平成17年4月6日から平成23年9月6日までのブログ

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 「道心あらば、住む所にしもよらじ。家にあり、人に交はるとも、後世を願はんに難かるべきかは」と言ふは、さらに、後世知らぬ人なり。げには、この世をはかなみ、必ず、生死を出でんと思はんに、何の興ありてか、朝夕君に仕へ、家を顧みる営みのいさましからん。心は縁にひかれて移るものなれば、閑かならでは、道は行じ難し。
 その器、昔の人に及ばず、山林に入りても、餓を助け、嵐を防くよすがなくてはあられぬわざなれば、おのづから、世を貪るに似たる事も、たよりにふれば、などかなからん。さればとて、「背けるかひなし。さばかりならば、なじかは捨てし」など言はんは、無下の事なり。さすがに、一度、道に入りて世を厭はん人、たとひ望ありとも、勢ある人の貪欲多きに似るべからず。紙の衾、麻の衣、一鉢のまうけ、藜の羹、いくばくか人の費えをなさん。求むる所は得やすく、その心はやく足りぬべし。かたちに恥づる所もあれば、さはいへど、悪には疎く、善には近づく事のみぞ多き。
 人と生れたらんしるしには、いかにもして世を遁れんことこそ、あらまほしけれ。偏へに貪る事をつとめて、菩提に趣かざらんは、万の畜類に変る所あるまじくや。
 
(『徒然草』 兼好・作 )

 「仏の道を信じ、菩提(悟り)を求める意志があるならば、どんな所にいても修行できるから、住む所に関係あるまい。家にいて、人に交わっていても、今度生まれ変わってくるはずの来世を願うことに困難なことがあろうか。」と言うの人は、全然、後世とは何かわかっていない人なのだ。ほんとうに、この世の中をはかなく思い、必ず、生きていることの苦痛や死にたくないという迷いの境地を解脱しようと思うのに、何の楽しいことがあってか、朝夕君主に仕えて、家庭の雑事を心にかけるような仕事にうちこんでいられようか。心は心識が外境を認知する縁というものにひっぱられて移動するものであるので、閑散としていて誰にも会わないようなところでなければ、道は修行することは難しい。
 その生存のための器量・能力は、原始の昔の人に及ばないだろうし、山林に入っても、最小限の食事をとり、粗末な庵をもつ手段がなくては生存できない状態であるから、自然と、世間の名誉や利益をやたらに欲しがる生活に似てくる事も、場合によっては、どうしてもないとはいえないだろう。そうとはいっても、「世の中に背いた甲斐がない。そんな程度なら、どうして、世俗を捨てたのか。」などと言おうものならば、生きていけないのだから無茶なことである。しかし、さすがに、一度、仏の道に入り、世間の汚濁を嫌って、山林生活を営む人となっては、たとえ世の中に願望があっても、勢力のある人のように貪欲さが多い生活に似るべきではない。紙を継いで作った粗末な夜具と、麻を材料にした法衣、鉢に一杯分の食料と、野草のアカザで作った粗末な吸い物、どれほどの他人の物を費やすであろうか。求める生活必需品は容易に入手でき、その心持はすぐに満足してしまうだろう。自分の中途半端な姿について気がひける所もあるので、世間の人と同じような欲をいだくこともあるとしても、そうであっても、仏の道においての悪には疎く、その善には近づくことだけが多かった。
 人間として生れたからには、どうであろうとも世の中を遁れることこそが、望ましいことである。やたらに、世間の名誉や利益を欲しがることに努力して、悟りの道に入ってゆこうとしないのは、すべての家畜やけだもののような畜生に変ることがないのではあるまいか。

