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今は消費者主導マーケットの時代なんだ。
つまり、産業全体が一般消費者の趣向・意思とその動向により左右される。
資本主義経済の歴史の中でもこれは実は新しいことなのだ。
資本主義経済の最初は資本家がマーケットを主導していた。これは作ったものを売りつけるビジネスのやり方だ。
これはやがて自由競争原理の元に「よりよいものを作った企業」がそれを売りつけることによりマーケットをリードする時代になった。
そして科学技術の進歩により技術革新がおこり、自由競争原理の上に技術重なりそれがマーケットを台等するようになった。技術の限界がマーケットの限界であったりする。
そして1990年代から今度はさらに消費者である一般大衆がマーケットを主導するという要素の影響力が高まり、今われわれはその傾向が更に加速されている時代の中にいる。
一般大衆がマーケットを主導することの良い面は地球温暖化抑制や不当な労働条件の監視、いわゆる搾取的な産業構造の規制、そして企業の従業員の尊重(これはつまり一般大衆は従業員でもあるから)などこれまでの自由資本主義経済の仕組みでは、扱えなかった課題に向き合える有効な手段が提供されたことだ。
しかし、一方でこのマーケット原理は不安定を増長する。一般大衆のパニック的行動パターンが経済の伸張と停滞の両方の側面にほぼ直接的に影響するようになった。しかも今は世界のマーケットは相互に強結合されていて、経済変動の波及の範囲とその規模はとてつもなく大きい。
2008年にアメリカで起こったサブプライム住宅ローンの崩壊やそれと平行した起こった自動車買い替えニーズ(もともと余剰なニーズ)の停滞に端を発する世界同時進行の不景気はこの消費者主導マーケットの不安定さの顕著な例だ。
今後、これを更に上回る世界経済の乱高下があるだろう。
あきらかに現行の経済制御メカニズムはうまく機能していない。新しい経済の制御方式が必要だ。
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