「なんとかなるだろ」 イングランドの田舎に家族居残り

国際化社会。子供らに重要なのは英語なんかでない。大切なのは人間性だ。専門知識があればなお良い。ちゃんと将来を担う若者が育つ社会に

MBAとはなんぞや

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With all the respect

会社での昼飯仲間のJohnには3人の子供がいる。一番上のの女の子は去年大学を卒業していまは見習い弁護士だ。
長い金髪に端正な顔立ちは母親似らしいが透き通るマリンブルーの瞳は父親似とJohnが自慢げに言う。
しかし、父親も「よっぽどの男でないとあれの旦那にはなれん」というくらい気が強いそうだ。
西洋では「金髪娘は知能が足りない」というのがある。この娘さん高校時代に「知能が足りない」と思われるのがいやで髪を黒く染めたそうだ。徹底している。

MBAのクラスでは5−6人でグループを作って共同作業をする事が多い。今期もオペレーション・マネージメントでそれがある。
ボクのグループのメンバーの一人は今期から夜間MBAに入学した見習い弁護士の女性。年は若い。24歳くらいだろう。
背は170センチくらいでスラッとしていてスタイル抜群である。金髪ではないがくりくりとした丸いかわいい目をした美人さんだ。
しかし、性格は強烈。
雑談で話をしていても自分の事を話すのに夢中で人の話を聞かない、というかこちらが話す隙を与えてくれない。
グループ協議でも、自分の意見をぐいぐい押してくる。
頭がいいので理論はばっちりである。
他の人が自分の意見を言い出してもかならず彼女と抗論状態になる。
ボクも何度か「ちょっと見方を変えて、こういうのはどうだろう」と切り出してみたが説明が終わらないうちに切り込まれるので対抗せざるを得なくなり、結局抗論状態になってしまった。
いやー強烈。
今週の火曜日は授業の後半はグループ協議とその発表だった。
言葉どおり「かんかんがくがく」の議論の末なんとかそれなりにまとまった。
そこで「誰が発表を担当するか」ということになった。議論の結果はNick君が自ら進んで黙々と紙に箇条書きにしてくれていた。
そこでこの見習い弁護士のおじょうちゃんが「Nick、あんたが書いたんだからあんたが発表」と一言。他のみんなと本人のNick君が唖然としている状態でそう決まってしまった。
ボクは向かいにいたSharonおねーさんと目を合わせたがお互いに驚きの表情。

この1日前の月曜にもちょっとした事件があった。
月曜にオペレーション・マネージメントの宿題のためにとある企業に、と言ってもじつは学校なのだが、見学に行った。
宿題は「各グループでどんな企業でも法人でもいいから訪ねて行って生産管理(サービス業ならそのサービス提供の運営方法)について話を聞いてきて、生産管理の目標設定、生産計画の管理方法、効率や効果の測定・評価方法についてまとめて発表する」というものだ。
飛び込みで知らない会社に尋ねていく、という手もあるが社会人が生徒である夜間部のわれわれの場合、その必要はない。いろんな意味で融通がきいて、夜に行っても大丈夫で、かついろいろ話が聞けるということでグループの一人であるRachelが働く市内の学校(一応大学である)に行った。
ここはいわゆる職業訓練大学で主にサービス業、レストラン業、旅行業、スポーツ関連の仕事などに関するコースがある。
ひととおり見学を終えて、グループのみんなで今後の方針を話あった。
そのときこの見習い弁護士のおじょうちゃんが
With all the respect
と前置きとして、
「こんなことで学位が取れるなんて私みたいに頑張って大学を卒業した人は馬鹿みたい」という爆弾発言。
ボクは思わず座っていたイスからすべり落ちそうになった。

いやーこの先何か起こるか。今期もまた大変だ。

ところで今期から新しく加わった生徒の中にイスラム系の女性が一人いる。
一度お話してみたいと思っている。
ちなみにボクは別に女性に興味があってMBAをとっているわけではない。一般論としては女性に興味がないわけではないが、、、
その理由は貴重なチャンスだから。
イスラム系の女性と話す機会は宗教上の制約から非常に限られている。もちろん立ち入ったことを話するわけには行かないが、教養上の興味として。
イスラム系の男性はアメリカで何人か一緒に仕事をしているので経験があるが、女性とは全くの未経験。
(ボクはホモではない)

