キャピトンよ さようなら

風花雪月あと少しです。ここで挫けないようにがんばります。

ちょこっと創作

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Christmas night

 
 
 
 
「疲れただろ、大丈夫か?」
「私は大丈夫よ、シン君もお疲れ様でした」
 
 
クリスマスパーティーが終わり、この東宮に居るのは俺とチェギョン二人きり。
最初は委縮していた施設の子供たちも、チェギョンの優しさと明るさに触れ最後には帰りたくないと駄々をこねる様子も見て取れた。
 
以前の俺なら確実に煩わしいと思っていただろう。何故この東宮に施設の子供を迎えなければならないのか、体面上仕方ないならせめて迎賓館にしてくれ。そう思っていたはずだ。
 
 
俺はチェギョンに出会うまで本来の自分を否定し続けて生きてきた。
誰よりも愛されたい、誰よりも愛したいという気持ち全てから目を背けて生きてきた。
 
あの子供達の様に本当は誰よりも愛に飢えていたのに。
少しの間でも幸せな時間を一緒に過ごしたい。親の愛情には適わないが、俺達にできる事があるなら僅かばかりでも力になりたい。今なら心からそう思える。
 
 
 
「シン君。ちょっと庭を散歩しない?雪もやんで星が出てるのよ。
 今年は初雪デートもまだだから、ね。行こうよ」
「わかった。寒くないようにしろよ」
 
普段の俺なら答えは確実にNOだっただろう。だがせっかくのクリスマス。チェギョンの想いを優先させたいと思うのは甘いだろうか。
 
 
「ちょっと!シン君。これじゃ動けないよ」
「ははっ。それじゃチェギョンか雪だるまかわからないな」
 
 
薄手のコートに真っ赤なマフラーを巻いただけの姿で外に出ようとするチェギョンに真っ白なファーコートを無理やりに着せた。足元はもちろんモフモフブーツ。
 
雪だるまだなんて口では言っているが、子供がいる様には思えないほど愛らしい少女のようなチェギョンに自然と目じりが下がる。
 
 
「暑いよ」
「絶対脱ぐなよ」
 
 
渋々といった感じでそのまま外に出ようとするチェギョンに片方だけ手袋を渡す。
そして当たり前のように片方の手は俺のポケットの中に。
こんな行動が当たり前になったのはいつからだろうか。
氷の皇子なんて言われてた高校生の俺が知ったら真っ赤になって怒りを露わにするかもしれないな。素直じゃない高校生の俺。今思うとなんだか笑えてくる。
 
 
「シン君見て!すっごく綺麗な星空」
「あぁ。綺麗だな」
 
 
大きな瞳をさらに大きく輝かせ夜空を見詰めるチェギョンの瞳は他のどんな宝石よりも美しいと思う。もちろんこの空に輝く無数の星よりも。
 
 
「なぁ。チェギョン」
「なぁに?」
 
「もしも俺と結婚してなかったらお前は何をしてただろうな」
「うーん。やっぱりデザイナーを目指してたと思う」
 
「そっか」
 
 
チェギョンの人生の選択はこれまでに何度も訪れた。同年代の人間に比べ苦汁の決断を余儀なくされ、俺が想像する以上の心労をかけて来たと思う。
 
だが俺はチェギョンとの生活を、幸せを手放すこと何て出来ないんだ。
結婚して何年もたつというのに、時々こうやって俺の中に不安の種が芽を出してくる。
幸せを手に入れた瞬間から、不安をも手にすることになるなんて皮肉なモノだ。
 
 
「でもね。もしもシン君と結婚してなかったら。なんて事は考えられないのよ。
 万が一そうだったとしたら、私は一生叶わない恋に苦しむ事になってたわ」
「そうか。結婚しなかったら何てもしもはあり得ない事なんだな」
 
「そう。私たちはいつも今を生きてるの。
 あの時こうだったらこうしていれば、こうだったかもしれない何て過去に囚われて生活した くないでしょ。だから今を精一杯生きるのよ。」
 
「そうだよな。かもしれない過去にとらわれる…か。」
「そっ。それにねそんな事を考える暇を与えてくれない程愛してくれる旦那様が傍に居てくれ
 るからね。 私にはやりたい事もやるべきこともいっぱいあるんだから」
 
 
「俺はこれからもっと愛情を注ぐぞ。覚悟しとけよ」
「そんな覚悟はとっくに出来てるもん」
 
 
 
真っ白な音のない世界に二人の雪を踏みしめる音だけが響く。
庭のあちらこちらに大小の雪だるまと真っ白な雪で作られたウサギの姿がある。きっと皇子が女官達と作ったのだろう。
 
俺が皇子くらいの歳の頃はまだ家族の幸せを感じていた。
幸せな時間を知っていたからこそ、その後に訪れた閉ざされた皇孫としての生活が窮屈で更に愛されることを求めてしまった。求めても手に入らなかったもの。全てを諦めた時に現れた破天荒な宇宙人。
 
