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私はミュージカルが大好きだ。今、日本で好きな劇団は3つある。劇団四季、TSミュージカルファンデーション、そして音楽座ミュージカルだ。以前、音楽座として活動していた時代には土居裕子さんをはじめとして、今のミュージカル界で活躍する才能を輩出し、数年前に再始動した音楽座ミュージカルの理念に私は共鳴している。
学習塾の早稲田塾をここまで大きくし、音楽座ミュージカルを牽引しているのは昭和一ケタ生まれで、今もパワフルな相川レイ子さんで、相川さんの生き様と哲学が作品にも色濃く反映されている。相川さんの理念をいくつかのキーワードで記すならば、「夢は叶う」「前向きに生きる」「演技には日常が反映される」といったことになるだろうか。アメリカでいうところの「ポジティブ・シンキング」にかなり近いが、相川さんによると、何かの書物などからの教えではなく、自らの人生観で編み出した理念とのことだ。最近、私も相川さんとお話をする機会を持っているが、「私は未来からダウンロードして今を生きているの」と語っていらしたのが印象に残っている。見た目もきわめてお若いが、後ろを振り向かない姿勢が精神的にもとても若く感じさせろ魅力的な女性だ。
音楽座ミュージカルの12月公演が「泣かないで」の再演だ。故遠藤周作氏の「わたしが・棄てた・女」をミュージカルにしたもので、遠藤先生もとても気に入られていたという。出世欲も強く、男の煩悩も多い吉岡と、地味ながらも自らを犠牲にする女性ミツとの出会いから、その後の様子が描かれている。遠藤氏はクリスチャンで、作品にもキリストを彷彿とさせる好人物が登場する。この作品ではミツを聖女として描いている。今回、吉岡をメインで演じるのはミュージカル界の注目株の一人、藤岡正明さんで、その圧倒的な歌唱力とともに俗世の価値観いっぱいの吉岡をどう演じるのかが注目だ。
不況の世の中、金勘定ばかりに気を取られ、人間として生きる本質に目をつぶるケースも多いが、音楽座ミュージカルは私達に必要なものをいつも認識させてくれる。だから私も好きで、必死で応援しようと思うのだ。
ぜひアナタも音楽座ミュージカルに触れてほしい。
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