さて、ボクの場合、MBAの宿題は先生以外からもでる。
授業のあとのパブでの「勉強会」でもう一つのクラスの日本人先生の話題になった。
Keith君が「あのしつこい説明の仕方はSwiss Tonyみたいだよな」と言ったらみんなにうけていた。ボクはSwisstonyとは何のことが分からず「それなに?」と聞くと親切なTracyおねーさまが「これ見て勉強して」とyoutubeをEメールで送ってくれた。

http://www.youtube.com/watch?v=1BXIbl2F6gs
ありがとう、おねーさま。この人は気は強いがこういうlaybackなところも合わせもっているのでいい。

ちなみにこの日本人先生、パブではいろんな意味で結構話題にのぼる。意外と人気ものだ。

ところでWith all the respectって日本語になんて訳せばいいのかな?
「こんなことを言ってお気を悪くされても困りますが、敢えて申しますと」くらいでしょうか???

今期でMBAの授業に出席できるのも最後かと思うと寂しいが、最後だけに出来るだけいろいろな事を吸収し、また知人の輪を広げたい、と思う。
来期からはお金が続けばビデオでの「遠隔授業」のお世話になる。場所は日本、シベリア(?)はたまた東南アジア、あるいはアメリカ大陸、、、ようはよくわからないということ。
もちろんお金がつづかなければ「中断(滞留)」だ。やめる気はない。

さてアイスランドにある発音不可能な名前の火山の噴火の影響で空の便は大混乱。今週の半ばにようやく回復してきた。それでも海外に取り残された人はまだまだ大勢いるそうだ。うちの会社でもメキシコやインドから帰れない人が数人いる。
最近の冗談は「きっとMattは家のベットからバックグランドにメキシコ音楽を流して『まだカンク−ンです』って電話してきなんだぜ」とかいうやつ。ひょっとしたら本当に便乗組みがいるかもしれない。
ちなみにこの火山の名前は英語ではEyjafjallajokullとつづる。事件(?)の最初の日、ラジオのニュースでもアナウンサーが「発音できなーい。アイスランドの方が視聴されているのであれば教えてください。」と言っていた。
ラジオでそれ以後、この火山の名前を聞いたことがない。

さて、学校の学期初めの授業は遅刻したくない、と夕方はできるだけ早めに仕事を切り上げて開始前30分以上余裕を持って学校に着く。クラスルームでは気合をいれて最前列に座る。

オペレーションマネージメントという授業がある。トヨタシステムも登場するやつだ。
「オペレーションは簡単に言うと材料や人などのリソースを加工して付加価値をつけ製品やサービスなどに変換すること」だそうだ。
授業の中で「加工前(入口)と加工後(出口)に滞留(待ち列)をもつ場合がありますが、たとえばトヨタが提案したlean systemではこの滞留量を極力減らす工夫しています」と。
「また、対人へのサービスを提供する場合は出口には滞留はありません」という説明があった。
たとえば自動車の場合、製品が完成しても顧客のところにすぐには出荷せず、たとえば輸送用のトレーラーの配送を待つ分の滞留がある。しかし、対人へのサービスを提供する場合、サービスの提供が完了すればそれで終わりで、そのあとサービスを受けた人が何かを待つということはない、ということ。
何を思ったか生徒の一人のSumesh君(ボクのパブでの飲み仲間)が、「それは本当ですか」と質問した。先生が「私もこれが専門だから自信を持っていいますが、対人へのサービスを提供する場合は出口には滞留は無いとおもいますね」と。
それから30分ほどして授業はすでに3つくらい別のテーマに変わっていたが、Sumesh君が再び手を上げて「対人へのサービスを提供する場合で出口に滞留があるケースを発見しました」と発言。
「それはgraveyard(墓場です)。死んだ人は『埋葬』というサービスを受けたあとrotten(腐る)するまでその場で滞留します」と。先生もやむを得ず同意。
ボクも彼にはあとで祝福として「ベストアンサー賞」のメールを送っておいた。
Sumesh君はきっとあの30分ほど授業そっちのけで必死に考えたに違いない。
そんなことをやっている場合ではないと思うが、その執念は賞賛に値する。
こういう事が実地で体験できるので、やっぱり生身の授業は活気があって面白い。
彼の妙な「発見」のおかげでオペレーションモデルの絵がボクの頭に刻み込まれた。そういう印象づけるという意味では脱線話も無駄ではない。
遠隔授業ではこの臨場感はなくなるだろう。


