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『栄光なき凱旋』 著者:真保 裕一 日系アメリカ人たちが、人種差別に合いながら、第二次世界大戦が始まり、自分達はアメリカ人の一員として自分達を蹂躙する白人アメリカ人に認めてもらうために自己を犠牲にして(?)戦っていく話だ (ジローモリタは厭世的で外れ、栄光なきものではあるが) 今の日本人が思慮に欠けているだろう人種差別、前線での戦争当事者、裁判の実態実情を勧告喚起している本だと感じた 戦争と裁判員制度の両方に関しタイムリーに思えた では、読んで思ったことを書く 色めいた話が嫌な方は中盤は飛ばして下さい 作中では敵国の血が混ざり、顔が黄色の人間の意見なぞ聞き入れぬ多くのアメリカ人に体よく駒として扱われた 裁判の陪審員が白人であり結果が残しようのない実態 実生活にしても何かにつけて一方的に罵られる 反発したらそれ見ろとなり、我慢するにも罵られる よくよく思えば水泳でアメリカ代表に黒人がいない 黒人大統領が大きく扱われた 黒人差別の名残があると思ってしまう 誰しもが区分して考えるのが当然であると言える世の中というのは前提として認めざるを得ないだろう 細分化したらどうしても顕れる区分ではある まぁ自然と人工の対比と言うが人間は自然の一部ではないかと言うのは正しいが、自然に対する影響力が非常に大きいため人間は自然から引き離して考えることが前提になっているのと同じようなもんか 話を本に戻そう 戦場の危険から逃げるヘンリー、これがなんというか、実際にあったことだろうなぁと思わされた 戦国時代小説だと武功求めて戦を楽しみすぎのようにうつることがある ブッシュ前大統領も州兵という災害時のボランティアのような兵になっただけだ 以前の対立候補ケリーはベトナム戦争経験者だったが 州兵はいわば自衛隊みたいなもんだな だが自衛隊の中には名利からかイラクへ行きたがった人もいたようだが(野心的な人は上からの判断で外された) ブッシュでさえそこを突かれた 況や軍歴ないオバマをや、ではある 非核目指すと言っても信用されんわけだ 作中では志願兵が、最初意気揚揚として戦に臨み、実体験をし恐怖す 徴兵では士気は低いんだろうなと思わされた (ということは特攻では志願兵を採用せざるをえんだろう) 現在生きている元軍人の方がいるとすると、戦に恐れをなしたか多くの血を残したかになるとどちらにしても口を割りたいことではない そこらでの殺人は殺人犯、戦場での殺人は英雄だ という記述もあった 戦争が断固否定される国ではかつての大量殺人に心痛めている方はいそう 捕虜としてソ連にいた10年間は自分の人生ではないと言って自分の年齢を10若く言う方もおられるが、恥から亡くしたい、封印したい過去と思ってしまう 作中ヘンリーや捕虜で罪悪感に苛まれながら本能的に自分の生を優先してしまうところがよく描かれている 現実に私は戦で人を駒のように扱うのが好きに思える 信長の野望やっててもそう 旧約聖書のサムエル記下を読んで小踊りした人間だ (読んだきっかけは井沢元彦氏が聖書でもこの部分は嫌われて読まれないと書いておられたので興味湧いたから) 謀略で長を殺すわ、ダビデが3万の軍勢をあっさりつくり、敵22000人を殺し、さらに18000人を殺す怒濤の勢い それに対し敵も薄い敵陣を突くため12000人あっという間に編成する さすが万軍の主!つぇぇ!と思いながら読んでて楽しくて仕方がなかった (数は誇張入ってるだろうな) これが私の本性だ 現場と指揮官やキャリア、上層部とは感覚に雲泥の差はあるだろう… 戦争や人間の醜さを実体験した人は多いかは疑問、過去の話だと思う危機感のない人はいるはず いくら過去の映像を見ても、一歩退いてみてしまう この作品では原爆は触れられてはいない 昨日終戦の日だったので少し書く 原爆は一発で大量の死者がでたが空襲で民間人が100万人死んだと思うと数で言うなら原爆より空襲の恐ろしさが先に出るし今ならかつての原爆レベルの兵器はある気がする(軍事疎いので知りません) それにしては空襲の話は広島では全然でない 放射能の恐ろしさから今もなお苦しんでいる方がいる 原爆の恐ろしさは殺傷能力プラスアルファであり、長期的な影響を及ぼす点を含む? 効率的な兵器であり兵器としては優秀と感じる 地雷が安価で敵を殺さず負傷させるためにあるが、原爆は威力に加え後遺症のため治療させる それを試作として落としたのだ 広島と長崎でまったく同じものを落としたわけではない イラクでは電磁波爆弾が落とされたという話はある 情報機器を潰すためにしても電磁波障害があると思えば人体の影響がなかったのかは謎だ さて原爆と性質的にどれだけ違うものだったのだろうか 戦争反対を訴えるなら軍事に精通しないことには始まらんと思ってる (女性天皇の特性をわかった上で女性天皇を容認しようとしたと思われる共産党のように…) 世界中で右肩上がりの軍事費(日本のみ除く)なのは、技術の向上から当然だ かつての被害を大きく上回る程度の兵器はあるだろうがそれは抑止力であり現実に使われることはまずあるまい 仮に切羽詰まり崩壊寸前の北朝鮮が報復覚悟でミサイルぶっぱなしてきたとしたらやり返すだろ (その方がトータルの被害小さくなる…と数で結果を求め、被害者に目はむかないものなのだろう…) 核ミサイルが日本に向けられるのはそう遠くはない その場合日本への皮肉のために、かなり小規模な原爆と、威力プラスアルファの兵器を使用される機会があるかもとふと考えちまう 報復にアメリカが使用なんてことも? 