立花裕人のFREEWAY

フリーキャスターで、作詞家としても活動する立花裕人のブログです!

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 2月5日、明治座で上演されている「天樟院 篤姫」に足を運んだ。友人である今拓哉さんが出演しているからだ。また、日本の時代物の舞台は久しぶりであったし、個人的にファンの内山理名さんが篤姫を演じていることもあって、とても楽しみにしていた。
 結論から言うと、大満足の舞台だった。第一にキャストの魅力が大きい。今さんは篤姫を正室として迎える13代将軍の家定を演じているのだが、プライベートと同じく誠意あふれる演技で、家定の篤姫へ寄せる熱き想いを表現している。
 内山理名さんは私がラジオの仕事をしていた時、局で何回か顔を見かけたことがある。とてもさわやかで飾らない性格で、素敵な女性だった。彼女も29才になり、篤姫を演じる女優さんへと成長した。篤姫は大奥を取り仕切りながら、男もひるむような迫力で時代の流れに対峙していく。篤姫の決め台詞で舞台転換となることが多いが、内山さんがとても迫力ある演技で観客席を唸らせていた。
 その他にも熱演が光る役者さんは多い。島津斉彬を演じる西岡徳馬さん。現代劇ではご本人のキャラもあってか、コミカルな役柄も多いが、時代劇での西岡さんは説得力いっぱいの迫力ある演技が見ものだ。
「おしん」で有名な小林綾子さんは篤姫に仕える女性の役だが、上品でありながらも気丈な薩摩おごじょを好演している。勝海舟役は国広富之さんで、出番自体はそれほど多くもないのだが、出てきた途端に舞台のムードを作り上げる役者さんだと再認識した。
 舞台の出来もさることながら、明治座という劇場の魅力も大きい。昔ながらの劇場だが、すっかり改装していて、下の階に劇場、上の階はオフィスビルになっている。劇場自体も清潔感にあぐれているし、職員の教育も行き届いているため、とても落ち着ける空間になっている。ロビーにはいくつものお土産やがあり、江戸情緒を感じるお菓子や、篤姫にちなんで鹿児島から取り寄せた食品や焼酎も販売されていた。一幕は一時間で3幕あり、休憩は30分が2回入るため、トータル4時間になるのだが、ゆったりとした贅沢な時間を過ごすことが出来た。
 24日まで上演しているので、興味のある方はぜひ!

 「沈まぬ太陽」の映画の公開が奇しくもJALの経営破綻と重なることになった。これもJALをめぐる怨念のなせる業なのだろうか。
 この小説の主人公は恩地元。労働組合の委員長として、会社の首脳陣にさまざまな要求を突きつけた。ところが、この先鋭的な行動が災いし、その後はカラチ、テヘラン、ナイロビと世界の僻地を転々とさせられることになる。
 恩地元のモデルとなったのが元JALの小倉寛太郎氏で、小倉氏はまさに信念の人である。各地を転々とさせられ、会社を辞めることを考えなかったのかと質問されて、こう答えている。「私が辞めて喜ぶのは経営陣です。現場の同志は悲しむことでしょう。であれば、勝手に辞めることは出来ません」自分の人生よりも、運命共同体とも言える組合員のことを慮っているのである。
 小説は恩地の外地での苦労を一巻、二巻で、御巣鷹でのJALの墜落事故をめぐっての遺族の苦悩と会社の対応を三巻で、外部から招聘された会長の戦いが四巻と五巻で描かれている。それぞれに読み応えがあるが、私がもっとも惹きつけられたのが会長の戦いだ。
 大阪の繊維会社から経営の立て直しのために、時の総理から指名された会長が航空会社内部からの嫌がらせと情報のリークにより、じわじわと土俵際に追い詰められるさまが描かれる。私はJALの経営陣がこのような体質なのかどうかを判断する材料を持っていないが、もしこのような体質で経営を続けてきたのであれば、破綻もやむなしだろうと思うほどひどい。保身、政治家との闇の関係、着服など、とにかく会社のための経営という視点は全く見当たらない。
 私は個人的にJALの社員は何人か知っているが、その人たちはきわめて優秀で常識的だ。つまり、現場は頑張っているが、経営陣がダメという体質がJALをここまで追い込んでしまったのだろう。
 日本の会社を考える意味でも、企業戦士としての生き方を考える意味でも、この作品は私たちにさまざまな問いかけをしてくれる。