そういえば今期の二つの授業のうち一つは先生が日本人だ。簡単に話をした。もう16年この大学で教鞭をとっているそうだ。でもMBAの夜間クラスに日本人が居たのは初めてだと、少し驚いていた。

復活祭以来イングランドはみょうに天気がいい。晴れの日が続いている。
気温も18度近くになっている。この地ではこれは夏だ。
かみさんの話ではちまたは半袖、タンクトップ、サンダル姿の女性が歩いているらしい。

学校は期末休みである。子供の学校も大人の学校ビジネススクールも。
そんななか、夜間MBAの仲間が集まってワイワイやろうというのを企てた。
最初、ボクとNigel, Craig, Sumeshで「日本食でも食べにいこうよ」というのが始まり。
どうせなら他の連中も、ということで夫婦で来る人も含めて10人が集まった。
もちろん、うちのかみさんもだ。「日本食を食べに行く時は絶対に誘う」というのが夫婦の掟。

場所はバーミンハムの町の真ん中にある「郵便箱」というビルの中にある鉄板焼き屋。
さて、海外で「鉄板焼き」日本食レストランというとどういうところか相場が決まっている。
丸か四角のテーブルには大きな鉄板があり、その周りに客が座る。そして料理人のおにいちゃんがそこでヤキモノを実演するのだ。本当かどうか責任はもてないがアメリカで紅花というレストランがその発祥。
決して日本風とは言えないが、料理人のおにいちゃんの腕(芸と冗談のうまさ)によっては結構楽しめる。
別にこの芸を見たくてここを選んだわけではないが、実はここが味も相対的にここら近辺では一番いい。
と言っても日本食レストランの数はおそらく片手で足りるほどなので超非競合状態ではあるが。

3週間ぶりくらいにあう皆は元気そうだ。
最初に会ったのはErinちゃん。店に向かって歩いていたら後ろから声をかけられた。紹介もしないうちのうちのかみさんと「その靴素敵。どこで買ったの」「イタリアのベニスにあるお店」「へーかわいい」、、、、と初対面でいきなり話が盛り上がっていた。どうして女性とはあんなつまらない話題でもりあがれるのか。

Keith君とそのスペイン人の彼女、食べる量が半端じゃない。ビール片手にすしの前菜、チキンの揚げ物、鉄板焼きの肉をぺロッとたいらげた。
Erinちゃんも「あれじゃふとるよ」とはかみさん、普通のディナーコースを食べたあとに頼んだ特大のディザートを皿洗いの人の手間が省けるほどきれいに片付けていた。
かみさんは横に座ったCraigの奥さんとオーダーの段階から意気投合して「あーでもない、こーでもない」とメニューを端から端まで勉強してから満を持してオーダーしたカリフォルニアロール。
ところがしばらくしてオーダーをとったおばさんから「すいません。アボガド切らしているんですがかわりにマンゴーじゃだめですか」とわけのわからない代替案をだされ、二人でかなりお怒りの様子。
今ひとつ話の通じないオーダーとりのおばさんと一触即発に雰囲気の中、なんとかサーモンロールで和解に持ち込んでいた。
日本食が始めてと言っていたOlli君はオーダーしながら「あっ、やっぱりそれはやめてこれにする」というのを少なくとも4回はやっていた。本当の頼んだものがくるかどうかこっちが心配になったくらいだ。
後で本人曰く「緊張して、気持ちが焦って考えがまとまらなかった」と言っていたが、 就職試験じゃあるまいし。
ボクは揚げ出し豆腐とフィレステーキ(サイコロ状の)を注文し、かみさんのサーモンロールをつまんでいた。去年の夏の日本帰国依頼の日本食なのでかどうかわからないが、味は悪くない。それどころか美味しいと思った。