きっと出会った頃から予感があったんだ。
自分の全てを変えてくれる存在だと・・・。
 
 
だがそれを認める事が恐かった。自分を救い出してくれるだろうその手を離された時の恐怖を思うと、その手を素直に取ることが出来なかった。
自分の変化が恐くて目をそむけた結果、愛する人を苦しめる事になるだなんてその時の俺には分からなかった。
 
「シン君。今年のクリスマスツリー見てないでしょ」
「池のほとりのクリスマスツリーか?」
 
「うん。毎年女官のお姉さん達と飾り付けしてるんだけどね、今年は皇子が自分もやりたいって手伝ってくれたのよ」
「あいつは何でも自分でやりたがるからな」
 
「好奇心旺盛なのよね」
「お前に似てるからな」
 
「シン君に見て欲しいの。急ごう!」
「こら!妊婦が走るなよ。雪で滑ったらどうするんだよ」
 
「はーい」
 
どうしてこうも落ち着きがないのかと言葉にしながら、本当は変わらないままのチェギョンでいてくれる事が嬉しくて抱き寄せる。
走り出しそうなチェギョンを止める振りをしながら、もっと近くに行きたいと思う俺は彼女の手を自分のポケットに残したまま肩を抱いた。
 
「シン君これ見て」
 
チェギョンが指差す先に煌びやかなオーナメントとは少し趣向の違うビニールに入ったままのぬいぐるみ。
 
「これは?」
「皇子がね、どうしても飾るっていうからビニールに入れたまま飾ったの」
 
そこにはアルフレッドによく似たテディ―ベア。
 
 
「皇子がお父様と出掛けたテディ―ベアミュージアムでこのぬいぐるみを見つけておねだりしたんだって。 帰ってくるなり皇子がね『お父様のアルフと一緒!』って興奮しててね。
 『これを飾ってサンタさんにお願いするの』って言ってたの。『大きくなったら大好きなお父様みたいにカッコいい人になれますように』そう言ってこれを飾ったの」
 
 
『大好きなお父様みたいに・・・』その言葉に胸が締め付けられる。
俺はいい父親になれているのか。
 
偉大な父親になりたいとは思っていない。ただいざという時に必要とされる、傍にいるだけで子供を癒せるそんな父親になりたいと思っていた。チェギョンの様に包み込む事はなくとも見守る事の出来る父親になりたいと。
 
 
「チェギョン。俺って幸せだな」
「ふふっ。今頃気付いたの?」
 
「いや、知ってた。でも更に実感した」
「私もすっごく幸せだよ。愛する旦那様と大切な子どもたち、そして家族や友達に見守られて毎日幸せを噛みしめてるのよ」
 
俺の腰に腕を回し体を預けてくるチェギョン。
その温もりに更なる幸せを感じる。
 
 
「チェギョン。なんか叫びたくなってきた」
「シン君が?叫ぶ?もうこんな時間に近所迷惑よ」
 
「何処に近所があるんだよ」
「ほら、女官のお姉さんたちとかイギサのお兄さんたちとか」
 
「皆聞こえても聞こえない振りしてくれる人ばっかりじゃないか」
「シン君の叫びは他の人に聞かせるの勿体ないんだもん」
 
 
「私だけに囁いて」そういって見詰めてくるチェギョンが愛しくてたまらない。
だから唇を彼女の耳もとに近づけ囁くんだ。愛していると。
 
 
 
「チェギョン、メリークリスマス」
 
優しく壊さないように口づけを交わしながらチェギョンの首筋に煌めく王冠を付ける。
 
「シン君。これ」
 
数年前に渡した王冠は自分で選んだものではなかったが、それでも彼女は喜んでくれた。
いつか自分で選んだ王冠をもう一度彼女の首筋に付けたい。そう思っていてもなかなか気に入ったものが見つからなかった。
それが先日公務で訪れたタイで見付ける事が出来るとは、皮肉なものだなと思ってしまう。
 
 
「ありがとう」
 
そういって見詰めるチェギョンの瞳が潤みだす。これが幸せの滴でありますようにと願ってしまうのは俺の悪い癖だな。
 
 
「シン君にはこれ。メリークリスマス」
 
チェギョンからのプレゼントは片方だけの青竜が施された手袋。
 
「時間がなくてこれだけしかできなかったの」
「お前と居る時は片方しか手袋嵌めないからな」
 
 
手早く手袋を嵌め変えると当たり前のようにもう片方がポケットへ。
いつしか当たり前になった二人だけの冬の姿。
 
何年経とうとも変わることはない。永遠に幸せにする。
聖なる夜に誓いを込めてもう一度抱きしめ口づけを交わす。
 
「帰ろう、俺達の家に」
 
真っ白な雪に覆われた庭は月光に照らされ白銀に輝く。
全てを清らかな世界に変えてしまうクリスマスの夜。もう一度永遠の愛を誓おう。
 
 
 