謹賀新年

 あけましておめでとうございます!今年もよろしくお願いします。
 昨年は日本全国どこへ行っても、不況の波の強さを実感させられました。特に国からの支援が減り、公共事業も減少する時代にあっての地方の疲弊ぶりはすさまじいものです。今年、民主党政権はどのように舵取りをしていくのでしょうか。
 あまり楽しみも見出しにくい状況の中、個人的には大きな楽しみが一つあります。2月24日にリリースされる韓国のアーティストのアルバムの中に、私が作詞した曲が2曲収められる予定です。アーティストの名前はシン・ヘソン。シンファ(神話)というグループのリードボーカリストです。ややハスキーな歌声と、説得力も兼ね備えた歌唱力で韓国でもトップアーティストの一人です。その彼が日本でのオリジナルアルバムをリリースすることになり、私が「コトバにできない」と「GONE TODAY」という曲で作詞を担当したのです。
 私は以前、沖縄のグループ「しゃかり」のアルバムで作詞を担当しました。その経験も覚えてくれていたシンファの事務所の知人が私に声をかけてくれたのです。制作日数が限られていたこともあって、私も取材の合間に言葉をひねり出すという作業をしました。まだ、シン・ヘソン氏が歌ったバージョンは耳にしていないのですが、今からとても楽しみです。
 今回、「コトバにできない」で作曲を担当してくださったのがピアニストの木住野佳子さんです。木住野さんとは以前、ラジオの仕事でお会いしてからのお付き合いで、時々ライブにも足を運んでいました。メロディーメーカーとしての才能も素晴らしく、心の琴線に響くメロディーを紡ぎだすコンポーザーでもあります。その木住野さんのバラードに、表現できないくらい相手のことが好きという男の気持ちをのせてみました。どのような出来になっているでしょうか。
 テレビやラジオでは自分の言葉が一瞬で消えていきますが、作詞では音楽とともにずっと残ります。それだけにどれだけ心に残る詞が書けたか、不安もありますが、よかったら聴いてやってください!

 やりました!やっとめぐり合えたのです。時間を忘れて読み進めることが出来る東野圭吾氏の作品に!
 タイトルは「どちらかが彼女を殺した」。少しばかりストーリーを。一人の女性が部屋で変死しているのを発見したのは警察官の兄だった。部屋の状況から自殺とも思われたが、兄は殺人との確信を抱く。怪しいのは2人。妹の学生時代からの女友達と、妹の以前の交際相手の男性。いわゆる3人は三角関係にあった。逮捕よりも復讐の気持ちを抱きながら、兄は事件の真相に迫っていく。
 この作品はとにかくスリリングにストーリーが展開していく。読者の目線はいつしか兄の目線にすり替わり、我がことのように事件を見つめる自分を発見するだろう。RPG(ロールプレイングゲーム)がゲームならば、RPN(ロールプレイングノベル)という感じで一気に読んでしまった。
 おなじみ加賀恭一郎氏も事件の真相を追う兄を時に牽制しながら、違う角度から事件を解明していくのだが、2人のコラボ感もきわめて爽快なのだ。決してキャラ的に濃いわけでもない加賀氏だけに、このような絡み方のほうが輝くのかもしれない。
 実はこの作品では最後まで2人のうちどちらが犯人かが、作者によって明示されることはない。兄と加賀氏の推理を基に、読者自身が最後の推理をするという形式なのだ。実際にネットでは、どちらが犯人かを東野ファンが推理しているサイトがいろいろある。ただ、私から言わせれば、どちらが犯人でもかまわないという気持ちにさせてくれる作品なのだ。最後の最後に亡くなった女性をめぐる真実も明らかにされるし、2人の容疑者の気持ちも手に取るように分かる。つまり、この作品はミステリー形式のヒューマンドラマノベルなのだ。
 そういう意味では、東野氏はミステリー作家でありながらも、トリックよりも人間の心理描写や心の揺れなどを表現するのが上手い作家なのだなと実感した次第だ。
 これで東野氏の作品にどっぷりと浸かれそうだ!

 大ベストセラー作家である東野圭吾氏の作品を読むのも今作が4作目となった。私のブックレビューは作家に強烈な批判を加えるのが目的ではなく、私がプライベートに読んだ作品に対しての感想を書くことで、ブログを読んでいる方に私の個性の一端を知ってもらえればと始めたものだ。
 しかし、ここまでは意に反して、東野圭吾氏への批判が続く結果になってしまった。さらに、今作も私の期待を裏切る結果になってしまったことを最初に報告したい。熱心な東野ファンには大変申し訳ないのだが。
 「眠りの森」はバレエ団が舞台となっていて、団内でおきる事件を加賀恭一郎が解決するものだ。実は私の家族も長年バレエに親しんでいるが、バレエの世界はきわめて狭く、閉鎖的な面もあり、さまざまな人間の負の感情も交錯する。その一方で、バレエに対するダンサーの情熱はきわめて強く、踊ることへの熱意は私達の想像を遥かに上回る。この作品の序盤から中盤にかけて、東野氏はきわめて巧妙にバレエ団の現状を描き、私をぐいぐい惹きつけた。
 さらに、加賀氏があるダンサーに恋心を持つ描写も自然だ。凛としたバレリーナの姿は男性の心をつかむものだ。そして、タイトルから察した人も多いかもしれないが、バレエ「眠りの森の美女」もモチーフとなって表現されている。東野氏もかなりバレエに興味を持っているのだろうか。
 ところが、中盤まではスピードを保っていた作品が急に失速してしまう。中盤から後半にかけてはストーリー展開も遅々として進まず、かと言ってラブストーリーに大きな進展があるわけでもない。ただ無為にページを繰る時間が続くのだ。あの時間を返してくれ!
 そして謎解きに至っても、特に趣向を凝らしたトリックが披露されるわけでもない。「なんだかな!?」という終わり方なのだ。
 そろそろ東野氏の作品に大きな感動を覚え、このブログでも激賛したいのだが!!


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