Erinちゃんはインターネットのデートサイトで知り合った人たちとばんばんデートしているそうだ。そういえば、2月のMardi Gras(これはアメリカの言い方。ヨーロッパではCarnivalとかFestivalとか呼ばれる)にはオランダに「いい男に会いに行く」とか言っていたが、イースターは「カリブ海系」の男とロンドンでデート、でこの週末は今度はイタリア系ドイツ人(いったい何それ)とまたまたロンドンでデートだそうだ。彼女はオハイオ生まれのアメリカ人。で、「イギリス人はどうしても好きになれない」とは本人談。

Olli君はもうすぐ彼女にプロポーズをする予定だそうだ。(うちのかみさんに話いた。うちのかみさんはどういうわけか人からこういう話を」聞きだすのがうまい)
あと彼はタイヤ配送倉庫のマネージャーだが、最近出世したらしい。今勤めている配送センター以外にもう一ヶ所まかされることになったそうだ。

Craigの奥さんとうちのかみさんはやたら話が盛り上がっていた。ボクは途中でNigel,Sumeshの席の方に移動したので聞いていなかったが、「あなたのように色んな国で生活してみたい」と言われたらしい。「安定しないし、友達と別れなければいけないし大変よ」とか言っていたらしいがそのうちに「じゃ、だんなでも交換してみる」という裏取引まで成立(?)したそうだ。

うちはというとボクがもうすぐイングランドには居られなくなる(別に犯罪をしたわけではない)のでMBAはDistance Learningで続けるしかない、それもお金が持てばの話だ、というのとうちのかみさんは英国に残って「女子大生になる」というのが大きなニュースだった。この辺の詳細はまた別の記事で。

二時間半かけて散々飲み食いしたが料金的にも結構いい。
で、このままお開きにはならない。全員で同じ「郵便箱」ビルの上の方にあるBarに直行した。

そう言えば途中で9歳の息子からすすり泣きの声で「バイオリンの稽古、うまくできない。パパとママはいつ帰ってくるの?」と携帯に電話があった。「バイオリンは出来ることだけやればいいよ。なるべく早く帰るから」と言っておいたが、すっかり忘れていた。

全部カタカナで書くと電報みたい。トヨタセイサンホウシキ

夜間部でも学問は学問なので一応見識は広がっているような気がするボクのMBA。

前にも話題にしたutilitarianismという考え方。「より多くの人により多くの幸福を」という特に英国で発展した哲学だが、日本には20世紀の初頭に井上哲次郎という哲学者が紹介している。しかし帝京短期大学(?)の山田 孝雄教授の論説「英国功利主義の日本への導入についての一考察」では、井上哲次郎の博学の高さが裏目に出て誤解を生む「功利主義」という訳語を選んだことにけちをつけているのは面白い、またボクも日本にとって不幸な出来事であったと思う。功利という言葉は利己的などのエゴイズムと混同されその真意が国民に伝わらなかったと。
こう書かれている。「ユーティリタリアリズムと共同主楽であった最大快楽あるいは幸福を善とする、、、(中略)、、功利と幸福は同意義で用いられていた。井上は漢学の素養の高い学者であったので、功利という訳語を用いたが彼の博学がかえって禍根を残した。」
実はこのことを前期のエッセイのねたの一部に使った。

さて、MBAの二学期も試験やレポートの提出期限などに翻弄されたがなんとか乗り切った。結果は5月までわからない。最近気がついたが、試験の結果はいつもその次の期の授業料の支払い期限の後だ。試験で不合格になるともうやめようかと思う生徒がいるかも知れないが授業料を先に取られるので、やめるわけにはいかない。よく出来ている。