輝く優しさ

イメージ 1
 
 
 
 
 
2012年12月25日 東宮殿 
 
「チェギョン今日はガンヒョン達も来るって言ってなかったか?」
「うん。ガンヒョンとギョン君の結婚が決まったからね。一緒にお祝いがしたくて」
 
「お前、大丈夫なのか?」
「何が?」
「何がって・・・」
 
 
ここソウルは例年に増して冷え込み宮の庭も美しい雪景色に染まっていたが、我妻チェギョンは大きくなりつつあるお腹で朝から忙しなく動き回っている。
 
いくら安定期に入ったとはいえ自分の事は二の次で頑張り過ぎてしまうチェギョンの体調が心配だ。
片時も離れずチェギョンの傍に使えているチェ尚宮のいう事もまともに聞き入れず、周囲がどれほど心配しているかもう少し自覚して欲しいものだ。
 
 
「お前さぁ、いくら安定期って言っても、もう少し俺やチェ尚宮の気持ちもわかれよ」
「大丈夫よ。ムリはしてないから。それに妊娠って病気じゃないんだから動いてる方が赤ちゃんの為にもいいのよ。 それに、一人目じゃないんだからね」
 
俺たちの間には今年4歳になる息子がいる。いくら二人目だからと言っても心配なモノは心配なんだ。
 
 
「ガンヒョンとギョンの結婚が決まってからお前はしゃぎ過ぎだぞ」
「何言ってんのよ。そりゃはしゃぐでしょ!なんてったってシン君と私の親友同士の結婚なんだから
 これではしゃぐな!って方がムリな話よ」
 
「頼むからほどほどにな。」
「大丈夫だって!」
 
コイツの大丈夫程当てにならないモノはない。
 
「俺も早めに帰ってくるから、いいな!」
「はーい。シン君も気を付けてね。子供達が楽しめるように頑張るからね」
だから頑張らないで尚宮や女官に頼んで欲しいんだが、輝く笑顔を見てしまえば何も言えなくなってしまう。
 
「後は何を準備するんだ?」
「うーん。飾り付けは殆ど終わったからね。後はケーキを焼いて、チキンを焼いてそれから」
 
「料理長に頼んであるんじゃないのか?」
「勿論頼んであるわよ。だって大人数だもん一人じゃムリだわ」
 
「無理はするなよ。俺は公務の後施設の子供達を迎えに行って来るから」
「シン君いつからそんなに心配症になったのよ」
 
お前と結婚してから俺はかなりの心配症になったんだよ!という言葉は継げずに行こう。
 
優しく抱きしめ口づけを交わし東宮殿を後にする。後の事はチェ尚宮に頼み、何かあれば連絡をくれるように頼む事が毎朝の日課になってしまった。
 
 
 
 
 
 
 
 
「チェギョ―ン」
「ガンヒョン!いらっしゃい。ギョン君は?」
 
「仕事で遅くなるんだって。多分時間ギリギリなんじゃないかな。何か手伝う事ある?なんでも言ってね」
「じゃ、ケーキのデコレーションお願いね」
 
「了解!ねぇ、殿下と皇子は?」
「シン君は公務。その後施設に子供達を迎えに行って帰ってくるからパーティーが始まるまでには戻ってくるよ。
皇子は今お父様とお母様の所で遊んでるわよ。近くにいるとイタズラしちゃうからね」
 
 
「そっかぁ、皇子に会うの久し振りだなぁ。この前テレビで見たけど殿下にそっくりね」
「そうでしょ。ビックリするほど似てるのよ。ドキッとする程そっくりな仕草をする事もあるのよ。まだ4歳なのにね」
 
「相変らずのラブラブっぷりね。羨ましい」
「何言ってるのよ。これから結婚って人が、今幸せいっぱいって感じなんじゃないのぉ」
 
「そうでもないのよねぇ」
 
 
はぁぁ。と大きなため息と共に少しだけ寂しさを滲ませ遠くを見詰めるガンヒョンの瞳。
その瞳はクリスマスの煌びやかな装飾ではなく。真っ白な雪だけを映しているかのようでチェギョンの心までも不安にさせてしまう程のだった。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「ガンヒョン。まだ時間があるから少し休もう」
「そうだね。ちょっとゆっくりしようか」
 
クリスマスの準備も後はチキンの焼き上がりを待つばかり。後は料理長に任せチェギョンはガンヒョンの前にカップを置いた。
 
「ホットミルク?」
「はちみつ入りホットミルク。ガンヒョンは相変わらずコーヒーばっかり飲んでるんでしょ。
 たまにはね、あまーいホットミルクでほっこりするのもいいんじゃない?」
 
