理系白書ブログ

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体は正直

元村です。

年に一度の科学記者の「お祭り」、ノーベル賞が終わった。
今年は日本人の受賞者なし。
惜しかったのが、医学生理学賞で選外だった審良静男・大阪大教授だ。
彼は自然免疫の研究で、世界一、引用される(つまりすごい)論文を書いた人だ。
当然、ノーベル賞圏内と見て、ここ数年間、警戒してきた。
それが、今年の医学生理学賞は自然免疫2人、獲得免疫1人に贈られることになった。
その結果、審良さんは漏れた。

さらに当日、獲得免疫で選ばれたスタインマン博士が、実は3日前に亡くなっていたことが判明した。
ノーベル財団の見解は「決定時点で生存していたので、規約違反ではない」というもの。
規約というのは、「死者に授賞しない」というものだ。

ノーベル賞の選考過程は厳秘だから何ともいえないが、状況次第では、審良さんが3人目に入っていたのでは、と思ってしまう。

物理学賞は、宇宙の加速膨張発見、化学賞は、第三の固体と呼ばれる「準結晶」の発見に贈られることになった。
今年はおおむね、3賞ともノーベル賞らしいテーマの選び方で、記事を送り出す方としても、読者の知的好奇心を少しは刺激できたのではないかと思う。

何度か書いているかもしれないけれど、ノーベル賞は準備がとにかく大変なのである。
発表まで、誰が候補かも知らされないため、こちらで勝手に候補を選んで、念入りに準備する。つまり「山を張る」わけだが、私は審査委員ではないので、幅広に張ることになる。
当然、作業量が増える。しかも研究者は全世界に散らばっており、全世界の取材ネットワークを総動員する羽目になる。
当たるも八卦、の予想で記者を振り回すのは、並の心臓ではできない。

というわけで、私の体重はこの1週間で約2キロ減った。減少率5%。
むしろ、オフィスにこもって作業しているから太るはずだが、頭脳労働が勝ったらしい。
同時に、普段どれだけ頭を使ってないかも分かった(笑)
日本人がいないのは残念だが、これで一段落できる。とりあえず、よく寝て体重を元に戻そう。


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