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「大道は汎として其れ左右すべし。万物、之を恃みて生じて辞せず。功成りて名を有せず。
万物を衣養して主と為らず。常に無欲にして、小と名づくべし。万物、焉に帰して主と為らず、名づけて
大と為すべし。其の終に自ずから大と為さざるを以て、故に能く其の大を成す。」(任成)
「民、死を畏れざれば、奈何ぞ死を以て之を懼れしめん。若使、民常に死を畏れて、而して奇を為す者
は、吾れ執えて之を殺すを得るも、孰れか敢えてせん。常に殺を司る者有りて殺す。夫れ殺を司る者に代
りて殺す、是れを大匠に代りて斲ると謂う。夫れ大匠に代りて斲れば、其の手を傷つけざるもの有ること
希なり。」(制惑)
「民の飢うるは、其の上、税を食むことの多きを以て、是を以て飢う。民の治め難きは、其の上の為す有
るを以て、是を以て治め難し。民の死を軽んずるのは、其の生を求むることの厚きを以て、是を以て死を
軽んず。夫れ唯だ生を以て為すこと無き者は、是れ生を貴ぶに賢れり。」(貪損)
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