「いいねぇ。お!おいしい。これはちみつだけ?すっごく美味しい」
「チェギョン様特製ホットミルクは愛情たっぷり入ってるからね」
 
「ホントに美味しい。なんだか凄く久しぶりに落ち着くなぁって感覚になったな」
「そっか。良かった喜んでくれて」
 
「ねぇ。チェギョン」
「なあに?」
 
「なんで何も聞かないのよ」
「ふふっ。ガンヒョンが話したいと思えば話してくれるでしょ。だから待ってみた」
 
「ふっ。なによそれ!なーんかチェギョン母の貫禄というか愛されてるって感じがするなぁ」
「ガンヒョンだって愛されてるでしょ」
 
「どうだろうねぇ。なんだか大変な家に嫁ぐ事を決めてしまったような気がする」
「大変な家?ギョン君のお家の事?」
 
「そう、やっぱりねぇ。身分違いというか何というか、しきたりとかうるさいのよ」
「うはっ!しきたりかぁ。大変だね」
 
「チェギョンは?チェギョンだって大変だったじゃん。よく乗り切ったよね」
「うははっ。乗り切ってなんかないよ。だって私未だにお妃教育してもらってるもん」
 
「してもらってるって、あんた嫌じゃないわけ?」
「そーいえば大っ嫌いだったなぁ」
 
「結婚したばっかりの頃って、自分の置かれてる状況が理解できなかったし、シン君は冷たいだけの氷の皇子だったし、なんで私ばっかり!ってよく思ってた。しきたり何てそんなものぶっ壊してやるって思ってたんだけどね」
「だけど?」
 
 
「なんかね。そんな事どうでもようなっちゃったの」
「はっ?なんでよ」
 
「やっぱり私シン君の事好きなんだよね。もう愛しちゃってるの。
 一番大切なのは自分がどこにいるかじゃなくて、どこに向かってるかって事なんだって気付いたの。
 私はシン君と一緒に幸せになりたい。やらされてるんじゃないんだよ。
 ただ、やるべき事を好きになっただけなの」
 
「なによ。のろける気なの?」
「違うよ。何処にいても何をしてても私は笑っていたいの。シン君と子供達と一緒にね」
 
「ふふっ。結局のろけじゃない」
「もう!違うってば!」
 
「あ〜ぁ。ギョンも早くこないかしら」
「そろそろ時間じゃない?もうすぐシン君も帰ってくるし私たちの皇子もお母様達と一緒に来るわよ」
 
「まさか両陛下もご一緒するの?」
「うん」
 
 
当たり前のように微笑むチェギョンを前に何も言えなくなる。ただ、あれほどの辛い想いを乗り越え今の幸せを掴んだチェギョンは、ガンヒョンの目から見ても聡明で美しく輝く女性だった。
 
 
 
 
 
 
 
 
シンが施設の子供達を連れ東宮に戻るとほぼ同時に高校時代の友人たちも集まり出す。
両陛下と皇子の登場と共に始まるクリスマスパーティー。
皇族と孤児たちが集い、チェギョン手作りのパーティーが開催される。
 
「みんなーっ。一緒に遊ぶわよーっ!」
「僕かくれんぼがしたーい」
 
「いいわよぉ。でもねこの建物から出ちゃダメよ。それから二人づつ行動すること。
 一人になって迷子になったら寂しいでしょ。だから鬼さんも二人ねーっ」
 
「はーい!」
 
 
チェギョンを中心に溢れんばかりの歓声と笑い声が上がる。
人の笑顔の中心にはいつもチェギョンの笑顔。そしてそれを優しく見詰めるシンの瞳。
その二人を微笑ましく見守る両陛下や尚宮、女官、内官達。
宮が笑顔に包まれ幸せが溢れるようになったのはいつからだろう。
 
「殿下。メリークリスマス!」
「ガンヒョン。メリークリスマス。それから結婚おめでとう」
 
「ありがとうございます。殿下、幸せそうですね」
「そうか?」
 
「えぇ。とっても幸せそうに笑ってたわよ」
「そっか」
 
はははっ。と笑うシンの笑顔も高校の頃には見る事の出来なかった幸せ溢れるものだった。
 
「でも、いいんですか?国宝級の調度品が並ぶ東宮でかくれんぼなんて」
「良いんじゃないか?チェギョンも皇子も子供達も楽しそうだしな」
 
「なーんか殿下もかわったなぁ。高校の頃なんて少しの事で目くじら立ててたのに」
「ははっ。目くじらって。チェギョンと居ると些細な事はどうでもいいって思えるんだよ。
 調度品が壊れてしまうより、人を思いやれる心の方が大切だって教えてくれたからな」
 
