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今日の詩 2013〜

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雨暮れる、術、2

夜のうちただ一度、目を、

片目をあけて、

わずかに微笑んだ目尻のしわが

深く濃く

眠りに消えるのを

見ていた

髪は

毛の落ちた鳥の骨のように

束ねられて、そこへある

もやのかかった、

私たちを覆う白い布、

呼吸を受け止めて震えて

浮かんでいる、

そして、髪で目隠しをする

雨暮れる、術、2

水のように泣いている

涙は流れずに皮膚だけを赤くして

日のあたらない腕を見せる

腕を撫ぜるとくらい陰がぽろぽろとはがれ

かなしいと言うのに

首肯して振り返るともう

眠りに落ちてしまっていて

どこもあたたかくよく乾いているのにかなしいと

言った陰だけが足下へ溜まった

雨暮れる、術、2

雲の上を

歩いていられるように、

(まるいあしのうらの)

まるい夢を見る



唸る声で目を開ける

まぶたのうらの雨のそぼふるような渦

皮膚のなかで


音を立てる

雨暮れる、術、 2

 
 
 
 
 
          肩をすっと落として触れる、夜明け、
 
          結んだ唇の音を聞くため
 
 
          つとめて呼吸をしない
 
          豆電球は消せなくなり
 
 
          小さい、
 
          震動、
 
 
          眠ったままの蹠の
 
          こまかい傷のいくつかを弾いて
 
 
          熱を帯び、水をのみ、
 
          汗をかく、わずかの蒸気の
 
          雲になった
 
 
 
 
 
 
 

雨暮れる、術、 2

 
 
 
 
 
          丸まる虫をひとさしゆびではね、
 
          同じような、音がする
 
 
          指のつけ根が、鈍く明るく
 
          たてる音で、
 
          網の目は埋もれて
 
 
          夜が勝手に深く落ちる
 
          小指だけを握る、片手で、指は、
 
          白く小さく、痛み、内へなくなっていった
 
 
 
 
 
 

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