凛と蘭と気まぐれ日記

東日本大震災で被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。

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再び車に乗り込み、下府川沿いに下っていきます。途中、田園風景の向うに、先ほどの音が反響するアーチ橋が見えました。元々は、林の中で隠れていたそうですが、地元の方たちが伐採して見えるようにされたそうです。
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浜田市宇津井町に入ると、道沿いに忽然と橋脚が現れます。丸い2基は、河床に建てられたもので流水の影響を軽減するための形状のようです。
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この橋脚の反対側の山腹には、今福第1トンネルの坑口があります。延長288mのトンネルで、多少曲がっているのか、トンネル内部に入っても向こう側の出口は見えません。
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トンネルの中は真っ暗で、途中には鍾乳石のような塊がいくつもありました。
この先は水や泥がたまっていて歩行が困難なことと、気味悪さも手伝って「怪しいおじさん探検隊」たちはこれ以上の進攻をあきらめ、引き返しました。私も含めて、割と軟弱な面々です。
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日もだいぶん傾いてきて、上府第1トンネルにやってきたときには、あたりは少し薄暗くなってきました。
自転車に乗った小学生たちが、私たちの脇を通り過ぎながら「帰りました〜。」と挨拶をしていきます。半そで、半パンのいでたちを見て、私たちの仲間の一人が「寒くないか〜。」と声をかけると、一瞬の間があったあと「寒いで〜す。」の返事が。
私たちが子供の頃にはあたりまえであった見知らぬ大人への挨拶が、この地方では親から子へ着実に引き継がれていて、すこしホッとする光景でありました。
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さて、調査の最終目的地は、今福線の終点山陰線の「下府駅」です。
旧線の建設工事では、今福から下府までの路盤はほとんど出来上がっていてレールを敷く段取りもされていたようですが、戦時下の鉄不足の影響で計画は中止されレールも供出されたそうです。その時に供用が開始されていれば、この路線の運命も変わっていたかもしれません。
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さて、「怪しいおじさん探検隊」たちの本当の楽しみは、夜の宴会です。
浜田マリン大橋の近くにある割烹旅館「青海荘」に投宿した私たちは、塩の味がする温泉を満喫し、宴会へと突入しました。
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「先ほどまで前の海で泳いでました。」と料理長に紹介されたお造りを前に、おじさんたちは「ううう〜」と言葉にならない感嘆の声をあげながら、ディープな夜に突き進んでいくのでした。
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今度は、浜田市佐野町から先ほどの下長屋トンネルの反対側の坑口を目指します。
佐野小学校近くから、川沿いに道が走っていて、この道が旧線の路盤跡のようです。しばらく走ると、橋を通過。上から見ると良くわからなかったのですが、下に下りてみると4連のアーチ橋でした。
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この橋では、少し不思議な体験がありました。
橋の裏側(山手)に行ってみると、突然大きな水音がします。まるで、橋の内部に水路が通っているような大きな音です。一瞬、だれもがこれって水路橋?と勘違いしたほどの音でした。
原因は、下を流れる川の音がアーチ部分に反響したものだと推測されます。川の瀬の位置とアーチの反り具合が相まって、偶然大きな反響音となったものでは無いでしょうか。
写真でいうと、人が立っている場所、およそ1mくらいの範囲でしか聞こえない現象でした。
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怪しいおじさん探検隊たちは、さらに奥地に進みます。
この場所は、旧線と新線の重複区間で、手前に見える石垣が旧線の路盤跡。橋は、新線の第2下府川橋梁です。新線は、右の山をトンネルを貫いて進む予定でしたが、工事は施工されないままに終わっています。
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橋梁から、下長屋トンネルに向かっての真直ぐな道。草が比較的少ないのは、地元の方たちが手入れされているからのようです。
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鉄道の路盤跡らしい、一定の登り勾配を歩いていくと、下長屋トンネルの坑口が見えてきます。右の擁壁の苔むした状態が、年代を感じさせます。
このあたり、1月前には「あせび」の実がたわわに実っていたそうです。
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第1下府川橋梁の上にでると、突然アーチ橋が目に飛び込んできます。延長62m、高さ14mの4連アーチ橋です。この橋は旧線の橋で、新線との交差部にあります。
「鉄道廃線跡を歩くⅤ」の表紙に使われている橋が正にこの橋で、本に掲載されている写真では、河畔から撮影したもののようですが、今は山が荒れていて下に下りるのは難しそうでした。
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下長屋トンネルの中を覗いてみました。全長1633m、新線のトンネルです。トンネル内部には水が出ているのか、ポンプで吸い上げている音がしています。イメージ 7
さて、ここからは下府川沿いに浜田市内まで、旧線の構造物を見ながら下ります。
今福第3トンネルのすぐ脇にある4連アーチ橋。延長40m、高さは7.5mです。
このアーチ橋群は、土木学会の選奨土木遺産に選ばれていて、それを記念する看板(地元の方が作られたもののようです)が橋の脇に設置されていました。
土木学会の緑の銘板も地覆に取り付けられています。
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そこから少し下ったところにある、5連のアーチ橋。高さは11mで、拡幅して県道として使用されています。
アーチの下が物置場になっているのが、すこし残念でした。
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