     「何が本当に大切なのかわかっていれば幸せは自ずとやってくるって事なのね」
 
「ん?何か言ったか?」
 
囁くように発せられたガンヒョンの言葉はシンには届かなかった。だが、ガンヒョンの心には自分の発した言葉が木霊する。
 
「何でもないです。でも、良いんですか?妃殿下は妊婦ですよね」
「あぁ。これ以上はダメだって所でストップ掛けるからな。朴っておくと何をするかわからないから目が離せない」
 
 
そう言って笑うシンの顔は幸せに満ちていた。
 
その人がやってくるだけで まるでその場に光がともったようになる人
その人がいるだけで わけもなく嬉しくなってしまうような人
世の中にはそういう優しさで光り
輝いているような人がいる
それはチェギョンのような人。だがそれはチェギョンだからなれるのではなく。
誰しもがその心のありようでいつでもそんな人になれる。
 
ガンヒョンもまた光り輝く未来を・・・。
 
                                           MerryChristmas & HappyBirthday

溢れる想い

 
 
たった数時間で人生が大きく変わってしまうことがある。
私の人生、って言ってもまだまだ小娘と言われる部類だけど、そんな私の短い人生も衝撃的だなぁなんて考えてしまう。
皇太子のプロポーズ現場を目撃したかと思えば、つぎの瞬間私は皇太子の許嫁だと言われ「嫌だ」という間もなく結婚へと動き出した。何もわからないままに皇太子妃だと言われ愛のない結婚生活を送っていたかと思えばシン君を好きになって自分の気持ちに気付くと同時に大失恋。かと思いきやナント両想いだったり・・・。
挙句の果てにあらぬ疑いを掛けられ海外追放。
 
色んな事があったなぁ。普通では考えられない出来事を経験して私も少しだけ大人になれた気がする。
そんな風に思えるのもシン君が迎えに来てくれたから。今までの出来事を思い出に変えられのも今が幸せだから。
 
 
 
って思ってたのにっ。
一体なんなの!?
 
 
公用車の後部座席。隣に座る旦那様に視線を向けると先ほどと変わらない不機嫌な顔で前を向いている。
 
「なんだ?」
「いや、別に・・・」
 
こちらを見もしないのに「なんだ?」という言葉は冷たい。何を怒っているんだろう、私何かしちゃったのかな…。全然身に覚えがないんですけどーっ。
 
 
 
 
最近のシン君は超多忙で連日早朝から深夜まで公務に追われ、帰ってきてからも執務室に籠って書類に目を通し寝室に戻る頃には日付が変わってる。
シン君に会わずに眠るなんて出来なくて頑張って待ってるけどシン君がバスルームに入る
と同時に私の瞼も閉じちゃう。
もっとシン君と一緒に居たいのに、もっと傍に居たいのに忙しすぎるシン君に我がまま何て言えないよ。
 
今朝も早くから公務に出掛けたシン君を見送って、私も久しぶりの公務にチェ尚宮お姉さんとお出掛け。幼稚園の子供たちと楽しい時間を過ごして宮へ戻ろうと準備をしてると園庭から「キャーッ」っていう悲鳴に似た声が聞こえた。外に目を向けると父兄の皆さんに囲まれ笑顔を振りまくシン君の姿が見えて私の心臓がドキン!って大きく跳ねるのが分かった。
 
迎えに来てくれたんだ!それが嬉しくて顔がにやけちゃう。控室にお借りしたこの部屋にはチェ尚宮お姉さんしかいないから思いっきりニヤ付いたって構わない。と思っていたのに控室に入ってきたシン君は超不機嫌。
 
「チェギョン帰るぞ」
 
そういうと私の腕を少しきつめに掴んだ。
 
控室を出て園長先生や職員のみなさんにご挨拶するシン君は完璧な皇太子さま。先ほどの不機嫌さ何て微塵も感じないくらい爽やかな皇太子スマイルを浮かべ私の手を握っているけど、握りしめられた私の手は悲鳴を上げている。
 
 
 
東宮に付くと自ら公用車のドアを開け私の手を掴んだままさっさと歩き出す。
驚くコン内官に「人払いを」と告げると他には目もくれずグングンと歩き続ける。
 
「シン君 痛い!」
「悪い」
 
腕の強さがあまりにも強くて訴えかけても「悪い」の一言で終わり?
その口調があまりにもぶっきらぼうでそっとシン君の顔を見上げると眉間に皺をよせ怒りを含んだ表情になっている。
 
どうしよう。私なにかした!?
 