いまはイースターの休講期間で次の期は4月の中旬から再開。
次の期にはオペレーションマネージメントという科目があるので自習でトヨタセイサンホウシキの勉強を始めた。たぶん話題になると予想している。
日本の製造業にかかわっているひとなら必ず勉強あるいは実体験している世界でも有名なトヨタ自工の生産システム、というかトヨタの経営理念そのものと言ってもいいかもしれない。製造業でなくてもいろいろな業種で採用あるいは紹介がされているはずだ。
ボクの会社の日本の本社や工場ではかなり本格的に導入されているし社内ではトヨタセイサンホウシキ研修もある。
日本だけでなく世界的にも有名で「JIT(Just In Time)」「カンバン」「アンドン(行燈)」「カイゼン」はそのまま通じる言葉だ。
実はボクはこの方式には疑問があった。
JITなんてHigh Buyer Power(大量購入や商品のcommodity性など買い手側の有利な立場を利用した取引状況)に便乗したsupplierいじめ程度にしか認識しておらず、どんな企業でも採用できる方法ではないのではと非常に懐疑的な見方しかしていなかった。
「一個流し」など現場いじめの悪趣味だと思っていたので真剣にみようともしていなかった。
しかし、せっかく勉強するのだからこの際ちょっと調べてみようか、という気になった。

最近のトヨタのリコール問題でトヨタの経営体質や社内文化にまで批判の声が上がっていることにも刺激を受けた。
有名過ぎたり、あまり皆なが「すばらしい」というと興味がでない。逆に今回みたいに汚点がつくと「人間的でなかなか魅力的じゃないの」とかえってひかれたりする。前にも書いたがボクは天邪鬼(あまのじゃく)で人気があると魅力に感じない。暴力団は嫌いだがひょっとしたら暴力団の組織運営方法には一般企業が学ぶべきことが隠されているのではないか、などと想像したりもする。残念ながら学ぼうにも本も紹介記事もない。

といいことで本や記事に事欠かないトヨタセイサンホウシキはインターネットで日本語、英語ごちゃまぜで読みあさっている。昔、会社でもらった研修資料も捜索中だ。

早々に「後工程引取り方式」の解説を読んで感心した。これはすばらしい。何がすばらしいかというのその仕掛けの単純さだ。複雑なことを複雑にやることは誰でも発想できる。複雑なことをいかに単純なしかけでやるか。
現場・現物主義もいい。部品などを提供するSupplier(業者)さんも社員と同様に尊敬し、挑戦し、助け、長期の信頼関係を築く、なんていうのもすばらしい理論である。

やたら感心したのは実はボクの経験で得たものと通じることが多い(こんなことを言うとえらそうだが)。
現場・現物主義と通じると思うがが6年前に10年近くの長期アメリカ駐在を終えて日本に帰った直後、頻繁に工場に行った。そして現場の知り合いに無理を言って「勝手に工場見学」をさせてもらった。5階建ての主力工場の全部の現場を3時間くらいかけて説明してもらった。ただ昔一緒に仕事した仲というだけで、相手も迷惑だったと思う。そのあとも出張で工場に行くたびに空き時間を見つけて「自分で工場見学」をやった。どんな製造機械がどんな風に使われているかなんて、結構知っていたと思う。

アメリカ駐在時代にある重要部品が不具合を起こした。たまたまその業者の会社が同じテキサス州だったのでよく足を運んだ。最初は文句を言いに行ったのだ。シツコク原因を追究すると最初は「企業秘密なのでみせられません」と言っていた相手も重要情報をうまく隠して説明する方法を見つけてくれた。こちらも知らない部品の製造技術を勉強させてもらった。お互いに求めているものが何か理解してくると「一緒に問題解決に取り組もう」という雰囲気になった。まさに「尊敬し、挑戦し、助け、長期の信頼関係を築く」を地でやったわけだ。

