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リシヱルリー〔人名〕(リシュリュー Armand Jean du Plessis,duc de Richelieu 1585-1642)は千六百年間の人にして、仏郎西の宰相たり。その説に、国の衰微に趣く徴候を挙ぐ。条目左(下)の如し。
一、運上(江戸時代、各種の営業に課した税)を多分に取立つること。
一、しめ売商売(江戸時代の 商行為 で、品物を買い占めて供給量を制限し、高値を設定して売り出すこと)をなすこと。
問屋の如きものにして他商を権束(権利を束縛)することをいう。
但し穀物のしめ売商売、最も害ありとす。
一、交易、工作および農業を励まさぬこと。
一、運上を取り立つるに雑費を多くかくること。
一、冗官(むだな官職・役人)の多きこと。
一、国費の多きこと。
一、裁判の埒あかぬこと、ならびに不相当の取扱いをすること。
一、怠惰にして勉強せざること。
一、躾(しつけ)方乱れて守りなきこと。
一、しばしば貨幣を変更すること。
一、しばしば戦争をなすこと。
一、政治の勝手次第なること。
一、知見を弘むるを卑しみ忌嫌うこと。
一、仕損いをしばしばすること。
右(上)等の類〔杉亨二訳〕
(『解難録』 三 「邦国衰微徴候」訳 勝海舟 より )
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勝海舟の氷川清話
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