石山の墓を後に鎌倉の駅に戻った。 凄い人出である。 整備された観光地、みやげ物の商店街に観光客小中高校生、お決まりの人力車。 どうも鎌倉がこれほどの観光地であったとの記憶が無く・・ただただ驚く。 しかし駅のホームは昔と変わらぬたたずまい、ちぐはぐなうらぶれた駅舎のまま。 子供の頃何度この駅に降りただろろう、 真夏の焼け付く太陽に窓をいっぱい開けて横須賀線は走り鎌倉逗子そして江ノ島へと。 どの海岸もよしずばりの海の家が並び海はぎらぎらと輝き、 子供の僕を・・・輝く国へと連れて行ったくれた。 夢中で遊び泳いだ、疲れを知らぬ子供ころの、今でも忘れることの出来ない、遠い日々。 昔と変わらぬ江ノ電に揺られて由比ガ浜で降りた、浜へ続く小道に静かな人家のたたずまい。 青い海が見えると、激しく行き交う車の流れにさえぎられた。 戸惑いながらたたずむと、少し日焼けした白人が信号機のボタンを押した。 長い海岸線に平行して車道が材木座の先へと続いている。 青信号に変わり道を渡って葦ずにさえぎられた砂浜へと下りた。 一軒の海の家も無い遠く見通せる・・砂浜。 夏には昔のようにこの浜に葦ずばりの海の家が出現するのだろうか? それにしてはまるで気配も無い・・・浜はごみで汚れ砂はぬれたように薄黒く こどもの日のあの輝く砂浜の面影は無い 寄せる波だけが変わらぬ美しさを 鎌倉の海は悲しい |
自分史
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