのと同様、神経衰弱のように年号を暗記させられたため日本史と聞いただけでしかめっ面をする子供が少なくなかった。
 最近、梅原猛が「新哲学創造の理念」と題した小論文を書いている。かい摘むと以下のような内容だ。現在世界各国が危機感を募らせている地球環境破壊は元はと言えば科学技術文明の正当化を理論づけたデカルト以来の近代哲学に原因があると思われる。この思想に裏付けられた科学技術文明が人間が受けた恩恵と引き換えに地球環境を破壊し多くの動植物を絶滅させ、人間そのものを危機に追い込んでいる。今後存続可能な状態を保つためには西洋の近代哲学に代わって「草木国土悉皆成仏」という言葉で表される日本の天台本覚思想のような原初的、根源的思想に基づいた新哲学創造が必要だ。「草木国土悉皆成仏」は伝来した仏教の考え方と縄文時代以来の狩猟生活の中で培われてきた文化が合体した日本独自のものだという。
 古代史というと邪馬台国はどこにあったかとか神武天皇は実在したか否かとか騎馬民族による征服は史実かなどのような推理を要求されるテーマが多い。もちろんそういったことにも興味をひかれるるが、梅原のように人類を救うような高邁な思想に行きつかなくとも、自分自身のルーツとしての古代史の中に日本人として誇ることができる何かを見つけることができるかもしれない、そんなことも楽しみの一つになるだろう。

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