平成17年4月6日から平成23年9月6日までのブログ

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 万の事は頼むべからず。愚かなる人は、深く物を頼む故に、恨み、怒る事あり。勢ひありとて、頼むべ

からず。こはき者先づ滅ぶ。財多しとて、頼むべからず。時の間に失ひ易し。才ありとて、頼むべから

ず。孔子も時に遇はず。徳ありとて、頼むべからず。顔回も不幸なりき。君の寵をも頼むべからず。誅を

受くる事速かなり。奴従へりとて、頼むべからず。背き走る事あり。人の志をも頼むべからず。必ず変

ず。約をも頼むべからず。信ある事少し。

 身をも人をも頼まざれば、是なる時は喜び、非なる時は恨みず。左右広ければ、障らず、前後遠けれ

ば、塞がらず。狭き時は拉げ砕く。心を用ゐる事少しきにして厳しき時は、物に逆ひ、争ひて破る。緩く

して柔かなる時は、一毛も損せず。

 人は天地の霊なり。天地は限る所なし。人の性、何ぞ異ならん。寛大にして極まらざる時は、喜怒これ

に障らずして、物のために煩はず。

(『徒然草』 兼好・作 )

 すべてのことは信頼できない。愚かな人は、深く以下の物事を頼りにするから、恨み、怒る事がある。権力があるからといって、頼りにするべきではない。強力な者はすぐに滅びる。財宝が多いからといって、頼りにするべきではない。わずかな時間でなくしやすい。才能があるからといって、頼りにするべきではない。孔子も時勢に乗じて、世に用いられることがなかった。徳があるからといって、頼りにするべきではない。孔子の弟子の顔回も不幸であった。主君の寵愛も頼りにすべきではない。その怒りに遭えば、たちまち、罪を背負って殺されることがある。下僕が忠実につき従っていても、頼りとすべきではない。背いて逃げ出すこともある。他人の好意であっても頼りにすべきではない。必ず心変わりがある。約束であっても信頼すべきではない。信用できることは少ない。
 わが身の上のことも、他人の上のことも、信頼しなければ、うまく行った時は喜び、うまく行かなかった時にも恨まない。左右に広ければ、さまたげるものがなく、前後が遠ければ、行き詰まりがない。狭い時はつぶれたり、砕けたりする。心をくばる事が少な過ぎて余裕にとぼしい時には、物(他人)にさからい、他人と争って、自分が傷つくのだ。心がゆったりとして柔軟な時は、身体の一本の毛もいためることがなく、禿げない。
 人は天地の霊である。天地は限りない。人間の本性も、どうして、この天地の無限性と変わるところがあろうか。ゆったりとして大らかであり、極限する所がない時は、たとい、喜びや怒りが起こっても、この広大な本性の邪魔とはならないで、物(他人)のために苦しみ悩むことがない。

 「喚子鳥は春のものなり」とばかり言ひて、如何なる鳥ともさだかに記せる物なし。或真言書の中に、

喚子鳥鳴く時、招魂の法をば行ふ次第あり。これは鵺なり。万葉集の長歌に、「霞立つ、長き春日の」な

ど続けたり。鵺鳥も喚子鳥のことざまに通ひて聞ゆ。

(『徒然草』 兼好・作 )

喚子鳥…よぶこどり。郭公(かっこう)。『古今集』巻一、春上に、「をちこちのたづきも知らぬ山中におぼつかなくも喚子鳥かな」と出ていて、『古今集』注釈上の秘説として知られていた。
鵺…ぬえ。つぐみ科に属するトラツグミの別称。林に棲み、夜、ヒョー、ヒョーとさびしい声で鳴くので、古来、凶鳥とされた。

 十月を神無月と言ひて、神事に憚るべきよしは、記したる物なし。本文も見えず。但し、当月、諸社の

祭なき故に、この名あるか。

 この月、万の神達、太神宮に集り給ふなど言ふ説あれども、その本説なし。さる事ならば、伊勢には殊

に祭月とすべきに、その例もなし。十月、諸社の行幸、その例も多し。但し、多くは不吉の例なり。

(『徒然草』 兼好・作 )

 十月を神無月と言って、神事に慎んで遠慮するべき理由は、それを記した物がない。古典籍の中にある、根拠となるべき文句もない。ただし、十月に、もろもろの神社の祭がないので、この名前があるのか。
 この月に、よろずの神様たちが、伊勢の皇太神宮に集りなさるなどという言い伝えがあるけれども、その確かな論拠はない。そういう事ならば、伊勢には特に祭の月とすべきなのに、その古くからのしきたりもない。十月、もろもろの神社の行幸(お出まし)は、十月に行なわれる慣わしが多い。ただし、多くは不吉の慣わしである。


 

 退凡・下乗の卒塔婆、外なるは下乗、内なるは退凡なり。

(『徒然草』 兼好・作 )

退凡・下乗の卒塔婆…たいぼん・げじょうのそとば。インドの霊鷲山(りょうじゅせん・釈尊が説法された旧跡)にあったという、霊地・伽藍を荘厳し、幖示するための二つの塔。「退凡」は、凡人・凡夫をしりぞけること。「下乗」は、車馬で乗り入れるのを禁ずること。

 外から霊鷲山に登る者は、まず、下乗の卒塔婆に出逢い、進むと、次に、退凡の卒塔婆に出逢うことをかく言ったのである。

つれづれ草 第二百段

 呉竹は葉細く、河竹は葉広し。御溝に近きは河竹、仁寿殿の方に寄りて植ゑられたるは呉竹なり。

(『徒然草』 兼好・作 )

呉竹…くれたけ。淡竹(はちく)。中国から渡来したので、「呉」とか「唐」とか名づけたもの。
河竹…かはたけ。女竹(めだけ)。にがたけ・なよたけともいう。
溝河…「溝河水(みかわみず)」の略で、宮中の庭を水の流れる溝。ここでは、特に、その中でも著名な、清涼殿の前庭の溝。そこで、「河竹」を「みかは竹」ともいう。
仁寿殿…紫宸殿の北、清涼殿の西に位置する殿舎で、内宴・相撲・御遊などの行なわれた所。

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