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10月30日、帝劇でのマチネ公演を観ました。今回がレミゼは2回目。
今回は私の友人である今拓哉さんがジャベール役、坂元健児さんがアンジョルラス役、そして駒田一さんがテナルディエ役と、ゴールデントリオの配役だったのです。楽屋でも3人とお話が出来るという、贅沢な組み合わせでした。
今さんのジャベールは人気も高いのですが、私もとても良かったと思います。今さんはプライベートでもとても素敵な方ですが、私は個人的には「狂気」を潜ませた今さんの演技がとても好きなのです。ジャン・バルジャンを追い詰めていく姿に、自らの心をも追い詰めていくような狂気が見え隠れしていて、それがとてもグッドなのです。人間の持つ正気と狂気、これをあぶりだしていくのが文学や演劇の一つの醍醐味でもあります。
坂元さんのアンジョルラスは本当に一直線です。革命を何とか成功させようという青年の一本気さ。このような役柄は坂元さんにはまさにぴったりです。歌唱力とあいまって、後半のレミゼの見所は砦での抵抗と挫折にあります。
テナルディエの駒田さんも、まさにはまり役です。素顔の駒田さんは本当にユーモアたっぷりで面白いのですが、この役にはユーモアとともに人間の猥雑さが込められています。強欲は恥のようにも思えるものの、同時に人間の生存本能にもつながり、それだからこそ厄介です。テナルディエが持つ愛すべき、同時に憎まれるべきキャラクターを見事に駒田さんは演じています。
人間の持つ正気と狂気、清廉と邪悪。レミゼは人間の本能と素顔を舞台で晒します。かといって暗くなり過ぎないのは音楽の質の高さです。音楽の持つカタルシス(浄化作用)をこの舞台では十分に味わうことが出来ます。
次回は親しくさせていただいている藤岡正明さんのマリウスを観なくては!近いうちに行けることを願って。
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