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人には器と非器とがある。人の器と非器を併せて一の人が成立つのである。臓腑より脳髄、骸骨、筋肉、血液、神経、髪膚、爪牙などに至るまで、眼見るべく手触るべくして空間を填塞せるもの、即ち世の呼んで身となすところのものはこれ器である。その人の器の破壊せられざる存在は即ちその人の存在である。また眼見るべからず手触るべからず空間を填塞せずして存する、名づけ難く捉え難きものがある。世は漠然とこれを呼んで心となすのであるが、これ即ち非器である。非器の破壊せられざる存在は即ちその人の存在である。この器分と非器分とを併せて呼んで人というのである。真実をいえば、器も非器も仮の名である、身も心も便宜上の称である。人というものをXとすれば、身はXより料簡、感思、命令などをなすものを除き去ったものを、仮に名づけて身というのである。 |
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2007年01月09日
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