立花裕人のFREEWAY

フリーキャスターで、作詞家としても活動する立花裕人のブログです!

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 2月26日、私は有楽町朝日ホールで音楽朗読劇「モリー先生との火曜日」を観た。
 私の友人である今拓哉さん、土居裕子さんが出演しているからだ。

 音楽朗読劇とは耳慣れないが、出演者は基本的には朗読をし、場面場面で歌う。朗読と歌との
 バランスがとても良かった。

 まずはストーリーから。スポーツコラムニストとして活躍するミッチ・アルボム(今拓哉)は、
 テレビで大学時代の恩師・モリー先生(光枝明彦)の姿を見かける。
 モリー先生は不治の病で難病のALS(筋萎縮性側索硬化症)に侵されていたのだ。
 十数年ぶりに恩師との再会を果たしたミッチだが、彼はモリー先生が死に直面しながらも、
 とても前向きなことに衝撃と感動を覚える。
 再会をきっかけにして、ミッチとモリー先生との人生を見つめる授業が始まり、ミッチの妻で
 歌手のジャニーン(土居裕子)も大きな影響を受けるようになる。授業が行われたのが
 毎週火曜日だったのだ。

 私を含め、多くの人が日常に忙殺され、人生で大切なものを見失ってしまっているのでは
 ないだろうか。
 モリー先生は死に直面しているにもかかわらず、いや、死に直面しているからこそ、何が
 生きる上で大切かに思いを馳せ、シンプルな言葉でミッチを覚醒させてゆく。
 どこかぎくしゃくしていたミッチとジャニーンの夫婦関係もモリー先生のおかげで静かに
 再生していく。

 この物語、実話なのだが、モリー先生の語る言葉が私たちに生きる意味を問いかけてくれ、
 本当に心を打つ。
 そして、3人の出演者がとにかく素晴らしい。光枝さんは長年、劇団四季に在籍し、その
 歌声と存在感で舞台を盛り上げた。モリー先生としても説得力ある演技と朗々とした歌唱力
 でモリー先生を熱演している。
 今さんは誠実な人柄そのままに、モリー先生から人生の講義を受けるミッチを好演している。
 土居さんもその優雅な存在感と歌唱力で、ミッチを支える妻を演じ、私たちに感動を与える。

 そして、舞台上で音楽を奏でるピアニストの小原孝さんとバイオリニストの真鍋裕さんの
 演奏も見事で、人間の心のひだを繊細に音で表現している。

 このような上質で示唆に富んだステージが長くこれからも続くことを願いたい。

 2月25日、私は青海のZEPP TOKYOを訪れた。私が作詞を担当した韓国のシンガー、シンヘソンさんのショーケースを見るためだ。日本でのデビューアルバム「Find voice in song」の発売を記念してのライブに、「コトバにできない」の作曲者の木住野佳子さんとともにご招待を受けた。
 19時半からのショーケースは私が作詞した「コトバにできない」「GONE TODAY」で幕を開けた。「コトバにできない」はフルコーラスではなかったものの、ヘソンさんの歌手としての表現力を見せつけた。「GONE TODAY」ではしっかり会場と一体となり、盛り上がっていた。アップテンポのナンバーでファンをのせる実力もさすがだ。
 2曲を歌い終わると、ニューアルバムの曲紹介を一曲ずつ、丁寧におこなった。日本語での録音はかなり大変だったようで、さわやかな語り口ながら、苦労が垣間見えてくるような様子だった。「コトバにできない」に関しては、「歌詞がとても気に入った」とのうれしいコメントを披露してくれた。「GONE TODAY」に関しては曲全体をかなり気に入り、次のアルバムに取っておこうかとも考えたそうだ。
 その後、韓国でのプロデューサーでもあるVINK氏も登場、気の合ったトークを展開し、2人で短い曲を3曲披露してくれた。会場で驚いたことの一つにファンの多くが韓国語を理解していたこと、がある。もちろん、韓国のファンや在日コリアンの皆さんも来ていたのだろうが、日本人のファンの中にも韓国語に堪能な人たちが沢山いることを知り、さすがだと感じ入った。
 その後は「虹の向こう」と「NIGHT DATE」を披露して約一時間半のショーケースは終わったが、ヘソンさんの誠実な人柄にも触れることが出来て、有意義なひとときだった。
 ショーケースが終わり、木住野さんと楽屋を訪れると、とても柔らかな笑顔で私たちを迎えてくれ、あらためて曲作りへの感謝の気持ちを伝えてくれた。間近で見るヘソンさんはよりキュートで、顔も小さく、アイドルとしてのオーラに満ち溢れていた。私たちとの記念撮影にも気軽に応じてくれた。
 VINKさんとも少しお話をすることが出来たが、今後もシンヘソンさんの曲作りのために頑張っていきましょう、と熱い握手を交わした。
 ヘソンさん、次のアルバムに向けても全力でバックアップしますよ!