まだ勉強を始めたばかりだがトヨタセイサンホウシキの本質は「自ら学習し発展する組織・チーム・文化を創ること」で「JIT」「カンバン」「アンドン(行燈)」「カイゼン」は単なるその道具に過ぎないというところまでわかった。これは思ったより「いけてる」ホウシキかもしれないぞ。
しかし何が悲しくてトヨタセイサンホウシキの英語の文献を読んでいるのか。

二学期になってグループで討議する機会が多くなった。で、9時近くに最初の議論が一段落し、そのままPubへなだれ込むパターンにはまっている。

いつも行くメンバーというのがあって、Nigel, Craig,Semashと半蔵。たまにKeith君が参加する。
Semashなんか別のグループだが終わりの遅いうちのグループの討論の一次会が終わるのをロビーの隅で辛抱強く待っている。

都合がいいことに教室のある建物を出て右に行き100歩も行かないところにでーんとPubが構えているのだ。行きなれるとなんか居酒屋に来ている気分になる。
違うのはみんなつまみもとらずにひたすら飲むことと、お勘定は毎回誰かがおごるところ。
割り勘という風習はないようだ。まあ、これは自分の住んでいる村で近所の人とpubに行くときいつもそうだったから驚かなかったが。

二学期になって、もう5,6回行っているが、ボクは一度しかおごっていない。べつにけちと言うわけではないが、皆の注文するビールの名前が覚えきれないというのが理由。
さて、今週の木曜日はいつものメンバーに加えてOli君、Erinさん、Sharonさんが来てかなり盛り上がった。
Sharonさんはアメリカのヒューストンに10年くらい住んだことがある。ボクも同じテキサスのダラスに住んでたよ、ということで二学期の最初の授業で話をした。彼女とOliはアメリカに行ったことがあるので、体験談をしてくれた。面白いと思ったのはブリティッシュアクセントの二人がアメリカで英語が通じなかった話。Sharonさんにいたってはアメリカ人から「英語上手ですね。あなたの母国語はなんですか?」と聞かれたそうだ。横で聞いていたオハイオ州出身アメリカ人のErinさんも大笑い。

イギリス生まれのSemashはインド系なので東南アジア(インドネシアとか言っていたが)に行ったとき、イギリス人だと信じてもらえず、入国管理の事務所まで連行されたそうだ。
肌の色が茶色のCraigもイギリス人だが、ポーランドに仕事で行ったとき「それであんたの生まれは本当はどこなんだ」としつこく聞かれたそうな。
この辺で、もう皆な爆笑。

もう少し、まじめな話もある。
Nigelは曾じいさんの代に移民したドイツ系。第二次大戦のとき、「生きるためにやむを得ず」苗字を変えたそうだ。元の名前はSchwaltzとかいかにもドイツらしい名前だったと。
Keith君はねっからのイギリス人らしく「こんど休暇をとって西インド諸島(だったと思う)までクリケットの試合を見に行く」とのたまった。ボクは思わず自分の耳を疑った。(えーあんなものわざわざお金をかけて見に行くの!!!)
そのあとだれかが「そういえば最近アメリカ対イラクでクリケットの試合があったって」とか言い出した。だいぶお酒が入って調子がよくなっていたので本当かどうか疑わしい。だいたいアメリカでクリケットの話なんて聞いたことがない。

ボクもジンクスの話をした。自分が見るとAston Villa (BirminghamにあるPremier Leagueにサッカーチーム)は必ず負けるんだ。今までに3回、スタジアムまで見に行ったときVillaは勝ったもことがない。しかも少し前にテレビで中継があったので息子と見ていた。0−2で負けていたが、やたら疲れていたのでボクは寝てしまった。目がさめるとAshley Youngがとどめのゴールを決めたところだった。たしか5−3くらいで勝ったと思う(相手のチーム名忘れました)。こうなると筋金いりにジンクスだ。
VillaファンのSharonさんが「えー、もう絶対みないで」と叫んでいた。

こんなとりとめもない話で盛り上がる。
ほんとうに気分は居酒屋である。

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