|
四季で好きなミュージカルを3本挙げよと言われたら、私は「オペラ座の怪人」「ウィキッド」、そして「コーラスライン」を選ぶ。ミュージカルのオーディション風景がそのまま作品になっているという特異な状況設定だが、この作品には人生のさまざまな要素が詰まっている。今回が4、5回目の観劇になるが、何回も泣いてしまった。
舞台に横一列に並ぶオーディションを受けるミュージカルダンサー達。演出家のザックは変わったオーディションを行う。ダンステクニックだけでなく、彼らに自分の生い立ちを語らせる面接の方法だ。戸惑いながらも封印していた過去を紐解いていく。両親の不和、同性愛者の苦悩、思春期の戸惑いなど、切々と語られる彼らの告白に自分の人生を重ねてしまう人も多いはずだ。
独白シーンが多く、演技力も要求されるこの作品で四季の俳優はベテランから若手まで、説得力あふれる演技を見せている。11月6日のソワレ公演。特に気になった人を何人か挙げたい。
増本藍さん(シーラ) 大人の色香が素晴らしい。ふとした視線などもセクシーだ。
熊本亜記さん(ディアナ) 歌が上手い!「ナッシング」「愛した日々に悔いはない」ともに
説得力にあふれている。
道口瑞之さん(グレッグ) プライド高き同性愛者の役をプライドいっぱいに好演している。
田邊真也さん(ポール) 後半の独白に涙した。ハムレットも演じる演技派だけに、人を惹きつける
能力はさすがだ。
染谷早紀さん(クリスティン) とにかく可愛い。今年、研究所に入所して大抜擢。今後の四季のホー プの一人だ。
私もサラリーマンを辞め、フリーでキャスター・リポーターとして活動して22年になる。フリーだけに収入は不安定だが、いつもチャレンジできる意欲を維持出来る立場でもある。不安ながらも自分の好きなミュージカルの道を歩み続ける出演者にいつしか自分を重ねてしまっているようだ。
そう。人生は日々がオーディションで、誰もがコーラスラインの一員なのだ。
|