「ガランチード」

 2月19日、東京芸術劇場にTSミュージカルファンデーションの「ガランチード」を観に行った。主宰する謝珠栄さんとは十年近くのお付き合いになるし、友人の坂元健児さんも出演している。
 昨年末、謝さんと二人でゆっくりお話をする機会があった。一言で表すならば、謝さんは情熱と誠意を持ち続けている演出家だ。謝さんとの話は日常生活から政治、外交、人間としての生き方にまで発展し、いつもエキサイティングだ。
 指導者に恵まれない日本の、いや、世界の政治が引き起こす混乱には謝さんはいつも冷徹な視線を浴びせている。エネルギー利権の確保のため、アメリカが戦争をしかけたイラクやアフガンでの戦争もミュージカルの題材にした。拝金主義は人格を歪めてしまうことに危惧を感じ、人間が金の欲望に惑わされ、狂わされていくさまも謝さんはこれまでの作品の中で描いている。
 さらに、ミュージカルを取り巻くさまざまな問題、今の景気や、俳優やダンサーが生活を維持していくことの苦労についても謝さんは絶えず考え、根本的なシステムの改善が必要だと訴えている。
 今回の「ガランチード」はまさに、謝珠栄さんが感じる問題点をあますところなく一作に投影した作品だ。物語は戦争前後にブラジルに渡った日本人ならびに日系人の苦労と、日本の劇団員が抱える諸問題を同時進行で描いていく。ブラジルで苦労した同胞達といってもピンとこない人が多いかもしれないが、遠い異国で「日本と日本人をどのように捉え、考えるか」ということをあぶりだすことで、祖国とは何かを考えようとしている。このことは父親が台湾から日本に渡ってきて仕事を展開した謝さん自身が、「台湾とは?」と自らに問いかけてきたテーゼとどこかで重なっている気がする。
 さらにバラバラになってしまう劇団の苦悩はミュージカルの世界でさまざまな人間関係にときに悩まされた謝さんの想いや、それを打破することで初めて生まれる希望や感動を表現したかったのだろう。
 演出家、謝珠栄さんを深く知るためには最適な作品が誕生した。

 いよいよ来週24日に発売となる韓国のシンヘソンさんのアルバム「FIND VOICE IN SONG」。今日からレコチョクで配信となった収録曲から、私が作詞した「GONE TODAY」と「コトバにできない」を早速携帯にダウンロードし、繰り返し聴いてみた。
 自画自賛のように聞こえるかもしれないが、結論から言うと「素晴らしい」出来栄えになっている。「GONE TODAY」は韓国のミュージシャンであるVINK氏の曲に私が詞をつけたものだが、VINK氏のコンポーザーとしての能力の高さを示している。私はこの曲の他にもう一曲、VINK氏が作曲した作品を耳にしたが、欧米の音楽に通じていると察することの出来る深い音楽性とポップセンスを兼ね備えている。とにかく聴きやすくて、ノリのいい音楽だ。
 私はこの曲ではノリを優先させて、ややベタともいえる歌詞をつけたのだが、なかなか曲の雰囲気をサポート出来る歌詞になったかなと思っている。
 VINK氏が同じくアレンジを担当しているのが「コトバにできない」だ。この曲の仕上がりも素晴らしい。1分ほどの壮大なスケールのイントロがついていて、気分をゆっくりと盛り上げてくれる。映画やドラマのテーマソングとしても使えそうだ。作曲は私の友人で、美人ピアニストの木住野佳子さんだ。木住野さんの紡ぎだすメロディーはシンプルなようでいて、とても奥が深い。この曲を何回聴いても飽きないのは、木住野さんのメロディーの秀逸さによるところが大きいだろう。
 シンヘソンさんがオリコンビューティーコスメのインタビューで、「コトバにできないはとても日本的で、歌詞も比喩的。歌詞も含めてとても気に入っている」とコメントしてくれている。作詞家として、自分が創り出した世界をアーティストが気に入ってくれたことは、とてもうれしいことだ。
 そして何よりも、シンヘソンという歌手の歌の上手さと表現力に感動を覚えた。異国の言葉をしっかり歌い、これだけ表現力もこめるのは難しかったに違いないが、それを見事に成功させている。
 あらためて、シンヘソンという素晴らしいアーティストを一人でも多くの日本人に聴いてもらいたい。

 シンファ(神話)のリードボーカリストのシンヘソンさんが今月24日、日本オリジナルアルバムを発売する。ご存知のように、私はこのアルバムに2曲の詞を提供している。「GONE TODAY」と「コトバにできない」だ。へソンさんのサイトで各曲を30秒ずつ公開していることもあり、へソンさんファンからたくさんの問い合わせもいただいている。今日はもう少し、これらの曲がどのようにして出来たかをご説明したい。
 へソンさんの日本での事務所に私の知り合いがいることから、日本でのアルバム制作にあたり、私に楽曲を集めてくれるよう依頼があった。私は音楽好きが高じてFMのパーソナリティを担当し、ミュージシャンにも知り合いが多いため、前々から懇意にしている担当者が声をかけてくれたのだ。
 私が声をかけた一人にジャズピアニストの木住野佳子さんがいる。へソンさんも木住野さんの曲を気に入り、私が詞をつけることになった。それが「コトバにできない」だ。沖縄のアーティストの「しゃかり」に私が詞を提供した際には、私が詞を先に書き(詞先)、後で上地一成さんが曲をつけてくれた。木住野さんの場合は曲が先(曲先)のほうが書きやすいということもあって、私が後から曲をつけた。木住野さんの繊細なサビのメロディーを聴いた時に浮かんできたのが「コトバにできない」というフレーズで、コトバでは言い尽くせない彼女への想いを詞にしてみた。春前のリリースということもあって、2番には春を意識した歌詞も入れた。みなさんにも気に入ってもらえるとうれしいのだが。
 「GONE TODAY」はシンファやへソンさんのアルバムではおなじみのVINKさんの曲で、この曲も曲先で、後から私が詞をつけた。サビのフレーズに「GONE TODAY」がぴったりくるというのはすぐに頭に浮かんだ。であれば、突然去って行った彼女に未練はいっぱいだが、いつまでも待ってるよというメッセージソングにしようと思った。70年代、80年代を彷彿とさせるベタなフレーズかもしれないが、ライブ会場でみんなが一体となって歌って踊れるならば、ベタぐらいでちょうど良いかもと思った。みなさん、踊って歌ってね!
 発売まであと2週間。一人でも多くの人に2曲が聴かれることを願って。

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