 
寝室に入るなり唇が重なった。きつく吸い上げられ体が震え一瞬で頭の中は真っ白になる。
 
「これじゃ持たない!」
 
長いキスの後唇を合わせたままシン君が呟いた
 
「え?なに?」
「チェギョンに触れられない時間が長すぎる」
 
その言葉を理解できないまま見詰めていると、シン君はスーツの上着をソファーに脱ぎ捨てた。その瞳に思わず後退する。
 
「そういえば今朝俺の腕を振り払ったよな」
「ええ?してない・・・と思う」
 
「俺を見送ってくれるのかと思ったら勝手に手を放して行ってらっしゃいって手を振ってた」
 
「は?だって私も公務に出掛けなきゃいけなかったから」
「それでも勝手に離すなよ」
 
 
あのシン君がちょっとだけ子犬のような顔で俯いているなんて、あまりの可愛さに抱き着きたくなっちゃう。恐ろしくて可愛いなんて絶対に言えないけどね。
 
 
「やっと傍に居られると思ったのに、毎日公務に追われてお前に触れられない何て俺が持たない」
「私もずっと一緒に居たいよ」
 
「俺を傷つけたお仕置き!と言いたいところだけど“お願い”を聞いてもらうからな」
そういってニヤっと笑うシン君にまたまた心臓が跳ねる。
 
シン君のウキウキした顔に、しまった!と思うけどもう遅い。
そのお願いが一体どんなものなのか・・・・・
これまでのシン君を思えばかなり怖い。
 
でもこんなに溢れる程の想いをくれるシン君が今日も愛しくてたまらない。
 
 
 
 
 
 
温かさの中で目が覚める。私の体を包み込む心地のいい温かさ。そっと瞼を開けばすぐ傍にシン君の寝顔。
目の前のシン君の寝顔はとてもきれいで、伏せられた睫毛は長く寝乱れた髪が堪らなく魅力的。薄く開いた唇を見詰めると心臓が音を立てる。
この唇に何度キスをされ、この暖かな腕に何度も抱きしめられた。
そっと手を伸ばしその頬に触れる。その通った鼻筋をなぞり唇に触れる。指先から伝わるその温もりが本物のシン君だと伝えてくれる。
 
 
「気は済んだか?」
「うほっ!」
 
「目覚めの一言にしては可愛くないな・・・」
あまりの驚きに出た声は自分でも情けないくらい色気がない。それに比べて少し掠れたシン君の声はゾクゾクするほどで、まだ少し眠そうなシン君はとても魅力的。
 
「おはようシン君」
「おはよ。朝の挨拶ならこれだろ」
 
そう言って触れる唇。こんな幸せな時間がずっと続けばいい。
また今日も忙しい一日が始まる。
疲れ切った心が枯れてしまう前に暖かな優しさに包まれたい。

不機嫌な理由

 
 
 
 
ここは何処だ?
そうか夏の離宮。何故こんな所に?さっきまで東宮でチェギョンと新年を迎え、朝の一般参賀の話をしてたはずなのに・・・。これは夢か?
 
「おとーさま―――っ」
 
ん?あの子供どこかで見たことがあるような・・・。
 
「おかーさま!おとーさまがいないのっ」
「あら?何処にいったのかしらね」
 
あれは・・・チェギョン?
チェギョンをおかーさまと呼ぶ小さな男の子。どこかで見たことがあるような感覚に陥ったのは俺の幼い頃に似ているからか?
 
「おとーさまと探検に行く約束してたのに!」
「そっか、どこに探検に行くの?」
 
「スーパーってところ!」
「スーパー!!?」
 
「そ!おとーさまの思い出なんだって」
「ふふっ。おとーさまの思い出なんだ」
 
「あ!おとーさま!」
 
小さな男の子が走り出した方向に目をやると、ジーンズに黒のジャケットを着た俺の姿。
 
あの子は俺とチェギョンの子供。
男の子なんだな。
 
今より少しだけ大人になったチェギョン。今とほとんど変わりはないが緩く結い上げた髪が優しさを纏い美しさを増している。
 
 
「おとーさま 探検いこーよ!」
「あぁ今から行くぞ」
 
「なぁに、二人だけで行くの?おかーさま寂しいなぁ。おとーさまの思い出ならおかーさまも行きたいのにな」
 
「こら。おかーさまにバラしたなぁ」
「ごめんなさーい」
 
肩を竦めながら上目使いに見詰める顔がどことなくチェギョンに似てる。
きっと近い未来に訪れる風景。
俺は幸せなんだな。そして何よりもチェギョンが幸せに微笑んでる。それが何よりもうれしい。
 
 
 
 
 
「・・・く・・」
 
誰だ?もう少しこの夢を見ていたいのに肩を揺すぶられ引き戻される。
 
「シン君!」
 
ん?チェギョンか・・・。
 
「シン君。早く起きなきゃ遅れちゃうよ!」
「今何時?」
 
まだ覚めきらない意識の中から何とか聞き返す。
 
「もう7時よ。お風呂に入るっていってたじゃない起きなきゃ。」
「わかったよ」
 
夢の続きが気になりながら想い瞼を無理やり開く。
 
「どうしたの?シン君疲れてる?」
「なんで?」
 
「なんとなく・・・機嫌悪そうだから」
「いや・・・。ちょっと夢見てた」
 
「夢?どんな夢?」
 
どんな夢・・・。どんな夢だった?
凄く幸せでもっと見ていたいと思った夢。
 
「忘れた」
「へ?忘れたの?今まで見てたのに」
 
「うーん、思い出せない。だけど幸せでもっと見ていたかった」
「その夢の途中で起こしちゃったから不機嫌なの?お風呂の準備してあるから早く入っ・・・」
 
不機嫌な理由は夢の途中で起こされたから?いや、そんな事じゃない。
じゃあなんで俺はこんなに不機嫌なんだ?
 
