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暗い廊下をボルガの舟歌を口ずさみながら歩いてると・・すれ違った掃除のおばさんが・・「その唄私も好きよ」と僕の顔を見ながら言った。
ホテルの廊下はどこも証明が控えめではあるが・・ここのは控えめというより間違いなく節電だ・・。
薄暗いのではなく暗いのだ。
廊下の踊り場・・エレベーターのところに机があり一人の女が座っている・・他では見かけない・・まーホテルの受付の窓口とでも言うのだろ・・と勝手に推測する以外ないがどうもよくわからない。ロビーまたは電話ですべては事足りるとすれば一体この人は何なのだろうか?
館内のことはロビーまたは電話ですべては事足りないのかもしれない。
とりあえずロビーのツーリストでショウレストランを予約した。
この予約がどうもわからない・・昨日のレストランは予約しただけ・・今日は紙質の悪い小さな紙切れに鉛筆で番号を書いてくれた・・ほかに何も書かれていないのだが。
ツーリスにバイオリンコンサートのポスターが貼られていた・・本場でチヤイコフスキーが聞けるかとチケットの有無を聞くと「無い」という。
さてその夜タクシーで予約したレストランに行くと・・大通りに地球儀のような丸い大きな看板をネオンで光らせた平屋建てのレストランだ。
モスクワで看板を見るのは初めてだと思う。
歩道に待ち合わせの人か?・・たくさんたむろしている・・2〜3人ずれの女性と目線が合う・・誘えばついてくるかもしれないが・・2人分の予約しかしてないので断られても困る。
ドアーをあけて入るとフロントはごった返している・・寒い国だから皆コートかおバーを着ている・・さすがにシューバーを着てる人はいないが。
クロークの前は人が固まり順番待ち状態だ・・とクロークの中のおとこが一人サーツト出てきて僕のコートを脱がせてくれた。
ヨーロッパを旅していつも感じるのだが・・服装で待遇が間違いなく違うのだ・・ここもヨーロッパなのだとそのとき気づいた。
確かにここに集まった人たちと僕の服装は少し違う・・同じスーツ姿でも・・僕はブランド物の薄茶のダブルにバックスキンの灰白色のコートだ。
服装の格差は歴然だ。
ただそんな待遇を受ける僕自身が日本人だ・・サッとチップを渡す習慣が無い・・男のするままにコートを脱がせてもらいクロークへ預けた・・おとこはちょっと顔を曇らせた。
そうか・・と気づいたがもう遅かった・・小銭の用意も無い・・気の毒をした。
ロビーかからレストランに入る小さなドアーに蝶ネクタイのボーイが立っている・・そこは人がいないのだ・・誰も入る様子が無い・・遠巻きにしてみているだけだ・・・??このロビーの込み具合は何なのだろう?
蝶ネクタイのボーイにホテルでももらったただの紙切れを渡すと・・さっとドアをあけた??
紙切れに鉛筆で数字を殴り書きしただけで!!通じるのだ・・ホテルの名前・・日付も・・僕らの名前も・・何もかかれてない・・ただの紙切れ・・作る気なら誰にでも作れる!!
暗いレストランに入ると、中に居たボーイが一段2段とあがつて・・人の充満している騒がしいベンチ式のテーブルを回ってやっと空きのあるテーブルへ案内してくれた。
既に殆どの席は埋まり・・客は食事中か・・既に終わって歓談中だった。
少しすると違いボーイが聞きに来た・・メニューは鳥か・・豚かの違いだという・・豚を頼む・・飲み物はビール・・これは何処に行っても小瓶だけ・・ワインは無いという・・とミネラル・・飲みにくい炭酸入りだが仕方が無い・・炭酸無しのミネラルは無いという・・サイダーの甘味料抜き・・水として飲むにはどうしても飲みのくい。
少しすると料理が運ばれてきた・・ボリーユームがある・・なかなかの味だ。
ビールも悪くは無い・・右む向いの皮の背広を着た男ががつがつと食べている・・薄暗い大衆食堂の感じだ・・。
真ん中のステージにライトが点き少しあたりが見えるようになったが・・それでも全体を見渡せない。
ステージの近くに居たのだろう子供が2〜3人ステージを歩き回っている。
ステージに証明が消えてあたりは真っ暗となる。
青白い蛍光の骸骨が二人ステージに現れ・・やはり青白い蛍光のボウリングピンを投げ始めた・・。
次々に道具を取り替えて・・芸を見せる・・更に二人現れての・・人間の組み立て・・よく練られた芸である・・日本ではもう見ることの出来ない芸。
外はまだ何人もの人だかり・・まだ次のステージがあるのだろうか?
冷え切った街路でタクシーを拾う。
飲み足りないがと・・ホテルのバーで・・やはりビールは無い・・コーラを飲んであたりを見ると・・少しはなれたソフアーに2人の若い女の子がこちらを向いてウインク。
ボーイシュなシーヨーとカットに素晴らしいミニスカートのから伸びた白い足を組み・・素敵な美人だ。
「あれなら・・いいだろう!!」相棒がつぶやく。
殆どその気にならない僕に・・そう進めた。
「いいな〜〜あ」・・いくら?・・2・・1でどうだ?1.5・・・OK・・先に部屋に上がれという・・・・相棒をここに残して部屋へと上がった。
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