四十だから惑う

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食を考える

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今,かろうじて残っている日本の食を考えます
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本物は高い!

京都でうまいものは数多いが,なんといっても原料と水にこだわった豆腐に尽きる。
十分に流行っているのであえて店の名前は書かないけれど,
手仕事でいい原料をふんだんに使って作り上げる本物の豆腐は,驚くほどのうまみに
満ちている。小学生の娘でさえ,黙って出されても即座に判別するほど,スーパーの
豆腐とは違うのだ。
 ただ,人件費や材料費を考えれば,一丁200円というわけにはいかないのが
残念である。やはり本物は高い。毎日,家族全員が美味しく頂くことはかなわない。
 中国製品の安全性が問題になって久しいが,効率重視で価格競争に勝ち残って
行こうとする余り,品質や安全性がないがしろにされているのは悲しいことだ。
「安くて安全」は誰かの労働対価を犠牲にしない限りありえないのかもしれない。
 一度自分で豆腐を作ってみるとよくわかるが,本当に手間のかかる,大変な仕事だ。
他の食品でも同じだろう。「骨の無い魚」に代表されるように,手間のかかる
食品を安い労働賃金で作らせてもいいのだろうかと,時々考え込んでしまう。

松茸5本で9万円


 「あまりに天気が好いのでちょっとブラブラしてくるわ」と今朝,家内が宣言した。京都の三条から新風館あたりを歩くらしい。先ほど,随分機嫌よくメールを送ってきた。
 「今,寺町。秋の京都の一人歩きを満喫しております。」だそうです。その後,錦市場にだし巻きを買いに行ったらしいが,そこで松茸を発見!!なんと五本で九万円!!すごいですねぇ。九万円ですよ。きのこが。一体誰が買うんでしょうか。うらやましい限りです。
 「買うなよ!」とメールを送ると,「わかってるわい!!」との返事。衝動買いされたら怖すぎます。とはいえ,奴が買ってくるちょっとした食べ物は結構いける場合が多いのです。下戸のくせに酒飲みの気持ちがわかるとは・・・。今日はリチャード・ギヤも来たという総菜屋で煮豆をゲットし,いつものだし巻きとお漬物。今から晩酌が楽しみだ。


 ようやく秋らしくなってきて,京都の呑み屋でもそれらしい酒の肴が並ぶようになってきた。寒くなれば京都では湯豆腐。小さな土鍋に昆布一切れと四角く切った豆腐が四五切れ。柚子か酢橘の利いたタレに九条ねぎの刻んだのをたっぷり入れて。酒は玉の光。あまり熱くない燗で。
 合鴨も脂がのってきてこれからますますうまくなる。甘辛いタレをつけて少し炙る。皮目がテカッと光って香ばしく,ビールにも酒にもあう。
 ぐじ(アマダイを京都ではこう呼んでいる)を開いて軽めの塩加減で少し干した奴は,遠火で焼くと脂がしたたり落ちてくる。皮のすぐ内側や骨の周りの身が堪らなくうまい。
 えび芋も出始めた。田楽か揚げ出しでいただく。寒くなると千枚漬けやすぐきもうまくなるし,淀大根の煮たのも捨てがたい。敢えて言うまでもないが,丹波松茸の土瓶蒸し。恐るべき旨さとそれに輪をかけた値段のすさまじさ。せっかく京都にこられたなら,ぜひとも本物を試してほしい。
 まさに至福の時。京都はこれから最高の季節を迎える。青菜と油揚げを炊いただけのおばんざいでさえ,うんと旨くなるように思う。大勢の人に来てもらいたいような,そうでないような,複雑な気持ち。惑える親父が益々惑ってしまう,そんな京都の秋が来た。

マヨネーズの功罪


 昨晩,久しぶりに呑みに出かけた。いつもの店で「豆腐」や「鱧の炙り」をつまみにチビチビ「玉の光」を呑む。最高に幸せな時間を過ごすことができた。
 店の人たちや他の常連さんとの会話の中で,マヨネーズの話になった。皆さん私より年配で,一人だけ店の女の子が私より10歳ほど若い。
私「そういえば最近,何でもかんでもマヨネーズを付けて食べる人が増えてるみたいだね。」
常連Aさん「おにぎりも一番人気はツナマヨネーズだし。」
常連Bさん「海苔巻きもカリフォルニア巻きはマヨネーズだし。」
女の子「いつの間にかお好み焼きもたこ焼きもマヨネーズかかってるし。」
店のご主人「最近は,おからをマヨネーズであえる人も多いと聞きますよ。」
一同「げっ!!」
 たしかにポテトサラダやサンドイッチにマヨネーズは欠かせないとは思うのだが,こう何もかもマヨネーズ味になると少々不安を感じてしまう。お好み焼きもたこ焼きもマヨネーズ抜きがいい,というのはその場のみんなの意見でしたが・・・。
常連Aさん「漫画の美味しんぼの影響からか,カツオの刺身にもマヨネーズつける人がいるらしいよ。」
私「そのうち,おでんにもマヨネーズ,肉じゃがにも,冷奴にもマヨネーズになるんじゃないの。」
一同「気持ち悪い・・・・。」
 文化とは常に新しいものと古いものとが融合していくものなのかもしれませんが,昔のまま残っていくものも必要だと思う今日この頃です。


 米国産牛肉の輸入再開を受けて,吉野家が牛丼の販売を再開すると聞いた。1杯380円に設定されるらしいが,これからどうなるのか注目している。
 私もBSE問題が騒がれるようになる前は結構あちこちの牛丼屋に入っていたのだが,ここ数年,足は遠のいている。病気になりたくないというのもあったが,それより牛丼を280円で提供するためにかなり無理をしているだろうとしみじみ考えるようになったからだ。材料は買い叩くだろうし,労働条件も厳しかろう。そのような「無理やり」の低価格競争に自分が加担するのがなんとなく気が引けるようになったのだ。正当な価格がどれほどなのかは迷うところだが,一般の食堂より1,2割安いというのが限界ではないだろうか。
 マク○ナルドのハンバーガーも同じ理由で食べなくなった。近頃はいろんなものの値段は消費者が決めるのだといっているが,生産者のことをないがしろにしていると必ずツケは回ってくると思う。発展途上国で過酷な労働条件の下,必死に農作業に従事している人々から不当に搾取することは気分のいいことではない。
 オーストラリアでは低所得者層の肥満が問題になっているらしい。安くて高カロリーなジャンクフードを食べ続けているのが原因だと言われているが,日本でも近い将来そうなってしまうのではないかと危惧している。身体に悪いと分かっていても食べざるをえないというのはものすごく悲しいことだと思う。40%といわれる食料自給率を引き上げ,低所得者層もそれ以外のすべての日本に住む人たちも安心して良質な食品が得られるよう,政府には頑張ってほしいものだ。農業従事者も消費者も両方ともがハッピーになれる方法を模索してゆかねばならないと思う。

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