チェギョンの言葉を途中で遮り、着替えを済ませた彼女を腕の中に引きずり込む。
 
「ちょっっとシン君。8時には正殿にご挨拶に行かなきゃいけないのよ!その後一般参賀があるんだから早くしたくして!」
 
「チェギョン」
「何よ」
 
「おはよう。今年もよろしくな」
 
ちょっと怒った顔のチェギョンの表情が緩む。こんな事に凄く大きな幸せを感じる。昔より単純になったのは、きっと何よりも大切なこの笑顔が傍にあるから。
 
 
 
 
 
 
年明け最初の公務。『一般参賀』この一日でどれ程多くの人々がこの宮を訪れたのだろう。
俺達にとっても怒涛の一日が終わりやっとゆっくりできるのは夜も更けてから。
 
「お疲れ様シン君。」
「チェギョンもお疲れ様」
 
一緒に湯船につかり一日の疲れを取る。俺の胸に背をもたれ一日を振り返る時間が一番落ち着く時。
 
「ねぇシン君。今朝不機嫌だった理由はなに?」
 
不機嫌な理由。俺自身にも思い当たる事がない。
 
「なんだったんだろうな。思い出せない」
「理由なく機嫌が悪かったの?やっぱり疲れていたんじゃない?」
 
「疲れてないんだけどな」
「じゃあ幸せな夢を邪魔したから?」
 
「それも違う」
「その幸せな夢ってなんだったの?」
 
「初夢ってさ誰かに話したら実現しないって言わないか?」
「それ逆じゃない?誰かに話さなきゃ実現しないんじゃないの?」
 
「誰かに言わなきゃいけないなら、後でアルフに話すよ」
「えーーっ意地悪!って思い出せないんじゃなかったの?」
 
「なんとなく思い出した。凄く幸せな未来の姿をな」
「ふーん。結局教える気はないって事なのね」
 
「なぁチェギョン。そろそろ出ないとのぼせるぞ」
「あっ。また誤魔化した。でもそろそろ限界!シン君先に出て」
 
チェギョンを湯船に残し先に寝室に戻るとミネラルウォーターを取り出し喉を潤す。
疲れてはいないと言い切りながらも睡魔が襲ってくる。
 
「シン君。やっぱりなんか疲れたね」
 
風呂上りのチェギョンにミネラルウォーターを手渡すとゴクゴクと喉を鳴らせて飲み干していく。
 
「疲れたよな。もう寝よう明日もまた早いからな」
「うん」
 
 
ベッドに横たわるといつものようにチェギョンが俺の胸に寄り添ってくる。
 
「あ・・・思い出した」
「ん?シン君」
 
「今朝の不機嫌の理由」
「え?何だったの?」
 
「お前が俺の胸の中に居なかったからだ」
「抱き枕代わりにした?」
 
「するわけないだろ!」
「じゃ、もっとギュッとしてね」
 
「今朝の分もな・・・」
 
いつも居るはずのチェギョン。今朝は既に着替えまで済ませてたんだよな。
居るはずのチェギョンが居なかった、そんな事で俺が不機嫌になるなんて思いもしなかった。
でもこうやって眠りに付くのが俺達二人の癖。
マカオから戻って初めてのクリスマス。
結婚してから二人で迎える初めてのクリスマス。

それなのにシン君は公務で私は一人お留守番。
7時には戻るって言ったのにちっとも帰ってこない。時計の針は既に9時を回っていてだんだん心細くなっていく。こんな日に一人寂しく過ごすなんて・・・。

大好きなシン君を待ちながら寂しさを紛らわすように庭に出ると、美しく煌めくはずのイルミネーションが、青く寂しげな光を放っていてなんだか私の心を表してるみたい。
美しいはずのイルミネーションも一人だとこんなに悲しく映るなんて知らなかった。

頬を一筋の涙が伝い降りたとき、聞きなれた足音が私の心を躍らせて万遍の笑みを湛えて振り向くと目の前に真っ白で大きなバラの花束が!
その花束から照れた表情のシン君か顔を覗かせて