                                 霧山人

食堂かたつむり

 『食堂かたつむり』を映画で観ようと思ったが、本を買い込んで帰って来てしまった。

でも、やっぱり気になって、書店で『食堂かたつむり』を買ってきた。

 この主人公は、失恋で声を失った。そして、田舎で食堂をはじめた。

 吾輩は、三度目の大きな失恋後、精神を病んで、入院して投薬されて、一年半ももやもやした状態が続いた。あの一度目の二十歳のときの大失恋後、小説を書き始めたのだったが、それはあるノイローゼを癒すためだった。それから十五年経っても、小説は書き続けた。しかし、三十歳のとき、料理をはじめてしまった。それから、料理と小説の間で揺れ動き、ついにわからなくなった。最近、料理がやりたいような気がして、小説を失ったなと思った。しかし、料理をつくる手がかりも失って、『徒然草』なんか読んでいる。でも、それは吾輩のノイローゼの症状が改善して、十五年前の一度目の失恋以前の状態に戻ったからに違いない。十五年の時間をふっとばして、二十歳の頭脳に戻ってしまったようだ。しかし、時間は無常にも過ぎ、吾輩の周りの世界はすっかり変ってしまっていた。それは、『浦島太郎』の話のようで、なんだか知っている人物が少なくなって、非常に寂しいものだった。だからといって、すぐに現在の世の中に馴染むわけでもあるまい。研究室の中にこもりっぱなしの科学者のように、時間を超越して、何かの研究に没頭している。あのとき、熱中していたのは不老不死の研究だった?だから、小説を書いているうちに、仙人の話へと向っていったのか?その疑問の意味するところは、本当の自我というものを取り戻しつつあったのだろう。二十歳の時の大失恋後、アルコールの過剰摂取によって現実を失っていたが、また再び現れてきた。

 そして、『食堂かたつむり』のように、吾輩は声の変わりに何かを失うのだろう。

細胞の不老化

 iPS細胞:作成技術で長寿に? 米チーム、老化にかかわるテロメア修復

 http://mainichi.jp/select/world/news/20100218ddm012040119000c.html

 細胞の寿命を決定するテロメアの長さを回復させることに成功した。テロメアは、細胞が分裂して増殖

するときにだんだんと短くなっていって、テロメアがなくなることによって、細胞は分裂能力を失い、や

がて消滅する。細胞の分裂能力がだんだんと弱くなると、細胞組織の新陳代謝が弱くなって、肌や臓器な

どの回復が行なわれにくくなる。そこで、老化現象が起こることになる。がんなんかは、細胞増殖が無限

化して細胞の集合によって形成される組織体が不規則に増加するために起こる。細胞増殖の量や細胞の形

質、結合なんかが遺伝子による調節によって決定されており、その遺伝子も細胞に存在する多くの因子に

よって発現の状態を依存している。そのような微妙なバランスによって、細胞の増殖や形質は決定されて

いる。まあ、だからテロメア自身が人間の本体の寿命を決定しているというわけではなくて、寿命を制限

する一因子として存在するということである。しかし、このテロメアによる細胞の分裂の制限がなくな

り、細胞の分裂が永久的に行なわれるとすれば、120歳といわれる人間の種の寿命を限定しなくてもい

いことになる。だからといって、それだけでは、人間の種の寿命が延びるというわけではなく、ただ仙人

になる可能性だってあることが残されたということである。

そういうところに、仙人になれるという希望がでてくる。 

 名利に使はれて、閑かなる暇なく、一生を苦しむるこそ、愚かなれ。

 財多ければ、身を守るにまどし。害を賈ひ、累を招く媒なり。身の後には、金をして北斗を挂ふとも、

人のためにぞわづらはるべき。愚かなる人の目をよろこばしむる楽しみ、またあぢきなし。大きなる車、

肥えたる馬、金玉の飾りも、心あらん人は、うたて、愚かなりとぞ見るべき。金は山に棄て、玉は淵に投

ぐべし。利に惑ふは、すぐれて愚かなる人なり。

 埋もれぬ名を長き世に残さんこそ、あらまほしかるべけれ、位高く、やんごとなきをしも、すぐれたる

人とやはいふべき。愚かにつたなき人も、家に生れ、時に逢へば、高き位に昇り、奢を極むるもあり。い

みじかりし賢人・聖人、みづから賤しき位に居り、時に逢はずしてやみぬる、また多し。偏に高き官・位

を望むも、次に愚かなり。

 智恵と心とこそ、世にすぐれたる誉も残さまほしきを、つらつら思へば、誉を愛するは、人の聞きをよ

ろこぶなり。誉むる人、毀る人、共に世に止まらず。伝へ聞かん人、またまたすみやかに去るべし。誰を

か恥ぢ、誰にか知られん事を願はん。誉はまた毀りの本なり。身の後の名、残りて、さらに益なし。これ

を願ふも、次に愚かなり。

 但し、強ひて智を求め、賢を願ふ人のために言はば、智恵出でては偽りあり。才能は煩悩の増長せるな

り。伝へて聞き、学びて知るは、まことの智にあらず。いかなるを智といふべき。可・不可は一条なり。

いかなるをか善といふ。まことの人は、智もなく、徳もなく、功もなく、名もなし。誰か知り、誰か伝へ

ん。これ、徳を隠し、愚を守るにはあらず。本より、賢愚・得失の境にをらざればなり。

 迷ひの心をもちて名利の要を求むるに、かくの如し。万事は皆非なり。言ふに足らず、願ふに足らず。

(『徒然草』 兼好・作 )

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