仮にそうなったら原爆と戦争のどちらに強く反発するのか、自己保全に走るのか、戦争をなくすための有効な手立てを考えているのかどうか見えてきそう アメリカ人がそうであったように必要悪だったと答える日本人は増える気がする… 私は64年前は不必要な投下だったと思っている 陸軍大臣がわざわざ戦続けるように言うのは、そう言わなければ下に殺され、次の大臣選出まで間が空く そうなると御前会議は開けないことは知っている 降伏寸前であったという類の文章は読んでいるために不必要だったという立場を取る(詳しくは全然覚えてない…) だがそんな動向アメリカは知るまい 本土決戦でアメリカの被害がでかくなると踏み、自国の被害を減らすという建前の上で今後の軍事のために、作製が競われていた核兵器を試したんだろう アメリカから見れば合理的で確信犯だ 戦争の本質なぞ俺は知らんが戦争の何たるか知らず薄っぺらい感情論を押しつけても沽券に関わる軍事国は納得行くはずがない 犠牲を出している国が戦争当事国と思えば 湾岸戦争で金だけ出す国はへつらっているように見えちまうわ 湾岸戦争症候群に苛まれている元軍人もいるようだし 最後に作中では戦後になり、戦前にジローモリタが人を殴打しポールタカクラを殺害したことに対する裁判について描いている 人は死んでしまうと悪口は言われなくなる この部分に触れてきた 読者とジローはポールタカクラが脅しをかけ金をもぎ取ろうとした悪党であることを知っている 返事として殴ったら運悪く死んでしまったことも しかしポールタカクラという死者のかつての行為を体よく言い繕い、自分の利益のために証言する人間もいる ヘンリーも結局は自分を正当化するためにジローを弾求する証言をした 自分で感じていた戦争での殺人には目をつむってだ 今や裁判員制度が実施されているが被害者側の妄想が見えているかは謎だ 大方死んだ家族を悪くは言うまい 自殺した故松岡元農水大臣のときも死者を悪く言うなと言っていたのでなおさらだろう …裏があるから言い繕っていたのかもしれん かといってマスゴミが被害者側を突くかというと、マスゴミ自体が被害者や加害者を漁どるムジナであり、まわりの騒音被害など当たり前のごとく取材を敢行するハイエナのようだ 必要悪ではあるが 被害者の悪をも客観的に見抜けるか 自分自身その点に着目したことないのでわからない だが被害者側の自己責任があって殺人が起こる面があると割り引きするのは妥当だろう 動機というものを単なるきっかけと捉え、動機は被害者の悪質な行為でありうることにどれだけ目がいくか 法律を知る云々よりも ある程度加害者側の被害認識、被害者側の加害認識をしていくべきだと思う 裁判員による2回目の審議の際に動機の面から被害者側の行為に焦点が当てられたのは裁判員にはいい経験だったと思う 守秘義務云々、一般の人の意見を取り入れるための制度、問題はあるだろうがまぁそれは置いておこう 本作ではジローを挑発したポールを殴り殺した事件だが、日系アメリカ人、肌は黄色のジローは白人陪審員によって懲役20年の形となった いくら何をしたって心象は変わらないのであった 殴り殺したといえば日本共産党元党首の故 宮本顕治も同じく人を殴り殺していたな 故意的なひでぇリンチ事件だが、共産党の議席が伸びていたときこれを出汁に昔の事件をひっぱりだしたやり口も少々ひどかったな (と選挙前に切り出すオレも悪だがな) 色めいた感想解釈を勝手に広げすぎたが色々感じるところがあった 本を読んでどう思うかは人次第…この本に私のせいで悪いイメージがついた方はそれは捨ててください かなり時間は食ったがこの本を読んでよかったと思っている
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本の紹介
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自分の読んだ本の感想記。
アクのあるものになると思います。
読書感想文には使えませんぜ。文量が多く穿った視点が入るのでほんまに自分で書いたのか疑われまっせw
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読書感想文には使えませんぜ。文量が多く穿った視点が入るのでほんまに自分で書いたのか疑われまっせw
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