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先日、劇団四季のミュージカル「ユタと不思議な仲間たち」を観ました。
おそらく今回が3、4回目になると思うのですが、今まででもっとも大きな感動を覚えました。
理由はこのミュージカルの背景に東北地方の度重なる自然災害との戦いと、それに伴う住民の悲劇がある
からです。震災の取材をした私はいつのまにか今回の震災と物語をシンクロさせていました。
原作は三浦哲郎さんで、子供と座敷わらしとの交流を描いています。
座敷わらしとは人として生まれてきたものの、飢饉などで命を亡くしてしまった幼い霊で、子供達に
いたずらをするものの、人間の幸福を願う存在として、この作品では登場します。
座敷わらしは主人公の少年ユタに、命の大切さ、生きていられることだけでもいかに幸福なのかを教えて
くれます。
私は以前はこの作品は子供向けのミュージカルで、「いじめ」がいかに愚かであるかが大きな主題と
とらえていました。しかし、私の解釈はとても浅薄で、実際は大いなる生命讃歌の物語なのです。
16人の出演者のうち10人が東北の出身者で、劇中でも自然な東北弁を操って、物語のリアリティを
アップさせています。
座敷わらしのリーダーを演じるのが菊池正さんですが、菊池さんも岩手県出身で、知り合いの方も
被災されているとのことです。とても熱演されていて素晴らしい演技なのですが、個人的な思い入れも
当然ながら入っているに違いありません。出演者の東北への想いがひしひしと伝わってきます。
「みんなは一人のために 一人はみんなのために」というフレーズが印象的な「友だちはいいもんだ」
という曲が出てきます。
これこそが震災復興支援のメッセージです。今までも度重なる自然災害と向かい合ってきた東北の
皆さんだからこそ粘り強く、生きることの尊さがDNAに刻み込まれているのかもしれません。
今だからこそ、一人でも多くの方にご覧いただきたいミュージカルです。
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