「一人にしてごめん。チェギョン愛してる。もう離さないから」
って言ってガバーーーーーッ て抱きしめてくれるのっ!  キャーーーーーッ




と一人悶絶するチェギョンの頭を持っていた書類で軽く叩く。

「痛い・・・。 シン君 おかえりなさい」
「ただいま。お前一人で何やってんだ?」


「イヤ、あの。明日のクリスマスの予行演習をアルフレッドと・・・」
大きなため息と共に項垂れる俺。

「あの・・・シン君。いつからそこに居たんでしょうか?」
「マカオから戻って初めてのクリスマス。から」

「・・・うぅ」

「明日は予定通り帰ってくるし花束もない。それとも2時間も一人で過ごしたいって事か?」

「それは・・・。そのちょっとこんなシチュエーションもいいかなって考えてただけで・・・」



目の前にいる挙動不審人物。シン・チェギョン。初めて過ごすクリスマスは俺だって楽しみになのに、2時間も遅刻の設定を勝手にされちょっと意地悪をしたくなる。

「ふーん。俺と一緒に居る時間より一人で俺を待ってる自分が好きって事?なんならご希望どおり予定より遅めに帰ってくるようにするけど?」


すると急にチェギョンの瞳が悲しげに揺らめく。「違うの!」というチェギョンの言葉を制し背を向けて歩き出すと途端に背中に衝撃を感じる。俺の腹部に回した手の平にギュッと力が込めらるのを感じながらチェギョンの言葉を待つ。

「ごめんなさい。ずっと一緒に居たいの」

その言葉に口端が上がるのを自覚する。
チェギョンの手の平に自分のそれを重ねゆっくりとほどきながら振り返ると、今にも零れそうな滴を湛えた瞳が俺を見上げる。


やりすぎたか・・・。悲しい顔はさせたくないのにこんなチェギョンが可愛くてついいじめたくなる。

「よくできました。」
ゆっくりと重なる唇は暖かくて、俺を一番安心させる場所なのに行き過ぎた自分の行為に情けなくなる。



明日はクリスマス・イブ。聖なる夜を愛しいチェギョンと二人きりで過ごしたい。
もう泣かせないとマカオに旅立つ前に心に誓ったはずなのにこんな表情をさせてしまうなんて。ちょっと困り顔のチェギョンが見たかっただけなのに。
明日はクリスマス・イブ。二人きりの初めてのクリスマス。






夜が明けきらない真っ暗な寝室。手を伸ばせば触れる事の出来る存在が今は見当たらない。
暗闇に目を凝らすと扉からうっすらと光が射している。

「チェギョン?」

名前を呼ぶも返事がない事に不安を覚え、ベッドから起き上がる。

電気は点いているのに何処にもチェギョンの姿がないことに不安は増し、足早に東宮を後にする。

すると何処からが少し調子の外れた鼻歌と、鼻をかすめるバニラの匂い。水刺間の入り口の壁に背を預け、中の様子に耳を傾けると「あれっ?」とか「うわっ!」と声が漏れ聞こえる。
中を見なくてもチェギョンが何をしているのか目に浮かぶ。「くくくっ」と笑いを押し殺し口元を抑える。

「あいつ料理なんて出来るのか?しかもケーキなんて・・・」

一人マカオで暮らす間にチェ尚宮に教えてもらったとは言っていた。簡単な手料理をふるまってもらった事もある。だか、今彼女が作ろうとしているのは明らかにスウィーツと呼ばれる代物だろう。しかもこんな夜中に・・・。


こっそり起きだして明日のクリスマス・イブの為にケーキを作るつもりらしい。きっとチェギョンはばれていないつもりだろうな。自然に緩む口元。これはきっと俺の為。
こんな風に自分の為に一生懸命に何かをされてうれしくない訳がない。俺の喜ぶ顔が見たい。ただそれだけの為にこんな夜更けに。
そんなチェギョンの行動はいちいち俺のツボをつく。それが無意識の行動だから尚更困る。

そっとその場を離れ寝室に戻りベッドに横たわる。
チェギョンが頑張ってくれているのに眠れるはずもなく、明日のケーキの登場に思いを馳せる。

ようやくチェギョンが戻ったのはそろそろ外が明るくなるのではと思う頃。へとへとになりながらゴソゴソとベッドに入るとすぐに規則正しい寝息が聞こえて来た。

「ありがとう」

耳元でささやくも既に夢の中に居るチェギョンには聞こえるはずもない。
頬にかかる髪を指先で掬うとくすぐったそうに身を捩りながら微かな声が漏れた。

「そんな無防備な顔するなよ」


無邪気な寝顔を見ていると、めちゃくちゃにキスしたいような、このままただずっと包み込んでいたいような複雑な思いが交差する。

チェギョンの首の下に腕を通し「おいで」と囁くと、聞こえているのかわからないが素直に胸にすり寄ってるく。
そんな些細な事にすら愛しさを感じて仕方ない。
欲望と理性が葛藤している心情なんか全く気付かずにチェギョンは更に俺の胸元に頬を摺り寄せた。





聖なる夜に・・・ 後編  ⇒  http://blogs.yahoo.co.jp/rin_rin_cya/30004737.html

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