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【岡田英弘「倭国の時代」(2009年、ちくま文庫)から】
昨年末、日本書紀の読み方に関する名著に出会うことができた。
岡田英弘「倭国の時代」
私が購入したのは2009年にちくま文庫から発行されたものだが、この著書自体は1976年に文芸春秋から刊行されている。
日本書紀の解釈の仕方については昔から古代史の錚々たる研究者の間で議論されている。
どの程度史実として信用できるか。どの天皇から実在したのか。ヤマトタケルをどう解釈するか。
すべてを史実だという人はいないだろうが、内容についての解釈は未だに定まっていないようだ。
私はもし日本書紀が天武帝によって発案されて720年に元正帝に奉じられたことが事実であるなら、その間にかけての諸事情をまず理解することがスタートだと感じて昨年末から岩波文庫版の日本書紀(四)の敏達紀から読み始めていたところだった。そんな時にこの本に出会うことができた。
岡田英弘は以前「歴史とは何か」(2001年、文春新書)を読んだことがあった。歴史とは、それを書く人によって内容が変わっていくものであるので、「歴史は科学ではなく文学」と述べられていたことが印象に残っていた。
岡田は「倭国の時代」で「『日本書紀』から日本の建国史を復元したければまずその編纂をめぐる事情から始めて、新しい時代の部分から逆にさかのぼって記事の確実度を点検するのが手順である。」と述べている。その結果岡田は先ず次の3つの結論を得た。
①第一代の神武天皇から第一六代の応神天皇までの歴代はすべて架空である。
②第十七代の仁徳天皇が、古くは初代の天皇とされていた。
③第二十四代の顕宗天皇と第二十七代の継体天皇はそれぞれ新しい王朝の初代である。
(To be continued)
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日本書紀の読み方
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