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最近久々に面白いと思える本に出会いました。 中公新書から出ている、「物語 大英博物館」という本です。
イギリスの世界に誇る大英博物館の存在を初めて知ったのは、今から15年ほど前でしょうか、当時NHKで「大英博物館」というシリーズで特集していたのがきっかけでした。
オープニングがスゲーカッコよかったのを記憶しております。
当時漠然とミイラに興味を持っていた僕は、エジプトを特集した回を録画して、それこそテープが擦り切れるほど繰り返し見ていました。エジプトのファラオ、ラムセス2世のミイラがTVとして世界初公開だったからです。ラムセス2世とは紀元前1200年頃、エジプトを支配していたファラオで、91歳まで生き、100人以上の子供がいたという正に現人神の如き王だったのです。
現在の感覚でいえば、200歳くらいまで生きてるような感じでしょうか。
当時は一般にすら公開されていなかったので、反響は大きかったのではないでしょうか。
その後ラムセス2世は学術調査の為、フランスに行っていたのですが、つい最近にエジプトご帰還されました。その際、フランス政府は国賓としてVIP待遇の送り出しをし、儀仗兵までつけていたのが印象に残っています。
今日、このミイラはエジプトのカイロ博物館にあり、今では一般にも公開されていると思います。
この本の作者である出口保夫さんは、1960年代に初めて大英博物館を訪れて以来、毎年のように同博物館を訪問されているそうで、文面からも本当に大英博物館が好きなんだなぁということがひしひしと感じられます。
僕も以前、大英博物館を訪問しましたが、世界の文物を一同に会しているだけあって、質、量ともに日本の博物館の比ではないです。「大英帝国が力づくで諸外国から略奪した盗品市場」と揶揄する人がよくいますが、あれだけの文化財を惜しみも無く国費を使い、管理公開している国が他にありましょうか。
この事に関して、著者の出口さんはとても興味深い見解をされていますが、ここでは割愛します。入場料無料という伝統も、優れた文物を誰にでも公開するといったポリシーを如実に表しており、大変好感が持てます。
そして何よりも感動したのが、見学者のマナーの良さでした。大英博物館に規則らしい規則は無く、収蔵品がむき出しになっていたり、写真撮影も許されていますが、むやみやたらに撮りまくっている人やべたべた触るような人は少なく、騒ぐ子供すら皆無でした。
副題にもあるように、大英博物館の創立から現代までの歴史を順を追って分かりやすく紹介しています。
博物館好きの人は一度は夢見る大英博物館ですが、以外にその歴史を知らない人も多いのではないでしょうか。この本には様々なエピソードも紹介され、より深く大英博物館を知ることが出来ます。
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