立花裕人のFREEWAY

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社会

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大相撲再生を願って

 この一カ月、私は相撲界の賭博問題を取材した。
 琴光喜や元大嶽親方が解雇になり、胴元が暴力団とされる野球賭博に興じていた力士や親方は
 名古屋場所中は謹慎処分となったのはご存知の通りだ。
 
 7月11日、私は愛知県体育館に足を運んだ。どうしても名古屋場所の初日を見たかったからだ。
 未曾有の危機に追い込まれた相撲界の再生のための一歩を自分の目で確かめたかった。
 午前6時過ぎから一般のみなさんと同じ列に並び、8時半から売り出した自由席入場券を手にした。
 会場周辺の取材を終え、体育館の中へ入ったのが午後2時過ぎ。マス席の空席がかなり目立つ。
 愛知県岡崎出身の琴光喜が出ないこともあり、払い戻ししたファンも多かったのではないか。
 
 午後3時過ぎ、3役以上の関取とともに土俵に上がった村山理事長代行が挨拶を行った。
 相撲協会を代表して今回の不祥事を詫び、今後のファンの相撲への支援を訴えた。
 私はこの村山さんの挨拶を聞き、不覚にも涙が止まらなかった。
 取材を通じて、私たちにもしっかり対応してくださった村山さんが今までの御苦労を総括するように
 話されている姿に素直に感銘したことが一つ。
 そして、相撲ファンが「これからも応援するよ」と、惜しみない拍手を村山さんに送っていたことに
 心を打たれたのだ。
 
 今回の取材を始めた時、正直言ってかなり強い不信感が相撲界に対してはあった。
 その不信の念は基本的には今も変わらず存在している。
 その一方、親方や力士達の相撲への真摯な気持ちにも触れることが出来た。
 この世界で勝負しようと腹をくくっている人も数多くいる。
 真面目に相撲に取り組んでいる関係者、さらには全国の相撲ファンの姿がイメージとして、
 走馬灯のように流れていった。
 取材を通じて、厳しい意見も相撲協会に対して発しながら、どこかで国技である相撲に自然と
 魅了されている自分も発見したのだ。
 今後も相撲の取材を続けることになると思うが、矛盾点や修正すべき点はしっかり指摘しながら、
 相撲再生のための一助にもなればと思っている。
 
 

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